映画のページ
発表された時期:2005年1月
結果が出ました。赤でマークしておきました。
今年もまた映画祭や競争の時期に入りました。ゴールデン・グローブの候補者と受賞者をご紹介します。2004年はファンタで見られる作品のほとんどを見たのですが、それ以外は最新作よりやや古い作品を見ていたので、このリストに載っている作品ですでに見たというのは少ないです。ファンタにはいい作品がいろいろありましたが、ハリウッドやニューヨークで話題になるような作品ではありませんでした。
というわけで、ミーハ−の好奇心丸出しで今年のリストを眺めてみました。
作品賞・ドラマ
今年は全敗。まだ1本も見ていません。まだドイツで公開されていません。
スコシージは長年気合の入った作品を持ち込んでいましたが、ようやくの受賞。
後記: 受賞はアビエイターです。見ましたが、受賞というほど凄い作品ではありませんでした。他を見ていないのではっきりと別な作品の方がいいとは言えませんが。
主演女優賞・ドラマ
サーマン: 4回登場のうち1度受賞していますが、テレビ部門。残りの3回はタランティーノとの二人三脚。本人は「映画の性格上オスカーは無理だろう」などと覚めた事を言っていますが、グローブは選考基準がやや柔軟なので、もしかして。
キッドマン: もらい過ぎなのでこの辺でちょっとお休みしてはどうでしょうか。7回登場して3回受賞しています。
ヨハンセン: 最近引っ張りだこですが、まだ作品は1つしか見ていないので判断しかねます。ロスト・イン・トランスレーションは受賞にはちょっと弱いように思いました。
スウォンク: はオスカーを取った年にグローブも収穫。その後またノミネートされていますが、私はアハハと笑えるザ・コアやファンタに出て来たミステリー・コメディー 11:14 がお気に入りです。
突如出て来たイメルダ・スタントンは全く知りませんでした。
後記: 結果はやや驚きのスウォンク。彼女の両作品ザ・コア、11:14 は非常に楽しかったのですが、コメディーに出ているネイヴ・キャンベルのような雰囲気。それが好きだったので、彼女がもらってうれしいですが、受賞作品は多分シリアス・ドラマでしょうねえ。若くて2度目、尊敬しちゃう。
主演男優賞・ドラマ
カプリオ: まだオスカーもグローブももらっていませんが、グローブのノミネーションは4回も受けています。
デップ: に至っては5回。そろそろ何かあげてもいい頃ですが、果たして結果はいかに。
万年助演のように見えるチードルですが、助演ではグローブを取っています。それで今回は主演に兆戦。着実な歩みです。
後記: ・・・と受賞前に考えていたのですが、今年はカプリオに決まったようです。カプリオとデップは自分の好みとは関係無くいずれ何か来るべき人たちだろうと予想していました。カプリオが今年もらったのなら、来年はデップと行きたいところです。
アビエイターを見ましたが、カプリオは確かに上昇中です。ただ、まだ完成という感じではなく、これからもっと演技は練らなければ。そういう意味では今あげない方が良かったかとも思います。本人にもまだ早いと思っているふしが見られます。
作品賞・ミュージカル&コメディー
主演女優・ミュージカル&コメディー
ベニング: 大きな賞とは折り合いが悪いようで、ノミネートまでは行くのですが、もらえない人です。
ゼルヴェーガー: ・・・もそういう気の毒な星の元に生まれた人なのかと思いきや、オスカーはちゃんともらっています。不思議なのはかなりの労働力で気合入れてやった役でなく、あまり目立たない作品で取っていること。グローブの方は今年のノミネートを入れても打率が50%を上回るという珍しい人で、5戦3勝、60%の打率。去年までですと75%という凄い人です。ブリジット・ジョーンズは演技賞と言われると考えてしまいますが、チャーミングな役です。
ジャッド: 趣味によって好き嫌いが別れるタイプの女優さん。
ウィンスレット: 実力はかなりで、ド根性の人です。オスカーのノミネート3回、グローブ4回、受賞ゼロ。しかし最初のノミネートの前の作品でも凄い実力を見せています。いずれはメリル・ストリープを抜くような大女優になるのではないかと思います。
後記: ベニングはようやくの受賞。ゼルヴェーガー は去年までにもらいまくっていたので、この辺で少し休憩。ウィンスレットはやはりミュージカル&コメディーでなく、ドラマであげるべきでしょうね。
主演男優賞・ミュージカル&コメディー
スペーシー: オスカーには2度しかノミネートされず、2度とも取ってしまい打率100%、グローブでは4回ノミネートされてまだ取っていないので打率0%という変わった人です。今年はフォックスに行くからグローブはまただめですか・・・。
