夢仮説  ■06■ TOP 01■02■03■04■05■06■07■08■09■10■ ドリーム ワーク

6)大熊仮説:

1988年に提唱 され、「感覚映像−自由連想仮説」と呼ばれている。
夢はある偶発的な視覚映像から出発する連想ストーリーと考えられている。
PGO波や眼球運動(レム)など皮質下の感覚・運動情報が記憶システムを賦活して、
記憶の貯蔵庫から感覚心像(映像)が取り出される。

最初に取り出され た映像は非特異的な信号で取り出されたものであるから、
偶発的で理論的な必然性はほとんど持ち合わせてはいない。
しかし、この映像をきっかけに連想が生じるので、2回目のレムで取り出される映像は、
現在取り扱っている思考や夢の文脈との関係から、連想関係にある記憶情報が検索され、夢の資源として取り出される。
こうして皮質下の感覚・運動情報が皮質に到達する度に、
記憶貯蔵庫から映像が取り出され、夢のストーリーが展開して行くとしている。

ノンレム睡眠や入眠期では、このような皮 質下からの感覚・運動情報が無いため皮質興奮も起こらず、
夢内容の展開が乏しく、断片的であったり思考に近いものにとどまってしまうと考えられる。
このように考えると、夢の生成過程は覚醒時のそれとは異なるにせよ、自己意識のコントロール下に置かれてお り、
自由連想の展開をたどれば、夢内容がその時その時の人の精神内界を良く反映することが説明できる。

   

   

 

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