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紙で作る9600 その5

テンダーは側板だけを紙で作り直そうと思ったのですが、分解してみると底板と一体の構造になっていて、そこにモーターが固定されていました。
(トミックスの9600はテンダーモーターです)
もったいなくなって、側板だけを切り取る気になれなかったので、床板ごと紙で作り直すことにしました。

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テンダーのプラ部と紙の床板部

もとのプラ製テンダーを参考に寸法を取り、床板を作ります。
とはいえ、機能的に代用できればいいので、まったく同じ形にしなければならないこともありません。
モーター押さえは、軸受けの根元から油が染みてきてしまいました。先に瞬間接着剤をがっちり染み込ませておくべきでした。
ここでは興味本位で底板も紙で作りましたが、プラ板などで作るのが普通でしょう。

紙による床板の製作

テンダー裏側

裏側には台車やドローバーがつくので、センターピンの取り付けボスを紙を丸めて取り付けておきます。そのほか、集電線やスプリングの通る穴を開けておきます。

紙によるセンターピンボス

試運転 台車を取り付け、機関車と連結して試運転します。ドキドキしますね。
紙の側板

側板を作ります。後ろの角に丸みがついているので1枚の紙を曲げて作り、補強のために内側3箇所に内張りを付けます。
丸みが気になって、紙の目を縦に走らせたのですが、この程度のRならヤットコなどで潰さない程度にくわえて慎重に曲げれば、横に紙の目を走らせても大丈夫なことがあとでわかりました。

テンダー外側の作り方

テンダー後部

後ろ側に給水口・ハシゴ・解放テコなどを取り付けます。ここまでくればもう簡単です。
解放テコは少し太くなってしまいました。もっと細く切ることができるはずです。

後部ハシゴを作る様子

テンダー前側 前方には石炭皿を取り付けます。この中をユニバーサル・ジョイントやシャフトが貫通するようにするので、実物とは少し形が違います。
ほか、手ブレーキや工具箱の蓋などを貼り付けますが、ご覧の通り相当にいい加減です。
紙帯を刻む 石炭を作ります。白ボール紙を細く切り、カッターで切り刻み、揉み解して紙の層をバラバラに分解します。
紙が厚いため、粒が大きすぎるものになってしまいました。車体を作っている0.3mmのケント紙でよかったこともあとでわかりました。
刻んだ紙帯を石炭として固着 カラーパウダーを撒く要領で盛り付け、水で溶いた木工用ボンドに洗剤を1滴たらし、スポイトでたらして固着します。
溶液の状態により、1滴落としたときに凝集しやすいことがありますが、筆で軽く押さえて形を整えます。
1晩乾かしたら、すき間の空いているところにピンセットで石炭を付け加え、瞬間接着剤を全体にたらして完全に固めますが、一度に大量の瞬間接着剤を流すと発熱が激しく、危険を伴いますので注意が必要です。
バックプレート 運転室内のバックプレートは、紙片を適当に張り合わせて表現します。
この下をシャフトが貫通するため、上半分程度しか作れません。
つかみ棒

前デッキのつかみ棒は、迷ったあげく、結局紙で作りました。
色々なことを試したかったので…。
0.3mmケント紙を細く切り、瞬間接着剤を染み込ませてから、刃の新しいデザインナイフで先端付近のカドを慎重にそぎ落として細くします(少しで十分です)。
その後正しい長さに切断し、根元に薄い紙を巻いて、デッキに接着できるようにします。
写真は先端に木工用ボンドをつまようじで少量つけて、表面張力で球状になったものを乾かしているところです。

つかみ棒の作り方

これからいよいよ塗装です。全体の塗装後も、細々とした作業が残っています。


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