讀詩有感

堤上天暄湖水�C， 人遊碧草世升平。 不知民醉寇將逼， 請看山空答履聲。

                                                 

詩を讀みて感有り 堤上(ていじゃう)　天 暄(あたた)かに　　湖水( こ すゐ)　�Cく， 人は　碧草(へきさう)に遊びて　　世(よ)は升平(しょうへい)。 知らずや　民 醉(ゑ)はば　　寇(こう) 將(まさ)に逼(せま)らん， 請(こ)ふ看(み)よ　「山 空(むな)しくして 履聲(  り せい)に答(こた)ふ」を。 　　　　＊＊＊＊＊

江統の考えを知って。 「今の世、第二次世界大戦の前夜に似てきたのではないか」、という言葉を屡々目にするようになった。確かに、「地勢は変えられない」、「人種や民族の分布は変えられない」、「（動物としての）ヒトの持っている本能は変えられない」とすれば、「歴史は繰り返す」ことにもなろうか…。 　　しかしながら、人智を結集し、何とか解決できるものならば解決し、泰平を来（きた）してほしいものだと念じる。 　　　　------------------ ・升平： 平和の世。 ・寇： 〔こう；kou4●〕（外国からの）侵略者。あだ。外敵。また、外敵が侵略する。 ・山空答履聲： 両宋・左緯の『避寇即事』に「草暗迷人迹，山空答履聲。夜眠温石去，朝爨束薪行。骨肉長嬉笑，交朋毎送迎。囘思無事日，已恐是前生。」とある。

平成二十八年一月三十一日

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