うつ病の催眠療法 本文へジャンプ

対象とする症状
うつ病、抑うつ神経症、気分変調症

うつ病とは…
 そもそも、うつ病とは一つの疾患単位、病名ではなく、疾患概念と考えるべきでしょう。
 ある一つの特定の病気診断名と決めることは困難で、むしろ不適切であり、医師や病院、地域によっても診断が異なることがあるのはやむを得ず、ある程度は当然のことです。しかし明らかに間違ったとらえ方をしている場合が多く、診断をしている場合も少なくありません。今日、うつ病という病名ほど、精神科や患者によって、いい加減な使われ方をしている病名もおそらくないでしょう。

 精神疾患、心の病気は身体の病気とは異なり、それぞれ独立した病気があるわけではなく、明確な区別があるわけでもないのです。人によって症状・程度もいろいろですが、症状が1つだけという人もいませんし、完全に健康な人もいません。精神の不健康・不調には、ある程度、典型的な例やパターンがあるので、便宜的な概念・名称としてうつ病といった診断名、病名があるに過ぎません。

 例えば、内因性精神病のうつ病と心因性の抑うつ神経症の鑑別診断が必要だ、などと考える精神科医もかつてはよくいましたが、実際の病気に種類があるわけではなく、そのような区別は書物の上や精神科医の頭の中にあるだけです。うつ病を疾患単位と考えるのは誤りですが、単一の疾患と考える精神科医も少なくありません。

 また、完全に健康な人も存在しませんし、どんな人でも多かれ少なかれ、病んでいると言うこともできます。したがって完治ということもありえず、完治といった概念自体が成立しません。寛快という言葉もありますが、これも極めて曖昧な使われ方をしています。

「うつ病」の診断
 精神科や心療内科などの病院ではうつ病の症状は、一般的に以下のようなものであるとされ、このようなチェックリストにより診断されることが殆どです。

・一日中いやな気分が続き、朝起きたときが特にひどい。
・夜はなかなか眠れず、朝早く目が覚めてしまうことも多いが、日中でも眠気におそわれる。
・食欲もわかず、体重が減ってしまう人が多いですが、過食傾向になる場合もある。
・思考がまとまらず、集中力もなく、本も億劫で読めなくなる。
・決断力がなくなり、いつまでもくよくよと迷ってしまい決められない。
・意欲がなくなり、仕事はおろか、趣味や好きなことも手につきません。
・テレビや新聞にも興味がわかず、映画や音楽、スポーツなども楽しめない。
・身体が鉛を詰め込んだように重く、少し動くことさえ重労働のようになり、億劫になってしまう。
・気分が落ち着かず、イライラしたり気持ちばかり焦ってしまう。
・物事を悪い方に、マイナスにばかり考えてしまい、自分はダメな人間としか思えない。
・いっそのこと死んだ方がましだ、自殺したいと思ってしまう。
 これらが2週間以上の長期にわたって当てはまること。

 精神科や心療内科の病院を受診した人のほとんどは、上記のような項目が並べられたアンケート用紙のようなものを渡され、記入した経験があると思います。ほとんどの場合は、その結果と、精神科医の問診による結果の、主観的な解釈に基づいて診断されているだけです。

 これはアメリカの精神医学会の診断基準であるDSMに基づいたもので、操作的診断基準(病気の原因は問わず、表に現われたる症状のみを対象とする)によるものです。うつ病を考える上で、ひとつの診かたとして全く無効というわけではありませんが、これでは、基準があいまいであり、拡大解釈して適用すれば、病気というほどでも無い人にも当てはまってしまうだけでなく、うつ病の実態を現しているとは言えず、大きな誤診の元にもなっています。

 従来、つい最近の十数年位前までは、以下のように言われていました。
「うつ病は内因性精神疾患である」脳の病気?
 何だかわからないが、もって生まれたその人の内部にある素因が原因で「うつ」になり、それが続く、ということです。実際に、うつ病と診断される人は、ごく稀でした。受診しない「うつ病」患者も少なかったのです。
「抑うつ神経症は心因性精神疾患である」心の病気?
 いろいろな場合があるが、心理的な原因で「うつ」になるということです。これも実際に抑うつ神経症と診断される人は僅かで、それ以前に実際にそのような人が病院を受診することが稀でした。
 これらも科学的な根拠があるわけでは全くなく、有効な分類でもありませんでした。重症・中症・軽症、短期・中期・長期といったふうに考えたほうが、まだしも有効でしょう。

