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日記のフリ 日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。

日付ごとにアンカー付けています。e.g.#20000101


2000年7月

その他

『無問題』ビデオ
カジヒデキ『tea』7/1
カジヒデキ『tea』7/2
岡倉徹志『サウジアラビア現代史』(文春新書)
福永武彦『夢みる少年の昼と夜』(新潮文庫)
『黒猫・白猫』ビデオ
GOMES THE HITMAN『cobblestone』(BVCR-11020)
今邑彩『i 鏡に消えた殺人者』(光文社カッパノベルス)
今邑彩『「裏窓」殺人事件 tの密室』(光文社カッパノベルス)

『ランデブー』@テアトル新宿 レイトショー
篠有紀子『アルトの声の少女』(白泉社)
ディー・レディー 江國香織訳『あたしの一生 猫のダルシーの物語』(飛鳥新社)
『フルスタリョフ、車を!』@渋谷ユーロスペース
今邑彩『金雀枝荘の殺人』(講談社ノベルス)
今邑彩『七人の中にいる』(中央公論新社)
今邑彩『ブラディ・ローズ』(東京創元社)
槙村さとる『ベルベット・アーミー』(集英社文庫)

『ひまわり』@新宿シネマ・カリテ
『ミッション・インポシブル2』@ワーナー・マイカル・シネマズ板橋


31(月)
ティッシュ配りの人を避けている。なのに今日、肩からかけていた布バッグに、するりと入れられてしまった。いったいなんなの? それはないでしょーよー。私のバッグは私のもの。勝手に出し入れされたくない。物を盗られたのと同じくらい頭に来た。

ところで。

>なつめさん、本当は本好きじゃないでしょう。
という、匿名さんによる一行コメントが来ました。

「本当は」って言われてもなあ……。「本が好き」と書いたことないと思うんですけどね〜。「本が好き」と書いているくせに「本当は」と思われるんだったら、「内緒ですけど実はそうなんです、どこでわかりました?」と言えるんですけど、自分でわかっているので、「うん、そのとおりです」って言うしかないや。

逆に、「本を読むことが好きなのかもしれない、と錯覚」したり、「本が好きじゃないんだなあ」とは、良く思います。そのあたりのことは、1999/05/24と、1999/08/08に。

はい、PSのゲーム『俺の屍を越えてゆけ』を始めました。


30(日)
あんまり暑いと眠くなる。寒いと眠くなるのと一緒?なわけないですが、昼寝したくなる。なのに一番カンカン照りのときに散歩にいってしまった。家にいると、ただただぼーっとしてて何も始まらないような気がしたので。

信太康代『ぷるるんデザート』(NHK出版)に載っていたコーヒーゼリーが、あまりにおいしそうで食べたくなったので、コーヒーリキュールを買いにいく必要があったのです。やわらかめのコーヒーゼリーに、それよりいくぶん固めのミルクゼリーのキューブが浮いているんだよ!素晴らしいじゃないですかっ。コーヒーリキュールとともに、アマレットの小瓶も買ってきた。それぞれ、\270と\310。はい、作って食べました。

『ケイゾク』のDVD、1と2をみる。第4話まで。DVDケース裏の説明のせいか、毎回の事件解決よりも、真山(渡部篤郎)とか、野口五郎の動向が気になる。


29(土)
二夜さんと『ひまわり』@新宿シネマ・カリテをみにいく。初日で舞台挨拶があるため、少し早めに。開演が11:40で、待ち合わせが10:00、気合いれたつもり。が、整理券配布は9時からだった(ちゃんと座れました)。

序盤、なかなか真鍋朋美の顔がわからない(思い出せない)という処理の仕方が面白い。ひまわりの種をポケットに入れるところで、ちょっと涙腺まずいなあと思い、それから一番の見せ場であろう、二人だけのドッジボールシーンからの展開で、目からぽたぽた涙がこぼれて、直接Tシャツに落ちた。つつーっていう感じではなかった。

で、不満点。ひまわり畑以降は余分な気がしたのと、涙を流しても、それを心地よく引きずることができる時間(余地)を与えてくれていない、と思った。もうちょっと、ひたりたいのになという気分が、場面のいきなりの切り替えに、「あ、もう泣いてちゃだめですか!」って思ってしまうんですよね。

あと、「やっぱり、あるんだ。孤独にたどり着かない愛も」っていうセリフがなかった〜。期待してたのに。でも、全体的に、いい感じの映画でした。麻生久美子が素敵。舞台挨拶での袴田吉彦も。