クライン: 名前が同じなためなか、これまた変わった人で、オスカーには1度しかノミネートされず、そこでばっちり取っており、グローブには5回ノミネートされてまだ取っていません。
ジム・キャリーは何をやってもオスカーからは無視される人で、グローブの常連。6戦2勝、打率33.3333%です。そう悪くない。
後記: 御覧なさい、フォックスに行ったでしょう・・・。まだ見ていないのにこんな事言っては行けませんが、フォックスには音楽で取ってもらいたかったので、ご機嫌。評判はとにかくいいです。うたむらさん、見たら報告お願いします。
スペーシーはボビー・ダーリンの伝記だったそうです。しかも歌はダーリンより上手で、イアン・マグレガーと並び賞され、映画界では最大級の歌手だそうです。それだけの理由で見に行きたくなってしまった。ある方の尽力でダーリンの若かりし頃の姿を見ることができたのですが、確かに顔はスペーシーと似ています。
外国語映画
一時フランスに当てこすりを言うような作品が見られましたが、今年は何だかフランスにごめんなさいの年であるかのようです。合作も合わせるとフランスから3本がノミネートされています。フランスは最近結構調子が良くて、見られるアクションや犯罪映画が連続しています。ドイツのファンタにはフランスの佳作が続いていますが、それだけでなく、町の DVD 屋さんでもフランスの作品が常連になりつつあります。
後記: またしても肩透かしでありました。フランスをここまでくすぐっておいて、結局は3カ国合作作品に行ってしまいました。ま、いいでしょう。欧州ではフランスの株は最近順調に上がって来ていますから。
助演女優賞・ドラマ
ブランシェット: 1度オスカーにノミネートされ、その後は無視、グローブでは4回ノミネートされ、オスカーを取り損ねた年にエリザベスで取っていますが、ちょっと認められ方が少な過ぎるのではないかと思います。本人は全くマイペースで、カリカリしていませんが、見ている方としてはもうちょっと功労賞をあげたい。
ポートマン: まだちょっと早いんじゃないのと思ってしまいます。
ローラ・リニーもちょっと認められ方が控え目。
ストリープ: もう巨人と言っても言いぐらい。13戦2勝と20戦5勝。今年はブランシェットに譲ってもいいか。
マドセン: 突然の登場。
後記: やっぱりポートマンはまだ早過ぎという印象がぬぐえません。他にこんなに実力派が揃っていますからねえ。
アビエイターを見ましたが、ブランシェットをノミネートする人の気持ちが分かりませんでした。普段の彼女と違いかなりだめです。
助演男優賞・ドラマ
接戦であります。今年はフォックスの当たり年のようですが、同じ年に3つもノミネートされてしまうと票が割れるという心配があるのでしょうか。どういうシステムで投票するかよく知らないのでちょっと心配。カラダインはオスカーからは全然相手にしてもらえないようですが、グローブでは4回のノミネート。今年は相手が悪いのでもらえないかも知れませんが、初回のノミネートのタイトルがカンフーというのはいかにも彼のキャリアを反映していていいですねえ。受賞はグローブが1回ですが、フリーマンはちょっと格が違い、オスカー3回、グローブ4回のノミネート。
後記: フォックスに音楽でというのが私の希望でしたが、その願いがかなったので、フォックスの場所が空きます。すると、残った4人の誰がという椅子取り競争になります。消去法で行くと残るのは最近好調なオーウェン。ですから驚きませんが、この人は元々地味な名脇役という印象でした。ここまでメインに飛び出してくるとは思っていませんでした。
監督賞
スコシージはオスカーを目の前にちらつかされながらまだ受賞は無し。グローブは去年受賞しましたが、力強い作風にしてはちょっと受賞が少ないように思います。ニコルズは両賞とも十分認められている人。受賞も60年代にしているので、若手に譲ってはどうでしょうか。イーストウッドもベテラン。パインは去年グローブを取っています。
監督賞と作品賞というのはどういう風に考えたらいいんだろう。監督がちゃんと仕事していたから作品賞をもらえたのに違いないわけでしょう。監督賞はじゃあ、監督はしっかりしていたけれど作品はちょっと弱いということなんだろうか。ま、2人の大物が賞をうまく分け合ったのだから、2人ともお祝いしていることでしょう。それにしても、最近は2年連続して力作出さないと受賞できないようで、値上がりブームですね。
後記 1: イーストウッドがどういう作品を持ち込んだのかはまだ見てないので分かりませんが、スコシージにはアビエイターよりいい作品 があるように思います。
