Nゲージ蒸気機関車蒸機の工作>前カプラーをマグネ・マティックカプラーに交換する

EF58/C62/トミックス2軸貨車への取り付け

新旧EF58

2009.8.29

KATOのEF58(1995年以降の現行品)は、当初はMT-10(品番10-711)がオプション指定されていましたが、現在は非対応になっています。ナックルカプラー仕様になった際に先台車の構造が変わったためと思われます。
以前できたことができなくなるのは不便なので、何か工夫する必要があります。

1.基本形 2.KATO 9600 3.リアル・ラインD51 [4].KATO EF58他 5.KATO C62北海道形 6.KATO D51標準形(新) 7.KATO C12


すでに蒸機の前部カプラーからは話が外れていますが…。

KATO EF58への取り付け

基本的なカプラーの組み立ては、前ページと同じです。MT-7を使い、真鍮線などでカプラーを止め、単体で使えるユニットにして接着します。

マグネ・マティックカプラーを使わず、自分でナックルカプラーに穴を開けてトリップピンを取り付ける方法もありますが、できればマグネ・マティックカプラーにしたほうが連結・解放がスムーズにできます。

先台車を外す

ここでは、3055-1「EF58 小窓 茶」を使いました。
先台車は、裏側のピンが持ち上がらないように抑えながら、まっすぐ引っ張ると外れます。最近の製品では一緒にバネが外れるので、なくさないようにします。

先台車の分解

車両に付属の説明書を参照し、先台車から下部の梁のついた止め具と、上部のデッキ部のふたを外します。つかみ棒も作業が終わるまで抜いておいたほうがよいかもしれません。

カプラーの組み立て

前ページと同じ方法でMT-7を組み立てます。前ページでは0.3mm真鍮線を使っていますが、ここでは0.5mm真鍮線を使っています。 カプラーの高さにより、上側から取り付ける方法と下側から取り付ける方法がありますが、まずは下側から取り付けました。

なおカプラーの根本の両翼は、カプラーに付属の説明書のとおり、左右から0.5mmほどカットしておきます。

ピンのカット

上のふたを裏返すと、ナックルカプラーを留めるピンがあるので、これを根本からカットしました。

高さ調整

カットしたところにカプラーをゴム系接着剤で接着するのですが、直接だと少し高くなってしまうようなので、厚さ0.5mmのプラバン板を小さく切って張り重ね、その上から接着しました。

カプラーを接着したら、先台車に取り付け、下の止め具を付ける前に高さや動きをチェックします。

下側の止め具のカット

最後に下の止め具ですが、取り付けたカプラーに当たってしまうので、上部を少しカットする必要があります。取り付けには少量のゴム系接着剤を併用しました。

スタンダードゲージで確認

高さは、プラ板をはさんで0.5mm下げた状態でぴったりでした。

もう一方の台車

もう一方のカプラーですが、0.5mm真鍮線を上から取り付けて、プラ板を省略することにしました。上面をべったり接着するのに比べて接着面積が狭いので、真鍮線は少し長めに後方に伸ばし、接着剤も多めに使いました。

取り付け完了

主台車に先台車とバネを元通り取り付けて完了です。
手前が今回のもの(マグネ・マティックカプラー非対応製品)、奥が以前のもの(MT-10対応製品)です。

取り付けを接着に頼っているのが少し不満ですが、小さいNゲージではやむを得ないことと割り切っています。

同様にMT-7・MT-10を使った例

同じようにMT-7やMT-10を組み立て、本体に接着することにより、色々なものに取り付けられます。

C62

KATO C62(新)
カプラーポケットを外し、MT-7やMT-10を接着します。そのままでは若干高くなるので、間に0.3mmほど何かを挟んで下げます。ここではカプラーの止め具の真鍮板を上から取り付けて、高さ調整を兼ねました。

トミックス ワム800000

トミックス ワム80000(新)
これはミニカーブレール対応となった最近の製品です。カプラーポケットのふたを外し、内部のピンをカットして平らにしてから、MT-10を接着しました。高さ調整はほぼ必要なかったので、真鍮線の止め具は下側から取り付けています。

国内外で広く使われているケイディーカプラー(マグネ・マティックカプラー)ですが、トミックスのNゲージでは取り付けはほとんど考慮されていないように見えます。ただ、トミックスも16.5mmゲージでは、ケイディーカプラーが標準装備となっていて、自動解放ができるようになっています。


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