『ひまわり』内容紹介、および、公式サイト

夕方別れたあと、家から比較的近くの、ワーナー・マイカル・シネマズ板橋へ行ってみることにした。遅い時間だったら、『M:I-2』も少しは余裕があるかもと思って。迫力のある映画をみる時には、THX(ジョージ・ルーカス承認の音響設備)が導入されている立川のシネマシティまで行ってましたが、この板橋の映画館にも導入されていることがわかったのが嬉しいです(#8の劇場が、そう)。

近未来的な雰囲気でびっくり。ワーナー・マイカル・シネマズって、どこもこうなのかなあ。チケット購入順に席が決められてゆくから、あせることがないのもいい。

『M:I-2』、いいな〜〜、最高だなあ。興奮してみていると、息が荒くなってるのか息を止めてみてるのか、自分でわからなくなってくるよ。二挺拳銃、火花、スローモーション、鳩、自己犠牲、ああ、ジョン・ウーって感じ! アジア〜ン。映画が始まるまでは食べ物の音がしていた場内が、始まったら、ずっとシーンとしてた。息つく暇なし。

感情豊かな一日でした。


28(金)
今邑彩『金雀枝荘の殺人』(講談社ノベルス)。「密室」と「見立て」なんて、久しぶり。きちんとしてて丁寧。ケレン味のないところがいい。

今邑彩『七人の中にいる』(中央公論新社)。終盤での晶子のふるまいって、強い聖母マリアみたい。

今邑彩『ブラディ・ローズ』(東京創元社)。淀んだ空気の中で培養された悪意って感じ。トリックの謎解きと余韻が一緒になっている、この終わり方、最高。

どうしてこう、するする読めるんだろう? 丁寧に書かれているから混乱しないし、だからこそ話も理解できて、きちんと驚ける、というか。

槙村さとる『ベルベット・アーミー』(集英社文庫)、素直でまっすぐで無邪気、これはもう無敵だ、でも全然いやみがない。

その中でのマリ、追っ手が来て自分ということがばれそうになったので、いきなり髪の毛を切ってた。自分で自分の髪を切る。……長い髪を自分で三つ編みにすることになっていた小学生の頃、髪が一筋編み残ってしまった。夏の暑い日。やり直すには、もうエネルギーがなかったので、残った部分の髪の毛を根元から切った。本人バレないつもり、そこが子供たるゆえん、すぐにバレ、叱られたというより、びっくりされた記憶がある。長かった髪を、切った長さに合わせてショートにするしかなくなった。

母も小さい頃、髪を切る許しが出なかったから自分で毎日すこーしずつ切っていた、なんてことをしてたらしいから、血だよ。


27(木)
朝、駅の改札を抜ける前のコンコースで、ガシャンという音がした。大きなガシャンではなく、小さいガシャンがたくさん重なったたような音。見ると、男の人が瓶を落としていて、割れていた中身はワイン。こちらへぶどう色の液体が流れてきた。やはりそれを見ていたらしい人の、「かわいそう」という声がした。営業さんという感じだったからなあ……。

スーパーで買い物をしていると、時々、レジのおばさんと世間話に花を咲かせるおばさんがいる。なにがきっかけだったんだろう、とずっと思っていたのが、今日、少しわかったような気がした。

そうか、ここでやめちゃうのが省略なんだね(違う?)。じゃあ、今回はどうしてそう思ったのか書いてみる。

レジが一つだけ開いていたところに、私の前に一人、後ろに一人という並び。そしたら、隣のレジからおばさんが「こちらへどうぞー」と呼ぶ。私の後ろの人向けであろうその言葉は、しかし、その人が買い忘れしたふうに列を離れたのと同時だった。おばさんの言葉が宙に浮いちゃった。おばさんを見ると目が合ったので、にっこりし合い、そちらへ移った。「良かったのかしら」みたいなことを言われたので、「ははっ」と意味不明の笑いをもらし、(二つだけの)買い物を袋に入れてくれたのに対して「ありがとうございます」で答え、おつりをもらう段になって、「あら、○円だったわ、ごめんなさい」という、おばさんの言葉でひとときが終了。こういうのの繰り返しや積み重ねが世間話に発展してくのだろうか、一般的には。

買いました。
信太康代『ぷるるんデザート』(NHK出版)
ニコルソン・ベーカー 岸本佐知子訳『中二階』(白水社uブックス)……新しく『室温』が出てた。
恩田陸『麦の海に沈む果実』(講談社)
保坂和志『生きる歓び』(新潮社)……新作が出てた。二編。小説らしくない、でもじゃあなんだろう? ってところが、堀江敏幸と似てるところなのかな、だから私は好きなんだろうか。保坂和志も堀江敏幸も、田中小実昌について書いてるなあ。

中山可穂『深爪』(朝日新聞社)を手にとったら、「なつめ」という名前の登場人物が出てきてた。複雑……、で、買うのはやめてしまった。『旅に出たくなる地図』(帝国書院)って、すっごくいいタイトルだーと思う。見る前からそそられてしまう。世界編と日本編がある。こちらもまだ買ってないけど、うーむ(買いそう)。


