ミステリ&SF感想vol.10 |
2000.07.17 |
『ウェンズ氏の切り札』 『奇術探偵 曾我佳城全集』 『殺人四重奏』 『SFミステリ傑作選』 |
ウェンズ氏の切り札 Les Atouts de M.Wens S=A・ステーマン | |
1993年発行 (松村喜雄・藤田真利子訳 現代教養文庫3038) | ネタバレ感想 |
[紹介と感想]
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奇術探偵 曾我佳城全集 泡坂妻夫 | |
2000年発表 (講談社) | ネタバレ感想 |
[紹介と感想]
*1: 講談社文庫『奇術探偵 曾我佳城全集 秘の巻』には「空中朝顔」・「花火と銃声」・「消える銃弾」・「バースデイロープ」・「ジグザグ」・「カップと玉」・「ビルチューブ」・「七羽の銀鳩」・「剣の舞」・「虚像実像」・「真珠夫人」が、また『奇術探偵 曾我佳城全集 戯の巻』には「ミダス王の奇跡」・「天井のとらんぷ」・「石になった人形」・「白いハンカチーフ」・「浮気な鍵」・「シンブルの味」・「とらんぷの歌」・「だるまさんがころした」・「百魔術」・「おしゃべり鏡」・「魔術城落成」が収録されています。
*2: “お客さんが開けられない錠を奇術が開ける。そうしたタイプが多いものですから、奇術の意外性に欠ける怨みがあるんです。”(421頁)。 2000.07.09読了 2010.02.28再読了 (2010.04.11改稿) [泡坂妻夫] |
化石の城 山田正紀 | |
1976年発表 (二見書房サラ・ブックス・入手困難) | |
山田正紀ガイドへ移動しました。 |
殺人四重奏 Pleins Feux sur Sylvie ミッシェル・ルブラン | |
1956年発表 (鈴木 豊訳 創元推理文庫144-1・入手困難) | ネタバレ感想 |
[紹介] [感想] ユニークなプロットの、サスペンスに満ちた作品です。一番の読みどころはやはり、次々に登場する“殺人者”たちの告白でしょう。シルヴィーとの出会いから“犯行”に至るまでの心理がそれぞれ丁寧に描写されているため、感情移入が容易になり、サスペンスを高めることに成功しています。さらに、殺意が多重構造になり、それぞれの“殺人者”たちが自分が犯人だと思い込んでいるため、ミステリ的な興味も尽きません。ラストにもひねりを加えてありますし、なかなかよくできた作品だといえるでしょう。
なお、本書はBishopさんよりお譲りいただきました。あらためて感謝いたします。 2000.07.11読了 [ミッシェル・ルブラン] |
SFミステリ傑作選 風見 潤・編 | |
1980年発行 (講談社文庫117-2・入手困難) | ネタバレ感想 |
[紹介と感想] その意味で、本書やアイザック・アシモフ編『SF九つの犯罪』(新潮文庫)といったアンソロジー、あるいはランドル・ギャレットの〈ダーシー卿シリーズ〉(本書にも1篇収録されています)や、エドワード・D・ホックの『コンピューター検察局』などのSFミステリが入手困難となっているのは、非常に残念です。
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