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8月9日


6時18分。急行「はまなす」は、定刻に札幌駅に到着した。
ホームに降りると、何か懐かしい・・・。北海道に来た、というより、帰ってきたと言う感じです。(いつも言ってる気が・・・。)今日はこれから、大雪・層雲峡に向かい、黒岳登山です。

朝食を購入し、網走行き「オホーツク1号」に乗り込みます。
景色を眺めていると、あらためて北海道に来たんだなと、実感します。札幌をでて、2時間と少しで、山川駅に到着。ここで、バスに乗り換えます。バス待合室で切符を購入し、ついでに層雲峡の観光地図ももらって、層雲峡行きのバスに乗り込み、出発。
およそ30分程で、層雲峡温泉街に到着しました。
ここから、大雪山層雲峡ロープウェイで、まず黒岳5合目をめざします。

登山リフト
黒岳登山リフトで7合目へ

窓口で往復券(1650円)を買い、超満員のロープウェイで輸送されること7分、眼下に広がる層雲峡温泉街を眺め、5合目到着。
結構いい見晴らしですが、そのまま、5分ほど歩き、7合目まで運んでくれる、黒岳登山リフト(往復600円)に乗り込みます。
スキー場にあるペアリフトと同じですが、スキー場以外でリフトに乗るのも、何か変な感じです。
冬場は使わないのでしょう。ほとんど地面すれすれを、通過(?)していきます。
 リフトの真下には、いろいろな植物を植えているのでしょう。まるで、お花畑みたいで、心が和みます。花には名札が付いているのですが、そのなかでも、忘れようにも忘れられない名前がありました。その名は、「チングルマ」。なんとも強烈な名前ですが、綿のような白い小さな、とてもかわいい花です。

エゾシマリス
登山道には時折、エゾシマリスが
愛らしい姿を見せてくれます。

およそ15分で、7合目に到着します。ここから、登山です。
まず、入山届けに記入して、山登りの開始です。とはいえ、登山道はきちんと整備されていて、「これは楽かな」と思ったんですが・・・・・。甘かったです(笑)。
5分も登ると、大きな岩がゴロゴロしていて、道というより、岩を乗り越えて登っていく感じ。それが8合目まで続きます。
最初こそ意気揚々と登っていた物の、さすがに足に来ます。さらに、12kgの重量があるリュックが追い打ちをかけます(笑)。

それでも、時折姿を見せてくれる、エゾシマリスの愛くるしい姿が疲れを癒してくれます。
あと、キタキツネも見ることが出来ました。
そんな小動物たちの応援をうけて(?)、岩を乗り越え、ようやく8合目。少し息を整えます。

9合目
9合目付近の風景。山頂まで
あと少し!

ここ8合目を過ぎたあたりから、岩が無くなり、土の道になります。少し楽になりました・・・・。
また、このあたりが森林限界らしく、低木しか生えてなく、視界が開けて、見晴らしがよくなった分、日差しをモロに受けるため、逆につらくなってしまいます。

9合目を過ぎたところで、再び岩がゴロゴロと・・・・・。
さすがに、足は限界に達しつつあります・・・。しかし、ここで引き返す訳にはいかない。気合いで登ります。

山頂からの景色
山頂から、石室方面を眺める

山肌にそびえ立つ、奇石を眺めながら登ること十数分。ようやく山頂に着きました。
足はガタガタだけど、とてもいい気持ちです。景色もすばらしい、疲れが吹っ飛びます。腹ごしらえに青森で買ったリンゴを2つ、パクつきます。

さてこの後ですが、黒岳石室まで行ってみます。
山頂からしばらく平坦な道を歩くと、急な斜面が現れます。
左上の写真は、斜面の上から、石室の方を撮ったものです。両サイドにある白い物は、万年雪です。
斜面を降りて、万年雪の上に立ってみます。少しひんやりします。確かに、雪です。気温が高いため雪が蒸発して、薄く霧がかかった所もあります。またこの万年雪は、石室の大事な生活用水にもなっています。

黒岳石室は山小屋で、泊まることも出来るようです。またここでは、日本一高い缶ジュースがあり、ポカリスエット(250ml)などが一本500円で売られています。なぜこんなに高いのかは、後に分かるのですが・・・・・。で、ポカリを買って、のどを潤します。

さて、一休みしたら今来た道を戻って、再び山頂に、そして、一気に下山します。
と、目の前にヘリコプターが・・。今、9合目より上の登山道を整備しており、その物資を運んで来たのです。貴重な物を見ました。
そして、下山の途中で、大きな荷物を背負った登山者とすれ違いました。振り返って荷物を見ると、缶ジュースや缶コーヒーの箱詰めが・・・・。もちろん、石室に運んでいるのです。これを見ると、一本500円も納得できます。

登山に比べ、下山は速く、1時間も掛からずに7合目に着きました。そして、リフトとロープウェイを乗り継いで、温泉街に戻ってきました。
さて、まだ帰るには、早すぎます。そこで、大函・小函に行って見たいと思います。
さっそく、レンタサイクルを借ります。この時、現在土砂崩れのため、小函までしか行けない事を聞きます。それでもいいと、出発しました。

国道39号を、石狩川に沿って、快適に走ります。石狩川上流は、とても男性的な景色を見せてくれます。
走り始めて15分くらいでしょうか。旧道に入り観光バスが数台停まっているパーキングに着きます。ここには、流星・銀河・雲井の3つの滝があります。ここから先は、車は進入禁止となります。
さびれた細い旧道を進んでいくと、小函に入ります。

姫岩
小函・姫岩

ここは、地層の断面が垂直に生えてきた(?)様な感じの、渓谷みたいなところです。
地層の断面からは、所々水が沸き出し、無数の小さな滝を作り出しています。なんとなく、不思議な場所です。
左の写真は、姫岩と呼ばれる断壁です。この姫岩から先が通行止めとなっています。ひと休みした後、温泉街に戻ります。

今日はここでお風呂タイム。去年オープンした、層雲峡黒岳の湯に入ります。ここはとても大きな入浴施設です。もちろん温泉です。
3階建てで、2階が大浴場、そして3階が露天風呂になっています。大雪・黒岳を眺めながらの露天風呂、最高ですね〜。やっぱり旅はいいです。

18時35分のバスで、層雲峡を出発。19時過ぎに上川に着きました。
列車が来るまでの間に、夕食を済ませ、20時17分発の「オホーツク8号」に乗り込みます。登山とサイクリングの疲れでしょう、寝てしまい、気が付いたときは岩見沢を過ぎていました。
札幌について、翌日の朝食を買い込んで、折り返し、今日の宿である、網走行き特急「オホーツク9号」に乗り込みました。

 

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