23(日)
起きたら頭痛で、これが二日酔いというもの?と思ったけど、あの酒量でそれはないだろう。もう少し陽が落ちたら、無理やり散歩に行こうと思う。

休みの日に、外出しないと、あとで後悔をしたり気分が落ち込んだりする。外出というのは、「遊びに出なかった」という意味の外出ではなく、外気に触れるか触れないかの意味。この、外気に触れるというのは、身体的な事柄のようでいて、気分を左右する点からみれば、私にとっては精神的な事柄のように思える。精神のために身体に何か刺激を与える。なんだ、当たり前のことだ。精神と身体をわけて考えること自体が変だし。

古川日出男『アビシニアン』サン=テグジュペリ『南方郵便機』(みすず書房)、どちらも今はだめみたい、少し読んであきらめた。『ケイゾク』にもたどり着けず、篠有紀子『アルトの声の少女』(白泉社)を読み返してばかりいる。

また夜。07/23/00 15:37:13

チュアブルを噛み砕いて散歩へ。歩きながら思ったことが2つ。

1つめ。どうしてリゲインのCMで、佐藤浩市が「買い物カゴをひく」「ホテルでワゴンをひく」「牛をひく」のうち、私にとって2つめの「ワゴン」が一番面白いんだろう? だんだん日常的じゃなくなっていくんだけど、牛は「間違えないだろう」というのが強くって、「ホテルのワゴン」だと、もしかしてありえるかもって思わせる余地のあるところがいいのかな。

2つめのは、すごく不謹慎で書けない。

買った本。
稲垣美晴『サンタクロースの秘密』(講談社文庫)/加納朋子『いちばん初めにあった海』(角川文庫)/ウェブスター 谷川俊太郎訳『あしながおじさん』(河出書房新社)/F・ダール『生きていたおまえ…』(文春文庫)/槙村さとる『ベルベット・アーミー』(集英社文庫)/岩井志麻子『ぼっけえ、きょうてえ』(角川書店)/今邑彩『鋏の記憶』(角川書店)


22(土)
木曜日と同メンバーで、『フルスタリョフ、車を!』@渋谷ユーロスペースをみに行った。3:50の回は満席+立ち見あり。「寝ないようにね!」と脅されていたせいか、覚悟してみていたけど、別に眠くはならなかった。ストーリーが破綻してて、意味不明なのかと思ってたのに、そういうこともない。「もうとにかくすごい」「何がなんだかわからない」というのとは違ったから、他の映画と差別化する理由がわからなかった。面白かったか、って言われると、う〜ん、可もなく不可もなし。

本日のハイライト。たにぐちさんのぞむさんの抱擁@山手線。やっぱり酔ったもん勝ちかしら。


21(金)
一時期紅茶に凝りたくって(凝っていて、ではない)、紅茶の本を何冊か読んでいたことがあった。

磯淵猛『紅茶 おいしくなる話』(柴田書店/ただし集英社文庫化してるみたい)、同『紅茶 おいしさの「コツ」』(柴田書店)と、堀江敏樹『紅茶の本』(南船北馬舎)荒木安正『紅茶の世界』(柴田書店)

・磯淵氏は藤沢にお店を持ってて、堀江敏樹氏は大阪にお店を持ってる。

・荒木安正氏は、堀江敏樹氏の師匠。

という”関係”がある。面白いのが、磯淵氏の書いていることに対して、堀江氏が真っ向から否定してること。名指しにはしてないけど、磯淵氏の本を読めば、わかっちゃう。磯淵氏のオリジナルミルクについての批判とか。

3人のスカしさ加減は微妙に違う。荒木安正『紅茶の世界』堀江敏樹『紅茶の本』は、師匠と弟子の関係だけあって似てる。専門的なことを絡めてるのが強みか。堀江『紅茶の本』が3人の中では一番ストレートにいやらしさを出してるかなー。磯淵氏のは、とっつきはいいと思う。おしゃれ志向?

