催眠療法" 本文へジャンプ
対象とする症状
チック症(トゥレット障害・症候群)

チック症(トゥレット症候群)とは
 自分の意思とは無関係に起こる、体の動き(運動チック)や、発声(音声チック)のことをチックと言います。チック症という一群の精神疾患のうち、運動チックだけでなく、音声や行動の症状、汚言症を主体として慢性の経過をたどるものをトゥレット症候群とも言います。
多くの場合、小児期に発症し、ストレスなどにより軽快・増悪を繰り返しながら慢性的な経過をたどります。
 軽度のものを含めると、チックは比較的ありふれており、厳密に言えば、どんな人でも緊張を強いられるときなど、軽微なチック症状が出ることはあり、いわゆる「口が悪い人」、というのも汚言症のうちと言えます。ある程度、症状がはっきりしている人は1%程度と、決して少ない病気ではありません。他の緊張症(神経症)と同じく、普通の人にはない症状があるのではなく、誰にでもあることが酷く出ており、障害や問題となるものです。
 男性が多く、女性のほぼ3〜4倍。わずらった有名人としては、ビートたけし(北野武)、石原慎太郎などが有名です。
 患者にとっては、症状内容から社会的な不利益を生ずることが多く、二次的な問題として自己評価が低下し、抑うつ的になることがあります。

チック症(トゥレット症候群)の症状
 ・チックの症状
〈運動チック〉
 顔面のすばやい動き(まばたき、顔をしかめる)、首を振る、首すくめ、腕や肩を振り回す、飛び跳ね、足踏み、身体をねじったりゆすったりする、身体を触ったり叩いたりする、他人の身体や周囲のものなどに触る、などの症状
〈音声チック〉
 咳払い、鼻をすする、叫び声、甲高い奇声、汚言症(罵りや卑猥内容など)、うなり声、頻回なため息、などの症状
 一見、例えば他者に対するあてつけと受け取られるなど、症状には意味があるかのように誤解されることにより、さらなる不利益を生じることがあります。
 多動性障害、注意欠陥障害、強迫障害などを伴うことも多く、社会適応が困難になることもしばしばあります。
 チックの症状自体はある程度、抑えることができることもあります。(学校や公共の場では我慢し家に帰ると安心して、抑えていた症状が出る、またはその逆など) しかし過度に意識させ、強制的に抑圧することは悪化につながり、するべきではありません。

チック症(トゥレット症候群)の原因
  ドーパミンの受容体が過敏に反応している事が原因であるという仮説もありま。ドーパミンは運動の調節に重要な働きをする、大脳基底核にある神経間の連絡をつかさどる神経伝達物質です。
 しかしながらこうした仮説が事実であっても、それが原因というわけでなく、結果として脳の状態、中枢神経内で起こっている現象の一面をとらえているに過ぎません。
 器質的な神経疾患と考える精神科医が多いようですが、脳の病気ではなく、実際には幼児期からの環境による、環境の影響による、環境因・心因性の疾患です。緊張症(神経症)のある種の傾向やタイプ、その一種とも言えます。
 しばしば血縁的にみられることもあるため、遺伝病と考える人もいますが、そうではなく、緊張症(神経症)は幼児期から一緒にいる人の影響から、病理・症状を形成する傾向があるためです。
 もともとの幼児期からの環境の影響(養育者の対応)に加えて、現実の環境の要因(ストレス、心的外傷)が重なって発症します。例えば、左利きの強制的な矯正、勉強やお稽古事などの過度な強制、親や教師の不適切もしくは過度の叱責や厳しい対応などが影響して発症することはよく知られています。後者の現実的な環境要因が少なくなれば、軽快することもよく知られており、周囲の親や教師など周囲の者が温かく見守り、子供の心を良く理解した上で対応することが必要です。

チック症(トゥレット症候群)の治療
  病院医療ではハロペリドール、セレネースなどの向精神薬による薬物療法が行われることがあり、一定の効果が見られる場合もありますが、効果は表面的・一時的でしかなく、病気そのものが良くなる治療法ではありません。こうした薬物療法は依存性や危険性も高いので、特に幼児など(大人であっても)継続して服用することは望ましいことではありません。
 むしろ、症状を誘発する緊張や不安を和らげ、除去すること、耐性(精神的抵抗力)や社会適応能力を高めること、
 両親など周囲の人は、過度の心配や干渉をせず、あたたかく見守っていくことが必要です。ほぼ必ず、親(養育者)の方も神経症的に患っており、そのために子供に対する不適切な対応がみられます。親の方の治療も必要と言えますが、患者が幼児であれば親の方が神経症的問題を改善し、子供に対する対応を変えれば子供の方も自然に良くなって来ます。
 当所の催眠療法(ヒプノセラピー)では治療実績も多く、改善することができますので、ぜひお越し下さい。

 ・

Home対象とする症状

あがり症うつ病、抑うつ神経症パニック障害、パニック症候群神経症社会不安障害会食恐怖症自律神経失調症チック症(トゥレット症候群)