後記 2: イーストウッド・スコシージ戦は2007年に持ち越し、スコシージがカプリオを使った年にイーストウッドが一挙に2本も持ち込んで再び正面衝突しました。この年は両方に賞をあげ、スコシージが監督賞を取るという形で花を持たせましたが、なぜか2人は同じ年にぶつかるようです。
脚本
脚本家の名前なんて普通は全然覚えていませんよね。そういう中名前を覚えさせたカウフマンはさすが。オスカー2回、グローブ3回のノミネートです。2003年のノミネートではドナルド・カウフマンと共作などという嘘っぱちを通した人。
後記: なんて言っているうちに見たサイドウェイが受賞しました。例えばユージュアル・サスペクツやセブンなどに比べると、冴えた脚本というわけではないのですが、ほんわかと一般市民の感情が伝わって来る、ド派手な大作とは全然違う作品です。そこが新鮮に映ったのかも知れません。演出がいいとか、脚本がいいとか、俳優がいいとか言い難い作品。その全部が上手にワインのように混ぜ合わされて出来上がった物が佳作だったというわけです。
音楽(オリジナル)
音楽(オリジナル・ソング)
後記: アルフィーと言われるといまでもバート・バカラックのメロディーが頭に浮かんで来ます。
テレビは私の不得意科目。ここからはコメントはお手上げです。
TVシリーズ・ドラマ
TVシリーズ主演女優賞・ドラマ
TVシリーズ主演男優賞・ドラマ
TVシリーズ・ミュージカル&コメディー
TVシリーズ主演女優賞・ミュージカル&コメディー
TVシリーズ主演男優賞・ミュージカル&コメディー
TVミニ・シリーズ&テレビ用に制作された映画
ピーター・セラーズというのは偉大なコメディアンということになっていて、当たり役はピンク・パンサーのクルーゾー警部。しかし私はあの役もあの俳優も心から好きになれませんでした。クルーゾーに狂気に追いやられる上司や加藤(なぜか加藤茶の加藤ではなく、ケイトウと発音するのです)の方がおもしろかったです。しかしああいう演技をするセラーズというのは一体どういう人なのだろうという興味はありました。それをかねてからおもしろい、うまいと思っていたジェフリー・ラッシュが演じるというので興味深々。しかし悲しいかな、私はテレビを持っていない!人生には時たまこういう落とし穴があるのです。
主演女優賞・TVミニ・シリーズ&テレビ用に制作された映画
テレビとは言え、ミニ・シリーズにはかなりの大物が出ています。ヒラリー・スウォンクはダブルのノミネート。
主演男優賞・TVミニ・シリーズ&テレビ用に制作された映画
これまた凄いメンバーが揃っていますねえ。ジェフリー・ラッシュがピーター・セラーズの役というのはぴったりのような気がします。
・・・と言っていたら取ってしまいました。下に挙げたウィリアム・シャトナーとここに挙がっているパトリック・スチワートは共にアメリカ人風に思われていますが、外国人。スチワートは英国人です。彼もスタートレックでピカー役。イメージを打破するのにやはりやや苦労しているようですが、シャトナーよりは上手に他の役にも手を出しています。もっともX−メンは何となく亜流のような感じですが。
助演女優賞・TVミニ・シリーズ&テレビ用に制作された映画
助演男優賞・TVミニ・シリーズ&テレビ用に制作された映画
シャトナー氏、念願かなっての受賞。ウィリアム・シャトナーとレオナード・ニーモイはドイツでは神様的存在で、今後も死ぬまで尊敬されていくでしょうが、本人はいたっておカンムリ。カナダの人で、ジム・キャリーと同様才能は1つだけではないようなのです。ところが何十年経ってもキャプテン・カークとしか覚えてもらえず、ドイツの有名雑誌にも文句たらたらのインタビューが出ています。テレビは見られないので内容は知りませんが、助演で受賞という事は、カークとは全然違う役だったのでしょう。
ちなみにシャトナーより神様に近いニーモイも今でも時々ドイツの雑誌にはインタビューが載ります。彼の方はややあきらめの境地で、シャトナーほど怒ってはいませんが、やはり長い間1つの役に閉じ込められて堅苦しさは感じていたようです。スポックの役のおかげで今日まで人に忘れられていないという面は感謝しているようですが・・・。本人は写真という別な方面に道を見出し、プロとしてかなりの腕だそうです。先日写真入りのインタビューを見ましたが、順調に年を取ったという感じで、容色は衰えておらず、年相応の皺や白髪がちょっと出たという感じです。恐らくはスタートレックのスの字も見たくないのではと思いますが、自分を押さえた受け答えをしていました。私はニーモイと言えばスパイ大作戦でマーチン・ランドーのピンチヒッターとして知ったので、全然スタートレックというイメージではないのですが。
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