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モスクワ観光編タイトル
<文責:女王様1号>

※ 1ルーブル=4円弱(2004年7月当時) ※


◆ 3日目前半 ◆
 
鐘の皇帝  7月27日、火曜日。朝食後にチェックアウトし、スーツケースをフロント奧の荷物預かりに預ける。1ヶ 50ルーブル
 ロビーでガイドのイリーナ1号と合流すると、
「日本の旅行会社に確認が取れました。今日はこれから先にクレムリン観光をして、その後でオプショナルの武器庫とダイヤモンド庫を見ます」とのこと。 もしダメだったら午後に自腹でチケット買って自力クレムリン観光か?とも覚悟していたので良かった良かった。 (^^)

 赤の広場とは反対側のトロイツカヤ塔という入口から クレムリン(http://www.kreml.ru/)内に潜入。入場時に手荷物検査&金属探知ゲートあり。
 クレムリンの歴史だの広さだのの説明を受けつつ進んで行くと、右手に現れるのが大砲の皇帝(右上写真)と鐘の皇帝(左上写真)。 この場合の「皇帝」というのは、「皇帝が造らせた」という意味よりも、「1番デカイ」というニュアンスなんでしょうか。ガイドブック情報によると、大砲は口径890mm・重量40トン、鐘は高さ6m・重量200トンらしい。
 そして、どちらも実際に使用されたことがない。まさに無用の長物というかデカブツというか。 鐘の方に至っては、鋳造中に火災が発生して慌てて水を掛けたのでひび割れて一部が欠けてしまった(写真手前に写っているのがそのカケラ)というマヌケさ。このカケラでさえ、人間の背丈より大きいくらいなのだが。

 2つの「皇帝」の置かれている通りから奧に入るとサボールナヤ広場という広場があり、複数の聖堂や宮殿に囲まれている。ここがクレムリン観光のメイン。 右中写真はイワン大帝の鐘楼といって、クレムリンの中で一番高い建物である。塔の中には入れないのだが、たくさんの鐘が吊されているのが見えた。
 そして、3つの聖堂を次から次へと入場観光(この辺り、時間の都合で結構駆け足?)。我々が渡されたチケットは共通券のようで、各聖堂に入るときにいちいちチェックされた。
ウスペンスキー大聖堂内部  最初に入ったのが、かつてはここで皇帝の戴冠式が行われていたというウスペンスキー大聖堂(左中写真)。 内部は壁にも柱にも一面に絵が描かれていて、圧倒される。遠くから見ると正面のイコノスタスと一体化してちょっとした「だまし絵」状態(?)。 同じロシア正教でも、昨日見た聖ワシリー寺院と比べるとかなり派手な印象の聖堂だった。
 お次はブラゴヴェッシェンスキー聖堂(右下写真)。この教会は、「クレムリンのほかの教会に比べて純ロシア的な色合いが強い」んだそうである。 純ロシア的なのかどうかはよくわからないが、ウスペンスキー大聖堂の後に入ると、非常に地味というか素朴というか
 なお、ブラゴヴェッシェンスキー聖堂入ってすぐのところ(イコノスタスの前だったかな?)に立って願い事をすると叶うそうで、イリーナ1号はかつてここで「日本に行きたい」という願い事をして、めでたく叶ったという。 以上、イリーナ1号のちょっといい話でした(笑)。
 最後がアルハンゲルスキー聖堂。ここには歴代皇帝や貴族の棺が並べられている。棺と棺の間を歩き回るという感じになるのだが、特に興味のある人以外は見て面白いものではないかも。 イリーナ1号もそんなに説明してくれなかったし(「これが誰それの棺です」としか説明のしようもないだろうけど)。
 ダイヤモンド庫の見学が11時からなので、サボールナヤ広場の見学はこの辺で切り上げ、てくてくと移動する。クレムリン内は広い…。

