オバチャリダ―北の大地を行く2001年夏 4日目

7月20日 (金)

朝目が覚めたら、外はジャンジャン降りの雨。 予報が当たってしまった。
朝食後中々外に出る勇気が湧いてこない。
昔スキーに行ってた時、吹雪いていると腰が重くなったけど、あの時と同じ気持ちだ。 出てしまえば平気なのに・・・
「ごゆっくり〜〜♪」
と言ってくれたフロントのおじさんの言葉に甘え、ロビーで新聞を読んだりしてグズグズしている。 連泊しても良いけれど、少しは羅臼に近づいておいた方が体力的には楽な筈! と完全装備でチェックアウトしたのは10:00になってしまった。 外に出ると雨が止んでいました。 待ってて良かった♪

フロントのおじさんが薦めてくれた床丹への道を右折すると、殆ど車は通らない。 雨に濡れた緑が清々しい。 今日はどこまで行こうかな、野付温泉か標津温泉か、お天気が回復しそうなら羅臼まで行っちゃおうか。
と考えていたら、ポツポツ・・・ 降ってきました。 やっぱりねぇ〜〜・・
冷たい雨は段々激しくなり、向かい風も強くなります。  そろそろどこかで休憩してオヤツでも、と思っても雨宿りするような所はありません。 バス停でもあればいいのに、(北国のバス停は一軒の小さな家のようになってます) ここら辺はバスも通ってないのか、なにもナシ。 体が冷えたせいか、トイレにも行きたくなってきました。
「どっか・・・、なにか・・・ないかな〜〜??」
身を隠すような所もないし、ましてやザンザン降りだし・・・
モゾモゾしながらも、目をキョロキョロさせながら走って行きます。

道から10mぐらい入ったところに廃屋のような、小さいドームのようなものを見つけました。 ちょっと行ってからUターンして戻り、様子を伺ってみます・・・
誰も居ないみたい、 民家もないみたい、 熊もいないみたい、・・・
轍に沿ってぬかるんだ道を押して行きます。 錆びた農機具がひとつ置いてありました。
「こんにちは〜、 だれかいますか〜」
と一応声をかけてみます。 返事はなし。 でも、返事があったら却って怖いかも知れない。 屋根があるだけですけれど、 それだけで充分です♪
隅の方にさくらちゃんを立てかけ、帽子を取ってため息をひとつ、フウ〜〜!
やっとの休憩です。 水を飲んで、バナナとナッツをかじります。 そうしながらも、ここら辺でして大丈夫かな〜?と辺りを見回し、道路の左右を眺めます。
車は1台も通らないし、煙ったように雨は強く降っています。 まあ、見えないでしょう♪
複雑な方は宿で済ませてきてますから、 ・・・・・チョットシツレイ・・・・・♪!

\(^o^)/  ちょっと雨にぬれてしまったけれど・・・m(__)m

メモ用紙に
 「自転車で旅行中です。 ここで20分ほど休憩させていただきました。 ありがとうございました。」
と書いて、 出ていた釘に刺して、出発!
お腹に食べ物が入ったせいか、少し身体が温まりました。

左右が森になってしばらく行った時、 反対車線に薄緑色のバンが、頭を向こうにして(逆走状態)停まっています。 なんか変な感じだなぁ〜と、通過する時に見ると、3人の男の人が雁首揃えて、こちらを無表情に見ています。
だいたいの場合は、 にっこり笑ったり、「頑張って〜!」と手を振ったりしてくれるものですが、3人は窓に顔を当て無表情のままです。 
ギョッ!
 ゾーオッ!!
こんな所で襲われたりしたら、アウトです。 後をチラチラと振り返りながらスピードを上げました。 
「私がオバサンだって解ったかな〜〜??」
こんな時もし若い女性なら、たとえ2人でも3人でも危険です。

14km走って床丹で荒れ狂う根室海峡に突き当り、愛称をホッポーロードと言うR244を左折しました。
今度は遮る物が何もないので、雨が海の方から横殴りに来ます。 ビショビショに濡れた手が冷たく、かじかんできます。 国道だからバス停ぐらいあるでしょ! でも、ナイ!
ここはバスも通ってないのかぁ〜〜、陸の孤島かぁ〜〜
と叫んでも空しく、たま〜に車が水飛沫をあげて通るだけです。 

ウッソー!!