全然関係ないけど、細めのおじいさんの半ズボン+ハイソックスといういでたちに、「いいな〜」と思う今日この頃です。自分が男だったら、歳を取ったらそうするのにと思う。若い男の子・男性が半ズボンでも全然どうでもいいし、興味ないけど。


20(木)
「最近日記が変わった」と言われてしまったけど、どう直していいのかわかりません。省略が多すぎるらしいです。


19(水)
「更新したら寝るんだよ!」(c)たにぐち

>月は球体だった
じっくりみればよかったです。帰り道に歩きながら見い見い、ってだけだった。でも、夜って空を見ながら歩くね。

>600万画素デジタルカメラ
デジカメは、これと、こっち。CONTAXならば後者でしょうけど、値段が…、値段が…、CONTAXらしい。

買った本。吉田音『Bolero』(筑摩書房)/恩田陸『ネバーランド』(集英社)


18(火)
『美少年の恋』の監督、そして実際元美少年だったという、ヨン・ファンの記事。「ヨン・ファン監督の美男美女」

たしかに、ディー・レディー 江國香織訳『あたしの一生 猫のダルシーの物語』(飛鳥新社)は、電車の中で読んではいけない本。最後もそうだけど、聴力を失うあたりの描写も印象的だった。pp.163-164のところや、ここのところ。

あたしにとってかけがえのない、あの言葉の形にくちびるを動かした。「愛してるわ、ダルシー」と。(p.173)

ダルシーは、目に映るすべてを、「あたしの人間」との関係で観察してると思う。心はいつも「あたしの人間」にあるということが伝わる。「あたしの人間」「彼女」が出てこない段落は、ほとんどないんじゃないだろうか。エピローグの静けさがまた苦しい。

ピチカート・ファイヴ『女性上位時代』(COCA-7575)の「トゥイギー・トゥイギー」。「性格で好きなところは?」「いいかげんなところ…」「嫌いなところは?」「いいかげんなところ…」。いいなあ。

ところで、こちらの『女性上位時代』も気になる。予告で見て、やたらめったなオシャレさ加減と、実はおバカ映画?のバランスがすごそう。


17(月)
妹や姪たちと、次に会うまでいくらか長めの別れになる。少しせつないなあと思うその気持ちは、動作から来るわけじゃないみたいだ。だって、他人から見たら普通のバイバイで、つかう言葉にも変哲はない。動作をいつもと同じにするなんて全然たやすい。気分ていったいどこからくるんだ?

ネットをこえて野球のボールが飛んできた。左手で持って、開いている下から野球少年に渡す。日常的じゃないことがすべりこんできた瞬間だと思った。珍しいことをするときに、きき手ではない左手を使うと、さらに違和感を感じて面白い。


16(日)
本屋で、病院ランキングの本をみていて、そういえば先生の名前ってなんていうんだっけと思い出そうとしたのに、思い出せなかった。もう忘れてしまったなんてショックだな。帰宅して、書類を出して名前を確認した。そっか。

先週、髪を切り初めて色を入れてみた(昔、黒を入れたことはあったんだけど)。自分にしかわからないくらい微妙に入ったのがいい感じ。くせになりそうだなあ。

昨日、やっぱりみたいと書いた『ひまわり』(行定勲監督 1999)。「人は孤独を知るために誰かを愛するのか」という長谷川清美氏によるレビューが「骰子」#32(この間の冬に発売されたもの)に載っている。レビュー後半に書かれた「やっぱり、あるんだ。孤独にたどり着かない愛も」という映画の中のセリフであろう言葉が目に入り、映画の中でこのセリフを聞きたいと思った。

死んだ人からの思い、死んだ人への思いは、私にとってのツボ。

今日の夜、8:13に下記フォームでのメールをいただきましたが、白紙でした。内容を覚えてましたら、再送していたけるとありがたいです。


15(土)
一度、朝起きてから寝るまで、っていうのを書いてみてもいいのかもね、と思いながらも、やっぱりここに書くのは削った結果。書いて削るんじゃなくて、心の中で削ってんの。

スケートに行くも、着替えを忘れた。短め袖のTシャツにジーンズという格好で、さすがに上半身が寒くて無理。先生に「せんせー、着替え忘れちゃいました」と言ったら、「ずっと置いたままのくさいかもしれないやつでも良ければいいよ」と言われ、ロッカーから出してきてくれたのは、確かに微妙に漬物くさい。なぜ。スケート場は空気が冷たいからわかんないけどさ!

たきどりさんところで知った、 ディー・レディー 江國香織訳『あたしの一生 猫のダルシーの物語』(飛鳥新社)。この週末には読めそうにないのに、発作的に買ってしまった。新宿TSUTAYAの4F、新作棚の『ジェネックス・コップ』が並んでいるところに、ずっと探していた「メイキング」を見た! 二夜さん、ぜひみてみて! もちろん、サム・リーも喋ってるし、超かっこいい〜です。ファッション・リーダーってのが良くわかるよ。

コンバースはやっぱり欲しいので、探しました。木曜日に履いてみたあのタイプ(赤いラインの入ったやつ)は、26.5しかもうないって言われてしまったので、赤い皮でマジックテープでとめる形のと、最初買おうと思っていたのを履いてみた結果、最初のに決めたよ。私は勝手にカフェオレ色って言ってるけど、flint khakiって書いてあった。

