映画のページ

2011年
ファンタ速報

参加作品

開催:2011年8月

お急ぎの方はこちらへ。

2011年のファンタが終了しました。前半は体調が整わず、きつかったですが、後半はいつもの調子で究極の睡眠不足を乗り切りました。

今年も監督や主演者が何人か訪伯し、私もおもしろいと思った作品の監督などと暫く話をする機会に恵まれました。最終日にはケッチャムの映画を作ったクルー、主演女優とゆっくり話をする機会まであり、幸運な一日でした。

★ 25周年の映画

25周年目に当たる今年のファンタ全体の評価は、私個人、仲間内の両方で低く、主催者もそう思っているらしき雰囲気が漂いました。ここ暫く毎年「あまりいい作品が無い」という声が出ていましたが、今年はさらに落ちた感じを抱いています。主催者としては立場上毎年「今年は最高の年だ」と言わなければなりませんが、率直な意見が見え隠れする正直さも備えています。

主催者は毎年カンヌ、ベルリン映画祭など主要な所に顔を出し、ファンタに合う作品を探し回り、前に聞いた話が本当だとすれば1年に3000作品を見るという人たち。良い作品があればすぐさま飛びつくはずです。なので質低下は主催者の責任と言うより、去年から今年にかけてはあまり良い作品が作られなかったと考えるべきでしょう。良い作品があるととことん粘ってファンタに呼ぶ人たちです。

今年目に見えて弱くなったと思えたのがアジア。一応それなりの体裁を整えていてもいつものインパクトに欠ける作品と、こんな作品を世に出したら国の恥だと思える作品が混ざっていました。アンディー・ラウ、ジャッキー・チャン、ドニー・イェンは得意分野でない作品にかり出され、それでも香港の面目を保つべく努力をしたらしい様子は見られますが、水を得た魚とは言い難いです。やはりこの人たちには得意分野で大活躍してもらいたいです。

★ 25年目のプレゼント

仲間内の親しさという点では良い年で、主催者と固定ファンの関係は良好。25周年だというので、のっけにここ10年以上毎年貰うTシャツだけでなく、プレゼント満杯のバッグを貰い、夏にクリスマスが来たかのようでした。DVDやブルーレイの他に、長時間の映画鑑賞に役立つだろうというので、旅行用の枕、映画鑑賞の合間に顔をふけそうな大きな濡れタオル、そしてバッグには入っていませんでしたが、3D用の眼鏡も無料プレゼント(本当は1ユーロほどする)。物を貰っても評価を緩めないのが私たち。買収されたりはしません。主催者も贈賄のつもりではなかったようです。

ただ、オープニングの挨拶の中で「君たちはまだどんな作品が来るか分からないのに、半年も前に大枚を振り込んでくれる」と感謝の言葉を述べていました。この話ごく一部の固定客の間でちらりと出た会話だったのですが、全く同じ事を主催者も考えていたのか、あるいはどこかから主催者の耳に入ったのかも知れません。25周年という節目なので、この際ちょっとサービスしようということだったのでしょう。

★ 最終日のサービス

最終日はいつものフィナーレに加え、技術的な問題で上映できなかった Sint を真夜中に上映。フィナーレと上映の間を持たせるためかパーティーも。普段ならビールかジュースを配るのですが、今年は Sint を見ながら眠ってしまわないようにエネルギー・ドリンクも配られました。

そう言えば今年はオープニングの時にも小さなパーティーがあり、シャンペンやジュースが配られました。

★ 個別の案件に言及いたします

ここでは大雑把な話をしますが、今年はこのページの個別のコメントを少し長めにしました。今後も暫く書き加えるかも知れません。後で個別の記事にする場合はそちらにコメントを移すかも知れません。

大きくABC(Aが良、Cがペケ)と分けると、今年はA級とはっきり言える作品がありませんでした。B級の中で上中下に分かれ、Bの中以下が多く、良さそうだという数本がBの上あたり。人が後々まで話題にしそうな作品は無し。殆どが中以下になってしまった理由として私は
 @ スターがデフレ状態、
 A 1度に2匹以上の鰌(ジャンルの客)を狙い、曖昧な作品ができてしまった、
 B 世界の悪い出来事に影響されて、心からエンターテイメントに専念する人が映画を作る側も見る側も減った
などを考えてみました。

★ 暗い中でも

そんな中、1年に1度映画館に住んでいるような状態で1週間強を仲間と過ごすのは、暗い話ばかりの世の中でうれしい出来事と言えます。私たちは大雑把に言うといくつもの5人強のグループに分かれているのですが、対抗、敵対する派閥ではなく、仲間内で楽しく映画の話をするグループ。大人数だと1人が口を開く機会が減るので自然にこのぐらいの人数になっています。一時期人が減り、グループが小さくなった時は即座に近くにいたほかのグループと合併が起き、そのまま和気藹々とやっています。以前いくつかの映画祭を見たり、記者専用の試写会に顔を出したりしましたが、そういう所と全く雰囲気が違います。