大砲の皇帝

イワン大帝の鐘楼

ブラゴヴェッシェンスキー聖堂

ダイヤモンド庫の宝物  ダイヤモンド庫は入場料 350ルーブル。オプショナルツアーなのに、なぜかこの場で自腹でチケットを買わされた(ホテルに戻るとすぐにインツーリストのデスクで返金してくれたが)。
 写真撮影禁止で入口で手荷物検査をされるので、イリーナ1号のアドバイスに従って貴重品以外を地下の荷物預かり(無料)に預けて身軽になってから中へ。
 入ってすぐの部屋は「ロシアで獲れる貴金属&宝石」といった感じの展示で、金・銀・プラチナ・ダイヤ・ルビー・エメラルド…等々種類別にまとめられている。 加工前の原石もあれば、ロマノフ王家所有のきらびやかなアクセサリー類もあり。
 この部屋の奥に細長い小部屋があって、さらに選りすぐりの宝物が展示されている。これでもかこれでもかというくらいの勢いで宝石や真珠が飾り付けられており、身につけたら肩凝り確実。あまりに豪華すぎて、目の当たりにしてもリアリティがない
 その中でも最も豪華なのが、皇帝が持つ王冠・王笏・権標(というらしい。十字架のついた黄金の球。中央の王冠の右にあるもの)の3点セット。 ちなみにロシア帝国の双頭の鷲の紋章も、頭に王冠を載せ、足で王笏と権標をつかんでいる。
 王笏についている世界最大のダイヤモンド「オルロフ」は、エカテリーナ2世の愛人オルロフくんが献上したもの。オルロフくんは後で愛想をつかされちゃったんだけどさ(笑)。
 ダイヤモンド庫については、アエロフロートHP(機内誌の記事抜粋)に詳しく書いてあって面白いので、もっと知りたい方はそちらもどうぞ。 撮影禁止なので、左下写真は地下のみやげ売場で購入した絵はがき 10ルーブルよりコッソリ転載 (^^;。

 宝物に目がくらんだまま、すぐそばの武器庫へ。もともと武器庫だったところが現在は博物館になっているのだ。こちらは写真チケット 50ルーブルを買えば撮影もOK(胸にシールを貼られる)。
 展示品は、ホールごとに金・銀器、武器、衣裳、王冠系、馬車などに分かれている。ダイヤモンド庫ほどではないが、こちらも豪華絢爛。宝石で飾り立てられた聖書とかイコンとかイースターエッグとか。 衣裳の展示では、ヨーロッパの宮廷スタイルに切り替えたピョートル大帝以前と以後でまったく違うのがわかって面白かった。以前のアジアっぽいスタイルの衣裳の方が、ロシアの寒い気候には適していると思ったけど。
 下写真は、左からマノマーフの帽子(ピョートル大帝以前はこれが王冠だった)、エカテリーナ2世のドレス&マント。ウエスト細っ!
マノマーフの帽子 エカテリーナ2世のドレス エカテリーナ2世のマント

 本来、今日の午前中は武器庫&ダイヤモンド庫見学だけだったところにクレムリン見学も入れ込んだため、当然時間は押せ押せに。 武器庫を見て回っている最中に、外で待っているドライバーさんから時間ですよーという電話が入ったが、徒歩で帰りますからということでドライバーさんには先に戻ってもらい、女王様たちとイリーナ1号は見学を続行していた。
 しかし、見学を終えてトロイツカヤ塔から出ようとすると、向こうから巨大なロシア人警備員がやってきて、なぜか通してもらえなかった。 しょうがないので、ホテルから1番遠いボロヴィツカヤ塔というところから出て、クレムリンの壁の周囲を延々歩くハメに。ロシアといえども真昼のモスクワはかなり暑く、すっかりバテバテになってしまい、クルマを帰してしまったことをちょっと後悔する女王様たちだった。
 ようやくホテルにたどり着いてダイヤモンド庫入場料を返金してもらったところで、2日間お世話になったイリーナ1号とはお別れ。

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