そして日傘も買いました。白っぽくて、いかにも日傘〜、ふりふり〜っていうのに憧れつつも、こういういでたちなので、シンプルなやつ、おまけに黒。白や黒の服がぱきっと似合う人ってうらやましい。

家に帰って、お借りした篠有紀子『アルトの声の少女』(白泉社)を読む。ずっと長い間、「すごく好きな話だった」という記憶だけが残ってて、読めずにいたもの。読んだ当時は、友達関係に悩んでいた記憶があって、私は一体誰に感情移入していたのかはわからない。今のほうがお気楽なはずなのに、今のほうがしみるのは、なぜ? なーんて、聞くまでもなく、理由は自分が一番良く知っている。やっぱり、あの目隠しの場面じゃ泣いてしまうよね。その後の髪を切るところとか。どうやら私、会えなかったのが再開して、「会いたかった」とか「さみしかった」っていう場面に弱いんだ、初めて気付いたぞー。

悠有の発する「さよなら」ほど、重くて切ない言葉はないと思う。ちゃんとその言葉を知って使っているという気がする。だから、最後の1ページがあって良かった。

好きという気持ちも大切だけど、ずっとそうでいられることを願えることも、かなり大切なことで、願うべきは永遠なのかもしれない。そして同時に、今だけの気持ちをきちんと感じること、永遠に続かないであろうことも知っておくべきなんだ。

やっぱり、『ひまわり』を、みたいです。公式サイト


14(金)
次にノーベル賞をとるのはここだと言われているらしい、理化学研究所で仕事した。ここは麺類が\70.-(\75.-だったかも)、えびを載せても\100.-くらいで食べられるんだって。自分ところの社食が\200.-で安いと思ってたのに、負けた〜。でも、昼抜きだった。

ちょっと不思議な組み合わせ5人で、食事してお茶。なにかつながりを見つけるとしたら、ReadMe!。オフレポは、書く人、書かない人(私を含む)だと思う。私の交友範囲なんて狭いから、すぐにみつかります。

アロハ〜!


13(木)
二夜さんと、『ランデブー』@テアトル新宿 レイトショーをみてきました。\1,300.-でワンドリンク付。

夜の散歩。歩道橋の上で、じかに座って、「コンクリートが冷たくてあたたかい」って言っていたでしょ。その感情は、死の状態では感じられないものだと思う。そこに、友人の死を思いつづけて歩きつづけた、散歩の出口をみたような気がしたよ。


12(水)
今邑彩『i 鏡に消えた殺人者』(光文社カッパノベルス)『「裏窓」殺人事件 tの密室』(光文社カッパノベルス)を読み終わる。『i 鏡に消えた殺人者』も面白かったんだけど、『「裏窓」殺人事件 tの密室』がそれ以上に良くて、感想に差が。

『i 鏡に消えた殺人者』、大胆なトリックと、いやな感じの動機、いやな感じの過去の生活。

『「裏窓」殺人事件 tの密室』
1.登場人物を、もれなく無駄なく使い切っているところがすごいっ。
2.トランプのジジ抜きのような物語。トランプの数字を合わせて解決していく面白さと、そのあと最後に残ったカードにまた「おおー」と驚けるというか。とても贅沢。
3.こんな動機の話、今まで読んだことなかった。『ロマン』を思い出したよ、なんでだろう!? 「殺すこと≒もしかして""?」みたいなところが?


10(月)
月曜日が終わると一週間が始まるような気がする。

どーもくんに対する感想が2件しかこないー。かわいいと思わないのっ?っていうか重いのかしらん。


9(日)
日差しがきりきりしていて焼けてしまいそう。サングラスをして買い物という名の散歩へ。サングラスをすればいくらか楽だけど、帽子をかぶったり、日傘さしたりしたほうが断然涼しいんだろうな。日傘なんて、影を持ち歩くんだもんね。

先週と同じ中古屋さんで、GOMES THE HITMAN『cobblestone』(BVCR-11020)を見つける。ああ、私がぐずぐずしていたから向こうから来てしまったんだ、買えっていうことだわ、と確信して買う。正直、一度目は、ながら聴きしたせいかあまり印象を残さないまま終わってしまい、おかしい、こんなはずでは、と聴きなおす。2度目、全然違う、すうっと中に入ってきた。まだ2回しか聴いてないけど、ざっと聴いた限りで気に入ったのは、「言葉はうそつき」「思うことはいつも」「太陽オーケストラ」「keep on rockin'」。と、3度目聴きながら書いていると、また違うところが気に入ってくる気もする。

「言葉はうそつき」は、ライヴで聴いたら素敵だろうな、と思った。それから、”言葉なんてでまかせで でたらめ並べた音の連鎖”っていうの、言葉を言葉で否定してるのが、逆説的に言葉を肯定してる感じがして心に残った。