グループができ始めた頃はまだ所謂ドイツ人らしく、周囲に対して距離を取る人が多く、オタク風の人も孤立している感じが漂ったのですが、間もなくオタクが受け入れられる場所になり、誰かが豊富な知識を披露すると、周囲が熱心に聞いたり、「僕も見た」とか「こういう映画もある」などと、意見交換、情報交換が行われるようになりました。ドイツ的な面がさっと消えた瞬間です。そして意外なことに年齢による層ができず、50代までの人たちががごちゃ混ぜになっています。

元からの知り合いを除いてはファンタ以外の所で付き合っている人は少なく、1年に1度(最近は2度)一緒に楽しい時を過ごし、終わるとまた散って行きます。

ところで、業界も最近の不調を自覚しているのか、今年はシナリオ募集広告がありました。何かおもしろい筋を考え出したら、採用されるらしいです。映画作りのアイディアも枯渇し始めたということなのでしょうか。

今年はファンタで初めて、ファンタに来ていた観客の中から監督に育った人の長編が上映されました。ドイツ系作品はお金だけ出した物を除いてまだ未熟な物が多く、この作品もいちゃもんをつけようと思えばつけられますが、25年目にしてついにファンタの観客から長編の監督に育った人が出たのは注目してもいいかも知れません。

時々書いたかと思いますが、ドイツ人監督は国内に留まった場合殆どが世界に通用しない作品を作っています。しかし短編、アニメには注目に値する作品があります。今年は1本しか出ませんでしたが、ファンタ自体の宣伝アニメもとてもかわいらしいです。何も映画を作るからと言って、2時間の作品に固執する必要はありません。才能のある所をのばせばいいのです。私はそういう所に期待しています。

4日目に入り、いくらか持ち直しました。おもしろいと言える作品、それなりのレベルの作品が出始めました。連続物の短編は2作出ましたが、こけています。今年の傾向は、実話が多い、主演の側から犠牲者が出る話の運びが多い、一般受けしそうな作品でファンタらしさが無い作品が多いことです。

今日は3日目です。今年の作品は2日だけを見るとレベルが落ちた感じがします。

20周年の時はあまり大騒ぎしなかったのですが、25周年の今年は毎年貰うTシャツの他にのっけにクリスマス・プレゼントかと言うようなプレゼント・バッグも貰いました。毎年通しのパスを買う人だけの特典。加えて1ユーロするはずの3D眼鏡もタダ。去年か一昨年内輪で「通しのパスを買う人たちは春先、まだどんな作品が来るか分からないのに主催者を信頼して大枚はたいて予約をする、この金で主催者側は多少資金繰りが良くなるのだから私たちもフェスティバルに貢献している・・・」ってな話を半分冗談、半分本気でしたことがあります。

驚いたことに主催者は今年冒頭の挨拶で全くこの通りの話をし、コアのファンに感謝の辞を述べました。どこかから主催者の耳にこの話が入ったのか、偶然同じことを思ったのかは分かりません。それに加えてこのプレゼントだったので驚いたの何のって。

主催者には他にも観客が何か頼んだり質問をすると、可能な限りそれに合わせてくれるという歴史があり、次の年に要望が実現していたりするなど日本式の顧客サービスの傾向が強いです。ドイツでは普段まず考えられない・・・。

これで参加作品は出揃いました。今年は48枠で短編がいつもの特集のほかにもたくさんあります。

アジアからの作品は今年は全般的に弱いです。

「ほぼ出揃った」などとデマを飛ばしてしまったようです。またドカ〜ンと長編が出ました。現在66本と、短編枠2つ。去年は見られる枠が47で、オープニングと、初日はプログラムが1本上映で作品がダブらなかったのですが、今年もそのぐらいの数行きそうです。

短編がまだ出ていません。今後もいくつか加わるかも知れませんが、長編はほぼ出揃ったようです。

参加作品が追加されました。現在約半分。今年は実話物が多いです。現在49本と短編5本。あと20本強あるのではと思います。

夏のファンタのプログラムが一部発表になりました。まだカテゴリーはきっちり分類されていませんので、取り敢えず未定の部分はタイトルだけご紹介。今年は25周年記念です。

現在までに発表されたタイトルを見ると20周年の頃メジャーの作品を避け、デビューしたての監督の作品を集め、ファンタ・ファンから喝采を浴びた時の傾向を彷彿とさせます。他にどんな作品が出るか楽しみです。

会場がまた2箇所になることが決まっており、両館を行き来するのが大変です。

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