「北斗11号」は、17時27分定刻に、札幌に到着しました。
残る列車はあと一つ。乗り継ぎの時刻まで30分程度しかないので、頼まれているお土産、「生チョコ」を捜して、札幌駅構内をウロウロ。何とか探し出し、急いで5番ホームに向かいます。
札幌駅5番ホーム、18時14分発上野行き寝台特急列車「北斗星82号」。
僕が、北海道からの帰りに愛用してきた「北斗星4号」は、7月に登場した「カシオペア」の影で、臨時の「81・82号」に格下げされてしまった。
この列車は、札幌が18時過ぎの発車、上野着が10時過ぎと、いい時間帯を走っていたので好きだったのだが、その反面、オフシーズンには、空気輸送の車両も結構見ており、減便は仕方ないのかもしれない。
ただ、臨時化されても、食堂車が営業しているのが、救いでもあります。
18時14分定刻、「北斗星82号」は、札幌をあとにします。
今日の部屋は、9号車8番個室、結構取るのに苦労した、B個室ソロです。思えばここ3年ほど、「北斗星」は個室しか乗っていない。比較的取りやすくなったものです。
発車してすぐ食堂車に行き、シャワー券を購入。とりあえず部屋で、旅の終わりのビールを飲みます(笑)。
列車は札幌郊外を走っています。8月とあってまだ明るいです。と、食堂車からの放送で、「一回目の予約の準備が出来ました」と案内が入ります。
待ってましたとばかりに、食事予約券を持って、食堂車へむかいます。
「北斗星」の最大の楽しみであり、愛用する最大の理由がこの食堂車です。
やはり流れ去る車窓景色・夜景を見ながらの食事は、列車の旅の醍醐味です。
二人席に座ります。席は8割方埋まっており、久しぶりの盛況のような気がします。やはり、「カシオペア」効果でしょうか。
新メニューとなった、Aコースディナー |
僕が予約したのは、仏料理のAコース。7月からの新メニューです。
食事前に、ワインを頼みますが、これのメニューも変わっていて、好きだった、「小樽ワイン」の白がない・・・。仕方ないので、「カシオペアワイン」の赤を頼みます。
さて、オードブルから運ばれてきます。
新しいメニューは、
「スモークサーモンのバラ作りと甘海老のサラダ風イクラドレッシング」
「北海の幸クリーム煮 軽いスープ仕立て」
「牛フィレ肉のソテー シャスールソース」
「フルーツトマトのサラダ エクストラバージンオリーブオイル風味」
「チョコレートケーキと季節のフルーツミルフィーユ グラスバニラ添え」
「コーヒーとパン」
味は、前のメニューと比べても変わりなく美味しい。特に、「北海の幸クリーム煮」は、めちゃうま。メインもとても美味しく、満足。
あとこれは意外と知られていないのだけれど、ディナータイムにおけるパンのおかわりは、自由なんです。しかもタダ。初耳の方は、ぜひお試しを!「北斗星」のパンは、とても美味しいですよ。
食事のあとは、となりのロビーカーでしばらくぼ〜っとしています。
車窓に流れる夜景、併走する国道を走る車のヘッドライトとのデットヒート(?)を眺めながら、ソファーでくつろいでいます。このゆったりとした時間が、飛行機では味わうことの出来ない「北斗星」の旅の魅力です。
さて、一度部屋に戻って夜景を眺めながら、再びぼ〜っとしたあと、シャワーを浴びに、ロビーカーのシャワールームへ。
このシャワールームは、「北斗星」の特徴の一つ。利用券を食堂で購入(310円)、この時利用時間を指定し、6分間の出湯で30分間利用できます。夏場は特に、重宝します。
シャワーを浴びたあとは、パブタイムの食堂車でビールでも、と思ってたんですが、あいにく満席・・。しかたなく、自販機で缶ビールを買って、部屋で「ぐびっ」といきます。(笑)
列車は、22時33分道内最後の駅、函館に到着します。
ここで機関車の付け替えのため、6分ほど停車します。そして、この間に恒例(?)となっているホーム自販機のアイスを買うため、ホームをダッシュ!
8号車から1号車に走り、アイスを買って8号車に戻る・・・。さすがに酔った体でのダッシュは頭にクラクラと・・・。それでもいつもやってしまうんです・・・・。
22時39分、進行方向を変えて、「北斗星」は函館をあとにしました。そして、走ること1時間ほど、知内駅を通過して、列車は青函トンネルに入り、北海道を後にしたのです。
翌朝起きると、列車は30分近く遅れていました。外は雨・・・・。どうやら、東北地方北部の豪雨で遅れているようです。
結局「北斗星82号」は、およそ45分遅れで、10時50分頃、上野駅に到着しました。
通算、16回目の北海道旅行は、幕を降ろしました。
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