良時不再至, 離別在須臾。 屏營衢路側, 執手野踟。 仰視浮雲馳, 奄忽互相踰。 風波一失所, 各在天一隅。 長當從此別, 且復立斯須。 欲因晨風發, 送子以賤躯。 |
蘇武に與ふる詩 其の一******************
良時 再びは 至らず,
離別 須臾(しゅゆ)に 在り。
衢路(くろ)の側に 屏營(へいえい)し,
手を執(と)りて 野に 踟(ちちう)す。
浮雲の馳(は)するを 仰(あふ)ぎ 視(み)るに,
奄忽(えんこつ)として 互(たが)ひに 相(あ)ひ 踰(こ)ゆ。
風波に 一たび所を失へば,
各ゝ(おのおの) 天の一隅に 在り。
長く 當(まさ)に 此(こ)れ從(よ)り 別るるべくも,
且(しば)し 復(ま)た 立ちて 斯須(ししゅ)す。
晨風の發するに 因(よ)って,
子を送るに 賤躯を 以てせんと 欲(ほっ)す。
『別歌』 | 『與蘇武詩』 | |
構成 | □□□兮□□, □□□兮□□。 |
□□□□□, □□□□。 |
節奏 | 「□・□□兮 □□□」 | 「□□・□□□」 |
2004.3.30 3.31 4. 1完 4. 4補 |