Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye

                            


春日茶山病不飮酒因呈賓客

杜牧
笙歌登畫船,
十日淸明前。
山秀白雲膩,
溪光紅粉鮮。
欲開未開花,
半陰半晴天。
誰知病太守,
猶得作茶仙。

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春日しゅんじつの茶山 やまひにて酒を飲めず よっ賓客ひんかくに呈す      
                       
笙歌しゃうか  畫船ぐゎせんに登り,
十日  淸明せいめいの前。
山は 秀いでて  白雲 つややかに,
たには 光りて  紅粉こうふん 鮮かなり。
ひらかんとほっして  いまひらかれざる花,
なかくもりて  なかば晴れたる天。
たれか知る  びゃう太守,
ほも  茶仙とるを 得たるべし。


                      ****************

◎ 私感註釈

※杜牧:晩唐の詩人。八○三年(貞元十九年)~八五二年(大中六年)。字は牧之。京兆萬年(現・陝西省西安)の人。進士になった後、中書舍人となる。杜甫を「老杜」と呼び、杜牧を「小杜」ともいう。李商隠と共に味わい深い詩風で、歴史や風雅を詠ったことで有名である。

※春日茶山病不飲酒因呈賓客:春の日の茶畑の山(の歌)で、病(やまい)になったため、酒を飲めなくなったため、賓客に(この詩を)差し出した。一番茶の茶摘み行事に刺史として賓客を連れて参加した時のもの。「茶摘み」そのものに参加するのではなく「踏青」(郊外へのピクニック)として酒食を持って出かける風習がある。杜牧自身も『淸明』に「淸明時節雨紛紛,路上行人欲斷魂。借問酒家何處有,牧童遙指杏花村。」 とその様子を詠う。 *清明節前の新茶摘みの情景描写だが、何とはなく艶めかしさも伝わってくる、杜牧らしい詩である。杜牧が亡くなる二年ほど前の作。大中四年秋に湖州刺史となった頃のものか。湖州は杭州の北隣太湖の南岸。『中国歴史地図集』第五冊 隋・唐・五代十国時期(中国地図出版社)55-56ページ「江南東道」にある。杭州は「杭緑」「龍井」と茶の名産地だが、隣の湖州も同様か。 ・春日:(清明節前のうららかな)春の日。 ・茶山:茶畑の山。 ・病:病になる。動詞。 ・不飲酒:酒が飲めない。 ・因:よって。そのために。 ・呈:示す。差し出す。 ・賓客:〔ひんかく(きゃく);bin1ke4○●〕客人。門下の食客。太子の侍従をつとめて、その補導の任にあたる官。

※笙歌登画船:笙(しょう)の吹き手と歌い手をいろどりを施した遊覧船に乗せて。 ・笙歌:〔しゃうか;sheng1ge1○○〕笙(しょう)のふえと歌。笙に合わせて歌う。 ・登:乗る。 ・畫船:〔ぐゎせん;hua4chuan2●○〕いろどりを施した遊覧船。

※十日清明前:(旧暦)二月十日の清明節の前(の茶摘みのピクニックだ)。 ・十日:旧暦二月十日。清明節(三月節)の前で「十日」は旧暦二月十日になる。新暦で三月十五日頃か。早春。 ・淸明:清明節のこと。三月節。二十四節気の一つで、新暦の四月五、六日ごろに該る。清明節前に摘んだ茶葉を「明前茶」、「清明」(二十四節気の五番目:三月節)から「穀雨」(二十四節気の六番目:三月中(「清明」の15日後))までの茶葉を「雨前茶」という一番茶。緑茶は清明節に近い時期に摘むほどよいよされる。

※山秀白雲膩:山は高くぬきんでて、白い雲はなめらかできめが細かくすべすべしている。 *句中の対でもある。第二聯(頷聯)、第三聯(頸聯)も同様。 ・秀:ぬきんでる。高く出る。のびでる。また、ひいでる。すぐれる。 ・膩:〔ぢ;ni4●〕なめらか。きめが細かくすべすべしている。うるおってつややかである。きめの細かい。きれいである。

※渓光紅粉鮮:谷川の水は(氷が張っていることなく、水が)燦(きら)めいて、(女性がべにおしろいをほどこしたように、)野山には赤や白に咲き乱れている花が色あざやかである。 ・溪:谷川。 ・紅粉:べにおしろい。女性の化粧を謂う。ここでは、清明節前の野山の赤や白に咲き乱れている花を指している。 ・鮮:あざやかである。

※欲開未開花:(野辺の花や、茶摘みをする若い女性の姿は)花開くようでもあるが、充分には開ききっておらず(まだ青さがあり)。 *杜牧は『贈別二首』其一「娉娉嫋嫋十三餘,荳梢頭二月初。春風十里揚州路,卷上珠簾總不如。」や、『張好好詩』「君爲豫章,十三纔有餘。」でも開ききる手前の女性を愛する。 ・欲開:(花が)開こうとして。 ・未開花:まだ花が開ききらない。

※半陰半晴天:(天候は)半ばは曇(くも)って、半ばは晴れている(という茶摘み日和である)。 *第三聯(頸聯)の「欲開未開花,半陰半晴天」は対句であり、それぞれの句ごとでは滑らかに読み下すことはできるが、対句として日本語でも揃えて読むのは難しい。(日本語と漢語(中国語)とは異なる言語体系なので鏡にうつるように完全に対応するのは苦しいところがある)。 ・半陰:半ば曇(くも)る。 ・陰:曇(くも)り。曇る。 ・半晴天:半分(空が)晴れている。

※誰知病太守:誰も知るまいが、(この)病気の太守(作者・杜牧)が。 ・誰知:だれが知ろうか。だれも分かるまい。 ・太守:郡の長官。作者の杜牧を指す。当時、杜牧は一つ上の州(湖州)の刺史に任じられていた。

※猶得作茶仙:ちょうど(「酒仙」ならぬ)「茶仙」となることができたのを。 *「本日の茶摘み・「踏青」では、お酒のお相伴はできないので、お茶でもってお相手を致しましょう」ということ。 ・猶:ちょうど…のようだ。なお…ごとし。なお。それでも。…すら。…さえ。まだ。やはり。 ・得:得る。 ・作:(…と)なる。 ・茶仙:酒が飲めないので「酒仙」を捩(もじ)って、「茶仙」とした。作者が酒から茶に変わっていったことは『題禪院』「觥船一棹百分空,十歳青春不負公。
今日鬢絲禪榻畔,茶烟輕颺落花風。」からも判る。

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◎ 構成について

 韻式は、「AAAAA」。韻脚は「船前鮮天仙」で平水韻下平一先。この作品の平仄は、次の通り。比較的気楽に作っている。

○○○●○,(韻)
●●○○○。(韻)
○●●○●,
○○○●○。(韻)
●○●○○,
●◎●○○。(韻)
(「陰」:普通の意では
○○●●●,
○●●○○。(韻)


2007.12.17
     12.18

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