 かつては、精神病としてのうつ病と、神経症としての抑うつ神経症の鑑別診断などと、いうことが言われていましたが、いつの間にか、うつ病は心の病気とも脳の病気とも称して、いい加減にあいまいに使われてきたため、そのように考える精神科医は少なくなりました。

最近の「うつ病」の病名
 軽症うつ病、うつ病ではなくうつ状態、神経性抑うつ症、気分状態のみに着目して気分変調症・気分障害、などいろいろな「疾患名」も言われていますが、はっきり言って言及する価値のある程の意味はありません。
 誤診も多いので、双極性障害I型などと、最近の製薬会社はうつ病キャンペーンより、双極性障害キャンペーンに熱心ですが、これは誤診が多いこともありますが、精神科医による薬物療法が成果をあげていないことを、製薬会社は誤診のせいにしたいからでしょう。

 重度ではない場合は、抑うつ神経症の他に、軽症うつ病、神経性抑うつ症、非定型うつ病、気分障害、うつ病ではないが「うつ状態」、うつ病ではなく双極性障害I型、といった「疾患名」も使われることが多くなり、挙句の果ては新型うつ病なる病名?さえ登場しましたが、ほとんど意味のないことです。最近はどちらかと言えば、気分が重視され、気分変調性障害(気分変調症)などとも言われ、その他の症状は軽視される傾向にはあります。

 仮面うつ病という言葉は従来からありましたが、これは心身症、自律神経失調症の併発や、身体疾患が、うつ病的な気分障害の陰に隠れているといったことです。うつ病患者は、自律神経失調症や心身症的疾患、心気症的傾向など、精神・心理面の影響による、神経の不調や身体的問題は決して軽くないのが普通ですが、こうした身体的問題はどちらかといえば軽視される傾向にあるのは、抗うつ剤等の副作用を認めたがらない精神科医の思考傾向によるものと思われます。

 難治性うつ病、などという「疾患名」も登場しましたが、これは精神科医が、うつ病の治療ができず、薬物療法によって悪化し、こじらせ、慢性化・遷延化させ、元の疾患+向精神薬依存症にしてしまった症例が近年どんどん増え、問題になることを恐れた精神科医が医療行為を正当化するために、発明された診断名に過ぎません。これでは、うつ病と診断され、病院に長期受診する人は皆、難治性うつ病ということになってしまい、これからも当然どんどん増えていくでしょう。

 うつ病が疾患単位として成立するわけでもなく、同定することは不可能であり、利便性もなく、得策でもないでしょう。現状では、うつ病と病名を完全に否定することもできないでしょうし、ある程度の期間にわたって、うつ状態とみられる症状を呈している場合に、うつ病という病名をつけるという現状を受け入れるしかないかもしれません。甚だしい誤診は除外して考える必要がありますが、そうでなくては話も通じないでしょう。


なぜ「うつ病」の人が増えたのか?
 うつ病100万人といわれていますが、曖昧で非科学的な概念、いい加減な診断のまま、少数であったはずの病気の人が、どんどん増えてしまったわけです。しかし実際には病気の人が増えたわけではなく、今日「うつ病」と言われるような人は昔から同じ程度にたくさんいました。それらの人は病気だけど、病気だという認識がなかった、認めたくなかった、病院には行かなかった、というだけではありません。

 職場環境が悪くなったり、過当競争、不況、失業率の増大など経済的な問題など、労働条件の悪化といった環境の変化もあり、精神的な問題で、仕事ができなくなったり、職場に行かなくなったりする人が増えたこともありますが、主な原因ははっきりしています。世の中、厳しくなったから、うつ病が増えたわけではありません。
 戦争中など社会不安の増大は、精神疾患の人が増やすわけではなく、戦争PTSDを除けば、むしろ減るというのは世界史の常識です。終戦間もない頃は、多くの人が貧困であり、甚だしい社会不安をかかえ、ホームレス、失業者が今と比較にならないほど多かったのですが、自殺者は多くはありませんでした。
 うつ病患者が増えたというのは、製薬会社キャンペーン、プロパガンダが原因です。これに、病気にも薬物にも無知な、勢力拡大を図る精神科医が安易にのっかり、マスコミ等を通して、うつ病キャンペーンを行い、それに影響を受けた一般大衆が鵜呑みにして、さらに多くの人に広めた結果です。