「思うことはいつも」、”僕の暮らしはこうして続く”というところが、オザケンの「ぼくらが旅に出る理由」にも似て、好きなフレーズです。

「太陽オーケストラ」、こういう曲の動きいいなあ。曲の流れについていきたくて、いい意味で気が抜けない。

「keep on rockin'」、濃くない幸せ感がいいんです。

ところで、このアルバムはプロデュースが杉真理と斎藤誠で、杉真理というのは少し感慨深い。初めて自分のおこづかいで買ったレコードが、大瀧詠一+佐野元春+杉真理の『ナイアガラトライアングルVol.2』だったのです(ませガキかもしれん)。松田聖子「真冬の恋人たち」(何のアルバム収録か忘れた)も、杉真理の曲だった気がするんだけど、どうだったかなあ。で、ライナーノーツに”最近では、松尾清憲や伊豆田洋之らとのピカデリー・サーカス、(後略)”なんて書いてあって、ふえーっ、その二人も健在だったんだー、なんて失礼なことも思ったんでした。

私がGOMES THE HITMANに興味をもつきっかけになったのは、冴西さん小沢健二好きな人は絶対聴いておきましょうという箇所で、私が今日買ったアルバムについてはここに書かれてます。

私がオザケンの曲に感じているのは、「歩いていく」ってことのようです。歩く歩くそして歩いてく。一度、オザケンの歌詞から「歩く」動作を抜き出してみたい。思うだけ言うだけは、簡単なのさ〜。

生まれて初めて豆を煮た。


8(土)
睡眠時間が長かったからか、たくさん夢を見た。恩田陸の本を読んでいる夢と、「ガチンコ!女優学院」のようなのにいて、女8人くらいで食事のテーブル囲んでるの図。疲れたー。

村山由佳『小説家ぶー子 イギリスを行く』(集英社)、いいな。私が本を買う基準って、内容というよりは「折に触れ眺められるか」とか「装丁がいい感じ」など、案外ビジュアルに訴えるものによるのかも。

ビデオで、『黒猫・白猫』(エミール・クストリッツァ監督 ユーゴスラビア 1998)をみた。ビデオで良かったかも、だって、きゃーとか、うはーとか言いながらみてしまってたから! 老人二人がいいよ〜。ご老人、「これは美しい友情の始まりだ」ってセリフ使いたかったんだろうなあ。

七夕は過ぎましたが、織姫・彦星だけじゃなく、誰でも年に一度、会いたい人に会えたらいいのに。死者には絶対に会えないというのは時に胸を苦しくさせるので、その気持ちから解放されたいと思う。いま、一番会いたいのは、その、絶対に会えない4人の祖父母かな。私が生まれる前に死んだ人、小さい頃死んだ人、とても優しかった人、やたら心配性だった人。4人いっぺんに集めて、一緒にごはんを食べたい。


7(金)
ほかに今週買った本。今邑彩『i(アイ)鏡に消えた殺人者』『「裏窓」殺人事件 tの密室』(光文社カッパ・ノベルス)『金雀枝荘の殺人』(講談社ノベルス)『七人の中にいる』(中央公論新社 C NOVELS)福永武彦『夢みる少年の昼と夜』(新潮文庫)「Erio チーズ」(NHK出版)。あ、それから、ジェイムズ・ラスダン『シャンドライの恋』(角川文庫)

福永武彦『夢みる少年の昼と夜』(新潮文庫)は読み終わりました。短編集。書き込みが多いわりには、つかみどころのない、ぼんやりした印象の話でした。そこはかとなく死の雰囲気が漂っていたなあ。福永武彦=加田伶太郎の、『加田伶太郎全集』(新潮文庫)がずーっと積読です。

ジェイムズ・ラスダン『シャンドライの恋』(角川文庫)を買ったのは、ベルトルッチの映画『シャンドライの恋』があまりにも良かったからなんだけど、訳者によるあとがきを読んだら、ガックリきちゃった。訳者は、あの映画をこうだったら良かったのにとか終わり方について注文をつけていた。映画を先にみた私には、全くそう思えなく、むしろ、訳者の望むような物語の続きだったら、映画を評価しないだろうと思ったし、あの結末だからこそ、今でもこの余韻を感じていられるのだと思ったから。それから、海外の文学作品を映画にする場合、原作を尊重して忠実につくる意識があると聞いたことがあるので(といっても、みんながそうなのかはわからないし、「忠実」と「解釈」は異ってくるだろうから、厳密にはわからないけど)、訳者の考えたような展開はありえないような気もします。そして私は、この映画のDVD化を強く強く待ってるのだ!