しばらく走って前方を見ると、薄緑色のバンが左の横道から頭だけこちらに出しています。 ナニヨ〜、ナニヨ〜! ナンナノヨ〜!!
一瞬色々な考えが頭をよぎります。
Uターンしようか・・
トラックでもヒッチハイクしようか・・
110に電話しようか・・・

エ〜イッ! 景色を見るフリをして右車線に移りました。 ・・・・・やっぱり3人の無表情の男達が窓に顔を押し当ててこちらを見ています。 
近道をして来たってこと????????
「この美しい顔はフードを被ってて見えないはず!」
なんて冗談言ってる場合じゃないです。 スピードを上げてガンガン走ります。 雨もなんのその!、風もなんのその・・・! 逃げろぉ〜〜!
こんな事がないとエンジン全開にならないなんて・・・!!
カーブをいくつか過ぎ、後ろを振り返ると何も見えません。 ホッと一安心♪
本当に・・・あの人達は・・・この世の人達なのか・・・ 

その時、メールの着信音が鳴りました。 雨と風をウェアーで避け、携帯を取り出します。 トノからのメールでした。\(^o^)/ 
予報では雨みたいだけど、無理しないで・・・・・・
な〜んてタイミングがイイんでしょう♪♪
張り詰めていたものが一気に溶けてしまい、エ〜ン、エ〜ンと泣いてしまいました。
ひとしきり泣いて、涙を拭って今度は元気百倍です。

北方展望館のレストランでやっとの休憩です。 ホタテラーメンとコーヒーをおかわりして長々と休みました。 窓の外は雨が横に降っています! 「北方四島返せー!」と叫んでいる像がありますが、その像に正面から雨と風が吹いて来ます。 なんか皮肉な図だな〜と感じるのは私だけ?
中々外に出る勇気が出ません。 結局1時間半も居座ってました。

少し行くと尾岱沼(オダイトウ)です。 ここは北海シマエビの名産地です♪ 野付半島は雨で見えませんけれど、 野付湾は どこかで見た名画のようです。 晴れている時に是非もう1度訪れたい。

まだもう少し行けそうと野付温泉を通り過ぎ、目的地を標津温泉にしました。 あと3kmという町の公衆電話で「ホテル楠」を予約しました。 到着してみると 「国民宿舎」と書いてあります。 
「あっらまぁ〜〜、自転車だったんですかぁ〜 たぁ〜いへんだったでしょ!」
と迎えてくれ、 さくらちゃんは裏のガレージの中へどーぞ! びしょ濡れの雨具は、こっちへと言ってボイラー室に連れていってくれます。
雨に濡れ、怖い思いをして、 こんなにやさしく迎えられると疲れも取れてしまいます。
一息いれて、温泉で温まりました。 

夕食はサイコーです♪ \(^o^)/
今日は寝る時までアルコールは止めようと思ったけど、・・・・
「めふん」というサケの肝臓の塩辛を一口食べた時点で、 
「北の勝、くださ〜い」と言ってしまった。 もう、これは、最高、・・・ 今日のご褒美だ! こんなの食べたことない♪ 一口食べる毎に、思わず目をつぶってしまう♪
ここのお料理は最高です♪♪ 決して豪華というわけじゃないけれど、どれもこれも心がこもってる。 サケの頭の煮付けは、骨までぜ〜んぶ食べられます♪ つぶ貝は、こんな大きいの見たことない・・・まろやかで、香りが鼻にぬける、それを「北の勝」とうまく喉で合流させます。 もちろん、毛蟹も♪ ホタテも♪ 北海シマエビも♪ ホヤも♪ トロトロの昆布も♪・・・

「皆さん、ごめんなさい♪」と思わずつぶやいてしまう♪
ゆ〜っくり食事を楽しみました \(^o^)/

部屋に戻り、明日は土曜日だから念の為と、羅臼温泉の第一ホテルを予約した。
今日は色々あったけど、終わり良ければ全て良し!!
おやすみなさ〜い zzzzz
国民宿舎・ホテル楠
部屋・施設: (・・;)
食事 :  \(^o^)/\(^o^)/  
料金 :  (^o^)  
ホスピタリティー : \(^o^)/
本日の走行: 43km

 


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