 「心の時代」「疑似?似非?脳科学の繁栄」「ノーマライゼーション」「精神疾患に対する差別・偏見の撲滅」といった時流にのり、病院の敷居を低くして、患者を増やすことに成功したわけです。いったん受診すると殆どの人は、抗うつ剤や安定剤等を処方され、服薬を勧めらます。こうした薬物は依存性が強いため、うつ病患者は改善しないのに、長期にわたって病院に通い、服薬することになってしまいます。

 「勝手に服薬を止めてはいけない」「良くなっても再発を防ぐために飲まなくてはいけない」「最初は効果が現れず、副作用が出るかもしれないがしばらくすれば収まる」「治るためには時間が必要」などと言われ、精神科医の主観的な意図はともかくとして、これらは方便というより真っ赤ウソ、言い訳に過ぎず、病気を悪化・慢性化・遷延化させるだけでなく、薬物依存症にするための口実であり、もはや今日では精神医療過誤・向精神薬害の蔓延と言わざるを得ない情況となっています。

 パニック障害から、うつ病になった、などと言う人も多くなりましたが、はっきり言えば威厳病でしょう。向精神薬を服用していない人では、このようなことはまずありません。パニック障害は良くならないし、薬物療法により神経に負担が増え、神経が参ってしまったことから、このようなことが起こります。実際に向精神薬を服薬する人が少なかったつい最近まで、神経症からうつ病への移行は殆どないと言われており、実際にそうでした。


「うつ病」の本当の原因
 後述します。とりあえずこちらを参照してください。

「うつ病」の対処法
 殆どの「うつ病本」には、「精神科・心療内科などの病院に早期受診」「向精神薬の服薬が必要、抗うつ剤で治る」「休養が必要」「励ましてはいけない」「怠け病ではない」等と書いてあるのは、皆さん御存知のとおりです。
 しかしながら、ここ10年ほどで、うつ病患者が飛躍的に増え、病院を受診し服薬する人が増えたという、これまでの経過・結果を見て、冷静に考えると、これは「うつ病」患者にとって、最もやっていはいけない対処法だと言わざるを得ません。
 「脳の病気、セロトニン不足、」「心の風邪」「エネルギー不足」「誰でもなる」とも書かれており、それはあまりにも現実に合わず、素直には受け取れない人が多くなり、最近は、こうしたことも皆さん、わかってきているようで、売れ行きに敏感な大型書店等では2009年頃より、「うつ病本」のコーナーは、ぐんぐん小さくなり、出版社も精神科医の本はあまり出したがらない傾向にあります。

・抗うつ剤の服薬が必要?
 はっきり言って、抗うつ剤でうつ病が良くなった人がホントにいるのでしょうか? 抗うつ剤は副作用も依存性も強く、衝動的自殺、殺人、オーバードーズ、重大事故などアクチベーションの危険性も高く、かといって止めるのも離脱症状が強く危険です。長期服用による、脳の病変も証明されつつあります。
 抗うつ効果はあっても一時的で、薬は徐々に効かなくなり、量も種類も増えて行くのが普通です。神経の負担も増えるため、ある程度の期間服薬すると、むしろ抑うつ促進効果のほうがずっと高くなるのです。
 抗うつ剤等の向精神薬はアクチベーションと言われる、自殺などの衝動行為を促進することが知られており、自殺者の増加に影響しています。この結果が自殺者3万人以上×10余年です。

・うつ病は休養が必要である?
 エネルギー切れだから休養して蓄えろ、などと称する精神科医も多いです。「セロトニンとかの神経伝達物質はエネルギー?? 糖質とかじゃないの?」 エネルギー切れなら、栄養をきちんと取れというべきかと思いますが。身体の病気であれば、まず休養が必要な場合が殆どだからでしょうか?
 うつ病患者はエネルギー切れではありません。エネルギーの無駄な消費がやめられないと言ったほうが正確でしょう。うつ病の人は、不安や緊張・葛藤などに神経が支配され、これが長く続くと神経がまいってしまうわけです。だからと言って、仕事や家事を休んでも神経の状態は回復することはあまりないし、余計にまいってしまうことも多いのです。寝ても余計に神経が疲れてしまい、朝起きたらげっそりです。仕事どころじゃありません。