調べたいことがあって、『世界×現在×文学 作家ファイル』(国書刊行会)を読んでいた。日本作家があまり載ってない中、奥泉光が載ってて、おまけに執筆者が堀江敏幸、好きな作家を好きな作家が解説してる、あー、幸せだなあ、この本買おうっと(別にその項目だけのために買うわけではない)。しかし、別に堀江敏幸のおっかけをしてるわけじゃないのに、最近、文章に遭遇することが多い。今現在ではなく、過去の文章が見つかるというのが不思議で、呼ばれたと感じたり、アンテナ張っていると向こうからやってくるものなのだなあ、とも思ったり。以前は気にしてなかった人を、最近気にするようになったからでもありますね。

安岡章太郎「ガラスの靴」という短編がすっごく好きなんだけど、冒頭の熊についての会話って、どこかで読んだことがある気がする。村上春樹『ノルウェイの森』

というように、気を散らしながら文字を追っていて、実際にきちんと読んでいる時間は少なく、一冊の本を集中して、ということもできていない。最近、本当にそう。


6(木)
水田菜穂『美少年の恋』(角川ルビー文庫)が、発売されてたので買いました。

シナリオ採録ではなく、ノベライズです。「水田菜穂さんが『美少年の恋』をどうみたか、あるいは心理分析」という感じがします。あとがきによれば、秋には『美少年の恋』のビデオが出るとのこと。日本語字幕版DVDも出るのかな。原語版DVDは持ってるんですが。

のびのびになっていた藤井旭『宇宙大全』作品社というのが、とうとう7/10発売されるもよう。値段が1万円くらいするので悩みますが、こういう図鑑ぽい事典ぽいものを、折にふれ眺めるのが好きなので、考え中。

『サウジアラビア現代史』(文春新書)を読み終わる。国の歴史=王族の歴史ってところがあるので、サウード王族の実態にスポットを当ててる。……あぶく銭は身につかないっていうか、つけちゃいけない。出来事が時系列で並べられているだけなので、無味乾燥に思えた。もうちょっと著者の見方が入っても面白かったのに。詳しく知ってる人が読むには当たり前の出来事が並んでるんだろうし、かといって私のように殆ど知らない人間が読むには、出来事だけすぎちゃう、という感じ。裏にうごめくもの、思惑については殆ど言及されてないので、出来事を逆にわかりにくく感じた。どうしてそうなったのかという理由づけをもっと詳しく知りたい。出来事や動きは網羅している、これは言わば「年表」なのだと思うので、興味や疑問を持った部分は自分で調べていくしかない。

ところどころ歴代国王の写真が入っているんだけど、まったくもってあのアラビアな格好っていいですね、大好きなのだー。細川知栄子『王家の紋章』(秋田書店)のイズミール王子とかさ。イズミールってトルコの地名で、また、イズミール王子の国である昔のヒッタイトは、今のトルコなんだった。

森永チョコボールで「きがえるキョロちゃん」ていうシリーズが出ているのを知ってた?
”※この中にはキョロちゃん本体1つと変装グッズ1つが入っています キョロちゃんの目はいろいろです”だって。
変装の種類は6つ。うさぎ・りす・さかな・かえる・かば・ねこ・いるか・かめで、中に何が入ってるかちゃんとわかるようになってる。
というわけで、かばを探して買ってきた。うおー、キョロちゃんが、かばの中に! まぬけさが最高。

PC−VANがとうとうなくなるようだ。久しぶりにつないで知った。


5(水)
インとアウトのバランスが取れてない。エネルギーが足りてない。だから良くない。少し疲れた。


4(火)
雷が光ると、鳴るまで何秒か数えないですか。自分がいるところから、雷までの距離が測れるってことで。でも、秒数に数字の何を掛けると距離が出るのか、忘れちゃいました。なのに数えてる。

オフ会? プロレスラーの集会かと思いました……。

カネボウ・NUDYのジェルワックスを愛用してます。

岡倉徹志『サウジアラビア現代史』(文春新書)、真面目に読んでるんよ。大して面白くもないのに。だけどまあ、ちょっと俗っぽくて面白いところが出てくると、お、来ましたね、ってわくわくする。


3(月)
暑い日には、グミを思い出す。夏に旅行したとき、おやつにグミを持ってった。少しだけ食べて、夜、テーブルの上に出しっぱなしにして寝た。翌朝起きて、さて、残ったグミを持っていこうとしたら、感触が変。ど、どうやら、一口サイズのグミが袋の中で一つになって…、つまり、まるごと一つの巨大グミに! こわくて袋を開けられず、捨てました。

こんなのもありました。夜、寝ていたら、かさかさ音がするのです。虫がいるような音。真っ暗闇の中動くのもこわいけど、じっとしてても音はやまない。意を決して電気をつけると、音の正体は、スーパーでもらう袋を丸めて捨てたものが、ゴミ箱の中でほどけてく音だった。しゅわーかさかさ。

