huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye



漢詩陸游
謝池春

            

            
        宋 陸游

壯歳從戎,
曾是氣呑殘虜。
陣雲高、狼烽夜舉。
朱顏靑鬢,
擁雕戈西戍。
笑儒冠、自來多誤


功名夢斷,
卻泛扁舟呉楚。
漫悲歌、傷懷弔古。
煙波無際,
望秦關何處。
歎流年、又成虚度。

    **********************

      謝池春
          


壯歳  戎に從ひ,
曾て是れ  氣 殘虜を呑む。
陣雲 高く、  狼烽 夜に舉る。
朱顏 靑鬢,
雕戈を 擁し  西を戍る。
笑ふ 儒冠、 自來 多く誤れるを。


功名 夢は 斷たれ,
卻って 扁舟を  呉楚に 泛ばす。
漫に 悲歌し、  傷懷して 弔古す。
煙波 無際,
望むに  秦關は 何處ぞ。
歎く  流年、 又た 虚しく度すを 成せるを。


             ******************

私感訳註:

※謝池春:詞牌の一。詞の形式名。仄韻一韻到底。詳しくは「構成について」を参照。この作品は、年老いた作者の自嘲のうたになろう。前は若い頃の作者の姿をうたい、後は年をとってからの作者自身をうたう。

※壯歳從戎:気力の盛んな年頃から従軍していた。 ・壯歳:気力の盛んな年頃。壮年。白居易はこの語が好きでよく使っている。老年や少年に対して使っている。彼の『戲答諸少年』「顧我長年頭似雪,饒君
壯歳氣如雲。朱顏今日雖欺我,白髮他時不放君。」は、とても趣がある。 ・從戎:従軍する。年表より見るに作者が四十八歳のころ、王炎の幕下として陝西・南鄭にいたことを指す。戎:つはもの(兵)。軍。

※曾是氣呑殘虜:かつて、気概は残虐なえびす(金人)を呑んでいた。 ・曾是:かつて。以前に。 ・氣呑:気概は…を呑む。意気盛んなさま。氣呑山河。 ・殘虜:残虐なえびす。ここでは金人を指している。

※陣雲高、狼烽夜舉:(昼は)戦陣にかかる雲は高く、狼烽(のろし)は夜に挙がる。 ・陣雲:戦陣にかかる雲。 ・狼烽:のろし。狼字が使われているのは、のろしの火に乾燥させた狼の糞をいれると、煙がまっすぐに昇る(といわれる)ことから。 ・夜舉:夜にあがる。

※朱顏靑鬢:血色のいい顔色と黒々とした鬢の若者(が)。若者が。 ・朱顏:血色のいい顔色の若者。南唐後主・李煜の『虞美人』に「春花秋月何時了,往事知多少。小樓昨夜又東風,故國不堪回首 月明中。   雕欄玉砌應猶在,只是
朱顏,問君能有幾多愁。恰似一江春水 向東流。」 とある。 ・靑:黒い。 ・青鬢:黒い鬢。黒い髪の毛。

※擁雕戈西戍:ほこを抱えて西の国境を戍(まも)っている。 ・擁:かかえる。だく。 ・雕戈:色彩で装飾したほこ。或いは、雕弓と戈で、彫り物や色彩を施した弓とほこ。 ・西戍:西(の国境)をまもる。 ・戍:武器を執って国境をまもること。

※笑儒冠、自來多誤:自嘲するが、文官は、もともと、よく過ちをおかすものだ。 ・笑:嘲笑する。 ・儒冠:文官。杜甫『奉贈韋左丞丈二十二韻』の「袴不餓死,
儒冠多誤。丈人試靜聽,賤子請具陳。…」に拠るか。辛棄疾の『阮郎歸』耒陽道中爲張處父推官賦に「山前燈火欲黄昏,山頭來去雲。鷓鴣聲裡數家村,瀟湘逢故人。   揮羽扇,整綸巾,少年鞍馬塵。如今憔悴賦招魂,儒冠多誤身。」とある。 ・儒冠:文官の冠。文官を指す。ここでは、作者自身のことになろう。 ・自來:本来。もともと。 ・多誤:よく過ちをおかす。 ・自來多誤:もともと、よく過ちをおかしている。

