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玉樓春
            

            
        宋 劉克莊


戯林推

年年躍馬長安市,
客舍似家家似寄。
靑錢換酒日無何,
紅燭呼盧宵不寐。


易挑錦婦機中字
難得玉人心下事。
男兒西北有神州,
莫滴水西橋畔涙。



    **********************

      玉樓春
          
林推に戯れて

年年 馬を躍らす  長安市,
客舍は 家に似て  家は 寄るが似
(ごと)し。
靑錢 酒に換へ  日
に 何もする無く,
紅燭に 盧
(くろ)と呼び  宵(よ)も 寐ず。


(みいだ)し 易し  錦婦の 機(はた)中の 字,
(はか)り 難し  玉人の 心下の 事。
男兒の 西北  神州 有り,
滴す莫れ  水西橋畔の涙を。


             ******************

私感訳註:

※玉樓春:詞牌の一。七言律詩、あるいは押韻や構成からみると二組の七絶に似ているが、以下の点で異なっている。標準的な律詩に比べると、失粘で、仄字韻である。また、文字の重複が見られるところは異なる。しかし、第二、三聯がそれぞれ、対になっているところや節奏は、同じといえる。詳しくは「構成について」を参照。

※戯林推:同郷の林推に戯れに(放蕩を忠言する)。 ・林推:節度推官の林さん。現代、林彪を林総というようなものか。 ・推:官職名。節度推官。

※年年躍馬長安市:毎年馬を駆けめぐらして、長安市内の方々を遊び回っている。賀鑄の六州歌頭の「少年侠氣,交結五都雄。」と雰囲気は、同じ。 ・年年:毎年。 ・躍馬:馬を駆けめぐらすことで、市内を方々遊び回っていること。 ・長安市:唐の首都であるが、ここでは南宋の都・臨安のこと。臨安というのを憚っている。『長恨歌』の「漢皇」と同じ。

※客舍似家家似寄:旅館を我が家のようにして居続け、自宅には立ち寄るだけで、自宅の方が旅人を泊める旅館のようになってしまい、逆転している。 ・似家:我が家の如くしている。我が家のようである。 ・家似寄:自宅は立ち寄るだけの旅館のようになっている。

※青錢換酒日無何:銭で酒を買い、日々、終日何もすることなく過ごしている。 ・靑錢:青銅の銭。 ・換酒:酒にかえる。 ・日:日々に。 ・無何:何もすることがない。

※紅燭呼盧宵不寐:紅い蝋燭(ろうそく)の灯の下、賭博に耽り、夜も寝ない。 *放蕩をしていることをいう。 ・紅燭:紅いロウソクの灯火。紅灯。紅は女性を暗示する場合もある。 ・呼盧:(白話)賭博をする。ばくちの賽の目が「盧(黒) 出ろ!」と叫ぶ。かけ声をだしてばくちをするさま。「呼盧喝雉」(「盧(黒) 出ろ!と呼ばわり 雉 出ろ!と叫ぶ。) ・盧:黒。賽の目で、黒が揃うと勝ちになるという。 ・宵不寐:夜も寝ない。

※易挑錦婦機中字:相愛の妻が錦に機(はた)で織り込んだ文字は、たやすく見つけだせるが……。 ・挑:(白話)選ぶ。よる。さがす。見つけだす。 ・錦婦:錦を織った妻。『晋書・列伝第六十六・列女・竇滔妻蘇氏』の蘇氏のこと。蘇氏は夫・竇滔が罪を得て流沙に流されたのを偲び、錦を織り、その中に回文(順序を逆に読めば、別の意味になる文)を織り込んで送った故事に基づく。原文は「竇滔妻蘇氏,始平人也,……滔,苻堅時爲秦州刺史,被徙流沙。蘇氏思之,織錦爲迴文旋圖詩以贈滔,宛轉循環以讀之,詞甚悽。」。この故事を使った詩詞に唐・李白の『烏夜啼』「黄雲城邊烏欲棲,歸飛唖唖枝上啼。機中織錦
秦川女,碧紗如烟隔窗語。停梭悵然憶遠人,獨宿空房涙如雨。」や南宋・陸游の『淸商怨』葭萠驛作「江頭日暮痛飮,乍雪晴猶凛,山驛凄涼,燈昏人獨寢。   鴛機新寄斷錦,歎往事、不堪重省,夢破南樓,綠雲堆一枕。 」がある。 ・機中字:機(ハタ)で織り込んだ文字。

※難得玉人心下事:娼妓が心中で何を思っているのかは、理解するのが難しい。 ・難得:理解するのが難しい。 ・玉人:美人。ここでは娼妓を指す。 ・心下事:心中の算段。

※男兒西北有神州:男児たるものの責務・本懐は西北の方、中原の回復にある。 ・男兒:男児。社会的に立派な一人前の男。 ・西北:敵・金のある方向。西や北は伝統的に夷狄の地。 ・神州:黄河流域の中国の中央部。中原。ここでは、金に占領された中原を指す。現代では、中国の意で使われる。

※莫滴水西橋畔涙:(女のために)水西橋のほとりで、(個人的な)涙を流すようなことはするな。 ・莫滴:(涙を)こぼすな。 ・水西橋畔:南宋時代、水西橋のほとりには、妓女が多くいたといわれている。





◎ 構成について
   双調。56字。脚韻は。仄韻一韻到底。韻式は「aaa aaa」。韻脚は「市寄寐 字事涙」で、第三部去声四寘。

   ●○○●,(韻)
   ○○●●。(韻)
   ●●○○,
   ○○●●。(韻)


   ●○○●,(韻)
   ○○●●。(韻)
   ●●○○,
   ○○●●。(韻)


2001.12.12
     12.13
     12.14完
2007.10. 3補  

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