Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


過香積寺 
                                                  

     唐・王維

不知香積寺,
數里入雲峰。
古木無人逕,
深山何處鐘。
泉聲咽危石,
日色冷青松。
薄暮空潭曲,
安禪制毒龍。




******

香積寺(かうしゃく じ )(よぎ)る 

香積寺(かうしゃく じ )を 知らず,
數里  雲峰(うんぽう)()る。
古木( こ ぼく)  人逕(じんけい) 無く,
深山  (いづ)れの(ところ)(かね)ぞ。
泉聲  危石( き せき)(むせ)び,
日色(にっしょく)  青松(せいしょう)(ひやや)かなり。
薄暮(はく ぼ )  空潭(くうたん)(きょく)
安禪(あんぜん)  毒龍(どくりゅう)(せい)す。

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◎ 私感註釈

※王維:盛唐の詩人。701年(長安元年)?〜761年(上元二年)。字は摩詰。太原祁県(現・山西省祁県東南)の人。進士となり、右拾遺…尚書右丞等を歴任。晩年は仏教に傾倒した。

※過香積寺:香積寺(こうしゃくじ)を訪れる。 ・過:おとずれる。たちよる。すぎる。(…に)よぎる。 ・香積寺:こうしゃくじ。長安の南、終南山山中(現・陝西省西安市長安区郭杜街道神禾原 )にある寺の名。浄土宗の祖庭の一。

※不知香積寺:香積寺(こうしゃくじ)が、どこかわからない(まま)。 ・不知:わからない。かもしれない。【「不知」+「何處」】では、「…かしら」(どこに…しよう(/したの)かしら)の意で、推量の趣を持った弱い疑問表現。【「不知」+「何處」】【「不知」+「諸」】【「不知」+「乎」】【「不知」+「與」】 或いは【「不識」+「何處」】【「不識」+「諸」】【「不識」+「乎」】【「不識」+「與」】 「…かしら」(どこに…しよう(/したの)かしら)の意で、
推量の趣を持った弱い疑問表現。中唐・李益の『夜上受降城聞笛』に「囘樂峯前沙似雪,受降城外月如霜。不知何處吹蘆管,一夜征人盡望ク。」とあり、北宋・蘇軾の『水調歌頭』に丙辰中秋,歡飮達旦,大醉,作此篇,兼懷子由。「明月幾時有?把酒問天。不知天上宮闕,今夕是。我欲乘風歸去,又恐瓊樓玉宇,高處不勝寒。起舞弄C影,何似在人間!   轉朱閣,低綺戸,照無眠。不應有恨,何事長向別時圓?人有悲歡離合,月有陰晴圓缺,此事古難全。但願人長久,千里共嬋娟。」とあり、唐・張汯の『怨詩』に「去年離別雁初歸,今歳裁縫螢已飛。狂客未來音信斷,不知何處寄寒衣。」とあり、唐・崔護の『題キ城南莊』に「去年今日此門中,人面桃花相暎紅。人面不知何處,桃花依舊笑春風。」とあり、唐・岑參の『碩中作』に「走馬西來欲到天,辭家見月兩囘圓。今夜不知何處宿,平沙萬里絶人烟。」とあり、 南宋・陸游の『夜遊宮』記夢寄師伯渾に「雪曉C笳亂起。夢遊處、不知。鐵騎無聲望似水。想關河、雁門西,海際。」とあり、南宋・張孝祥の『念奴嬌』「過洞庭「洞庭青草,近中秋、更無一點風色。玉鑑瓊田三萬頃,著我扁舟一葉。素月分輝,明河共影,表裏倶澄K。悠然心會,妙處難與君説。   應念嶺海經年,孤光自照,肝肺皆冰雪。短髮蕭騷襟袖冷,穩泛滄浪空闊。盡吸西江,細斟北斗,萬象爲賓客。扣舷獨笑,不知今夕。」とある。