 休養したから蓄えられるのは身体のエネルギーで、それは殆どの場合、2~3日の休養で十分なはずです。ところが、うつ病者は長期の休養になると、ますますエネルギーを消費してしまいます。精神・神経にとっては家でゴロゴロなんてもっとも疲れることです。盆暮れ正月など、1週間も休みが続いて、これと言ってやることもなく、ついゴロゴロして過ごすと、健康な人でも消耗してしまい、「うつ」のような状態にもなります。正月ボケなんかははこれですね。これだけ考えても、うつ病者の不適切な長期休養がいかに悪いか、よくわかると思います。
 もちろん、仕事を離れて休んでいると、責任感や義務感の強い、うつ病患者にとっては、後ろめたさや不安、焦燥感などが増大してくるという心理的な問題もあります。

 うつ病者は、休養しても精神・神経は休めない、何もしなくても寝ていても過剰なエネルギーを消耗し、神経がまいってしまう、身体さえ、全身が肩こりのように無駄な力が入っており、疲れきってしまいます。
抗うつ剤などの向精神薬を服薬すると神経に負担が増えるため、殆ど場合、余計にそうなってしまいます。

・むしろ運動は必要?
 最近は、ウオーキングや散歩、水泳、自転車などの有酸素運動がイイと言われていますが、これはもっともなことです。出るまでがたいへんですが、そう言って閉じこもってゴロゴロしていては、ますますエネルギーを消耗します。やってみると、意外に身体も気分も軽くなることが多いです。
 朝起きたら1分間逆立ちをするなど…、実はこれだけでもけっこう効果的です。少なくとも、抗うつ剤を飲むよりずっと良い効果があり、害も副作用も依存性も後遺症も危険性もありません。(危なくないようにやってくださいね、念のため)
 精神的な負担やストレスを減らすことは必要ですが、身体も精神も「不適切な休養」は余計にエネルギーを消耗するものです。人間は、それなりに身体を動かして、それなりの精神活動をしながら生きて行くのが普通あり当たり前です。魚でも鳥でも、生きているときは活動し続けているのです。

・栄養は?
 最近はうつ病の栄養療法などといったことも、よく言われています。偏った食生活、栄養素の摂取は、ウツの要因にはなりますが、基本的には栄養によって改善するわけではありません。バランスよく程々の栄養をとっていれば十分です。戦後間もない頃など、殆どの人が十分な栄養を取ることができませんでしたが、ウツの人が多かったわけではありません。
 うつ病の人は、自律神経失調症の問題もあり、内蔵の働きもよくありません。下痢や便秘、胃痛などの問題もありますが、不要なものはとりこまず、必要な栄養素を十分に取り込むという内臓の働き自体がわるくなっています。神経の働き自体をイキイキとさせる必要があり、この意味でも多少の運動は必要でしょう。

・励ましてはいけない?
 頑張れ、しっかりして、大丈夫、などといった安易な励ましは、うつ病患者の心の傷口に塩を塗りこみ、心理的に追いつめるのでいけないのです。要するに、うつ病患者を責めることになってしまい、励ましにはなっていません。うつ病者を励ましてはいけないのではなく、むしろ本当の励ましが必要だといえます。だからこそ、家族や周囲のものは励ましたくもなるのでしょう。しかし、本当の励ましは、いかに難しいことでしょうか。空手形を出すわけにはいきません。とりありず、うつ病の心理や立場や様々な条件を良く理解した上で、働きかけることが必要です。

うつ病の真の治療をお求めなら…
  当所の催眠療法はうつ病、抑うつ神経症、気分変調性障害、双極性障害といった方も短期で改善可能です。
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・寝れば寝るほど眠くなる、うつ病などの傾眠・過眠・嗜眠 e005

Home対象とする症状

あがり症うつ病、抑うつ神経症パニック障害、パニック症候群神経症不眠症(睡眠障害)社会不安障害会食恐怖症自律神経失調症チック症(トゥレット症候群)

  うつ病などの催眠療法、ヒプノセラピー