なんか、連鎖的に思い出してくるなあ。部屋の中に虫が入ってしまったので追い出すために、虫は明るいところに寄ってくというのを思い出し、部屋の電気を消すことにした。ところが、電気を消しちゃうと、居所がわかんなくなる、ぶんぶん音だけする、私はうまく逃げられない、窓を開けなくてはならない、そこまで行くのがこわい、おまけに真っ暗で、いつ外へ出たのか、あるいはまだ部屋の中にいるのかもわかんない。一人でギャッと言いながら暗闇の中にびくびく立ってるの図。

絵を描く宿題が出た。なんのこっちゃ。


2(日)
カジヒデキ「レイン」を聴いて、梅雨明けを待とう!

あまりに暑いので、少し陽が落ちてから外に出ようとしたら、ざあっと雨が降ってきた。雨は嫌いなので、散歩というには短い距離を歩く。雨のなにが嫌いかって、傘をさす必要があるところだ。邪魔ったらありゃしない。

家に帰ってきてもまだ雨は降ってた。カジヒデキ『tea』を聴く。「シヴィラはある朝突然に」(この歌詞に、金城武主演の映画『初恋』を思い出した)「新しいサボ」「ライク・ア・ホワイト」「レイン」が好きだな。カジヒデキのって、アレンジの仕方がいいですね、気持ちが盛り上がってわくわくする。

昨日の深夜、寝る前に書いた一行目どおり、本当に「レイン」を聴いて梅雨明けを待っている。


1(土)
スケートでは、やっぱり足がつった。先生、基本的なことをさせてみたら、私たちのあまりの出来の悪さにだんだん機嫌が悪くなる。「こんなに時間がかかるとは思わなかった……」、だって。奮起して練習すればいいんだろうけど、足が痛いし混んできたので、ティーヌンで食べて帰ることにする。スケートは、もう一つの習い事と同じくらい贅沢で、道楽だ。時間単価を考えると続けられない。

久しぶりに途中下車したら、中古CDを見つけてしまった。全部カジヒデキ。『tea』(PSCR-5666)「EGGSTONE」(PSCR-5615)「Queen sound babbles again/Johnny,Johnny」(PSDR-5320)。もちろん買ってしまいましたとも。他にも買いたいCDがあるんだけど、目の前にあるとやっぱり……。

「たまごの中の欲望」のトーレ・ヨハンソン・リミックスったら、まるで後ろのほうで別の歌が流れてるようで、変な表現だけど「かえるのうたが〜きこえてくるよ〜」の輪唱みたい……。『tea』を聴きながら思うよ、ああ一曲目って大事だって。まずいです、くらっときてます。これからアルバムが控えてるっていうのに!

「BRUTUS」#459 2000/7/15号(マガジンハウス)を買いました。カフェかあ、おしゃれなカフェには縁がないなあ。誰か連れてってください。

『無問題』(アルフレッド・チョン監督 1999)。ただのコメディだと思ったら、違う違う。やあ、岡村隆史の香港への愛がある映画だね。言葉が通じない会話が良くって、ちょっとぐっときた。

サン=テグジュペリ『南方郵便機』(みすず書房)の装丁が、シックで雰囲気があって、それで少し欲しくなり、中を少し読んでみたらもっと欲しくなった。何か新しくいいなあと思えるものに出会うたび、それだけまだ私が見つけてないものがたくさんあるんだ、って絶望的で悲しい気分になる。私が気付かないところで、素敵なものがひそんでいるんだろうし、いつまで経っても、きっと追いつけないんだろうと。


30(金)
借りようと思ったものがないと、気がそがれるね。蒸し暑いから、すっきりとしたARATAの顔を見ようと思ったのに、『シェイディー・グローヴ』(青山真治監督 1999)は全て貸し出し中。迷った挙句、『無問題』(アルフレッド・チョン監督 1999)。この流れ、無問題っていうより、無意味って感じ。香港映画のところ探しちゃったけど、邦画のところにありました。

なんにもする気力がないときにも、料理の本は別で、むしろ、楽しい気分になるので眺めることが多い。最近特にそう。入院中、たいくつなくせに文字をちゃんと読んだり音楽を聴いたりできなかったときに、唯一、料理本だけは楽しめた。視覚的という意味は同じでも、映画を観るのとは多分少し違う。料理本じゃないとだめなんだと思う。

というわけで、今日も2冊買ってしまった。プナール・トゥラン『トルコ ヨーグルト料理レシピ集』(アスペクト)と、『ビーンズ・レシピ』(NHK出版)。「使う」んじゃなくて、「眺める」にとどまりがちなところが、なんとも…。


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