※数里入雲峰:数里ほど、雲のかかった高い峰に立ち入った。 ・雲峰:雲のかかった高いみね。また、雲がみねのように高くたちこめているもの。ここは、前者の意。

※古木無人逕:(「古木+無人・逕」の意は:)冬枯れの木々が人気(ひとけ)のない小道(にある)。/(「古木+無・人逕」の意は:)冬枯れの木々(があるが)人が通ってできた小道は途絶えてしまった。 *この句「古木無人逕」は「深山何処鐘」と対になっている。「無人逕」は「何処鐘」の部分と対であり、「無人逕」の解釈は「何処・鐘」に合わせて「無人・逕」としたい。ただし、伝統的に「無・人逕」( 人逕(じんけい)()し)とするので、一応そのようにしておく。 ・古木:冬枯れの木や林のようす。初唐・魏徴の『述懷』に「中原初逐鹿,投筆事戎軒。縱計不就,慷慨志猶存。杖策謁天子,驅馬出關門。請纓繋南越,憑軾下東藩。鬱紆陟高岫,出沒望平原。
古木鳴寒鳥,空山啼夜猿。既傷千里目,還驚九折魂。豈不憚艱險,深懷國士恩。季布無二諾,侯嬴重一言。人生感意氣,功名誰復論。」とある。 ・人逕:人が通ってできたこみち。 ・逕:〔けい;jing4●〕こみち。ほそみち。=徑。

※深山何処鐘:深い山のどこかから、寺の鐘(かね)(=香積寺の鐘)(が響いてくる)。 ・何処:どこ。 ・鐘:寺の鐘(かね)。ここでは、香積寺の鐘のことになる。

※泉声咽危石:いずみの水の流れの音は、そそり立つ岩に(当たって)むせんで。 ・泉声:いずみの水の流れる響き。=泉韻。 ・咽:〔えつ;ye4●〕声がつまる。むせる。むせび泣く。むせぶ。 ・危石:そそりたった石。高い石。「危」は高い意。

※日色冷青松:太陽の色は、青々とした松の木でひややかな(感じに)なっている。 ・日色:太陽の色。 ・冷:ひややかである。

※薄暮空潭曲:夕暮れの人気(ひとけ)のない淵(ふち)のほとりで。 *山中を香積寺(こうしゃくじ)を捜していた作者は、空潭(人気(ひとけ)のない淵(ふち))に辿(たど)り着き、「(薄暮空潭曲,)安禅制毒龍。」へと続くわけだが、空潭のほとりで坐禅をしていたのは、僧侶なのか、それとも(空潭は香積寺(こうしゃくじ)の寺域なので、)作者が参禅したということになるのか。 ・薄暮:〔はくぼ;
bo2mu4●●〕夕暮れ。たそがれ。日が暮れ〔ようとする=薄=迫〕頃の意。隋〜唐・王績の『野望』に「東皋薄暮,徙倚欲何依。樹樹皆秋色,山山唯落暉。牧人驅犢返,獵馬帶禽歸。相顧無相識,長歌懷采薇。」とある。 ・空潭:人気(ひとけ)のない淵(ふち)。 ・曲:ほとり。

※安禅制毒龍:坐禅して雑念を去り、心に住む邪念をおさえる(のだ)。 ・安禅:〔あんぜん;an1chan2○○〕坐禅して雑念を去り、精神を統一すること。晩唐・杜荀鶴は『夏日題悟空上人院』で「三伏閉門披一衲,兼無松竹蔭房廊。
安禪不必須山水,滅得心中火自涼。」と使う。 ・制:おさえる。 ・毒龍:人を害する龍のことで、人の心に住む邪念を謂う。

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◎ 構成について

韻式は、「AAAA」。韻脚は「峰鐘松龍」で、平水韻上平二冬。この作品の平仄は、次の通り。

●○○●●,
●●●○○。(韻)
●●○○●,
○○○●○。(韻)
○○●○●,
●●●○○。(韻)
○●○○●,
○○●●○。(韻)
2014.11.23
     11.24
     11.25




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