※功名夢斷:手柄を立てて名を揚げる望みは、断たれてしまった(ので)。 ・功名:功績。手柄を立てて名を揚げること。 ・夢斷:夢は断たれてしまった。両宋・張元幹『石州慢』に「雨急雲飛,瞥然驚散,暮天涼月。誰家疏柳低迷,幾點流螢明滅。夜帆風駛,滿湖煙水蒼茫,菰蒲零亂秋聲咽。夢斷酒醒時,倚危檣淸絶。心折,長庚光怒,群盗縱横,逆胡猖獗。欲挽天河,一洗中原膏血。兩宮何處?塞垣只隔長江,唾壺空撃悲歌缺。萬里想龍沙,泣孤臣呉越。」とあり、陸游は『訴衷情』でも「當年萬里覓封侯,匹馬戍梁州。關河
夢斷何處?塵暗舊貂裘。胡未滅,鬢先秋,涙空流。此生誰料,心在天山,身在蒼洲!」でも使う。

※卻泛扁舟呉楚:呉楚に(帰郷して)小舟を浮かべて(退隠生活を送っている。) ・卻:(古白話)反転して帰っていったら。 ・泛:浮かべる。 ・扁舟:小舟。「泛扁舟」で、退隠生活を送る、になる。下記の白居易の詩を踏まえている。 ・呉楚:呉や楚の地方。また広く海岸沿いの南方を指すが、ここでは、作者の郷里を意味している。杜甫の『登岳陽樓』に「昔聞洞庭水,今上岳陽樓。呉楚
東南,乾坤日夜浮。親朋無一字,老病有孤舟。戎馬關山,憑軒涕泗流。」 とある。(陸游と杜甫との「關」は異なるが…)。

※漫悲歌、傷懷弔古:漫然と悲壮な歌を歌い嘆いて、古(いにしえ)を偲んでいる。 *隠退生活のさま。 ・漫:漫然と。そぞろに。 ・悲歌:悲しみ歌う。悲壮な歌を歌い嘆く。 ・傷懷:心を痛める。悲しむ。 ・弔古:いにしえを偲ぶ。

※煙波無際:もやの立ちこめた水面が果てしない。 *この時点の作者個人の境涯であり、漢民族の将来を見つめての感慨でもある。 ・煙波:もやの立ちこめた波。もやのかかった水面。 ・無際:際限がない。果てしない。

※望秦關何處:望んでも(霧のために見えないが、壮年の頃、陝西・南鄭に従軍した地=漢民族最後の砦)の要塞は、どちらの方になるのだろうか。 ・秦關:秦代の關。秦の砦。また、関中(現・陝西省)の地も指す。ここは後者の意で、作者は壮年の頃、陝西・南鄭に従軍した地の要塞。南鄭は、かつての秦の国故そう呼んだ。またそこには長安等の首都もあり、漢民族最後の砦の意も含まれよう。胡世將の『江月』「神州沈陸,問誰是、一范一韓人物。北望長安應不見,抛卻關西半壁。塞馬晨嘶,胡笳夕引,得頭如雪。三秦往事,只數漢家三傑。   試看百二山河,奈君門萬里,六師不發。外何人迴首處,鐵騎千群都滅。拜將臺欹,懷賢閣杳,空指衝冠髮。欄干拍遍,獨對中天明月。」、王勃の『送杜少府之任蜀州』「城闕三秦,風烟望五津。與君離別意,同是宦遊人。海内存知己,天涯若比鄰。無爲在岐路,兒女共沾巾。」、辛棄疾の『木蘭花慢』「漢中開漢業,問此地、是耶非。想劍指三秦,君王得意,一戰東歸。追亡事、今不見,但山川滿目涙沾衣。落日胡塵未斷,西風塞馬空肥。」秦関は、広く地域を指す場合によく使われる。 ・何處:どこ。いづこ。

※歎流年、又成虚度:過ぎゆく歳月を嘆き怨みながら、またもや年月を虚しく過ごしてしまった。 ・流年:(過ぎ行く)歳月。 ・虚度:むなしく歳月を過ごす。





◎ 構成について
   双調。 六十六字。 仄韻一韻到底。韻式は「aaaa aaaa」。韻脚は「虜舉戍誤 楚古處度」で、第四部上声、去声。節奏が近体詩の句のそれと異なるところが多いので、読んだり解釈するときは、要注意。

    ●○○,
    ○○●。(韻)

    ●○○、○○●●。(韻)
    ○○○●,
    ●○○ ○●。(韻)

    ●○○、●○○●。(韻)


    ○○●,
    ●●○○●。(韻)
    ●○○、○○●●。(韻)
    ○○○●,
    ●○○ ○●。(韻)
    ●○○、●○○●。(韻)
   
2001.10.13
     10.14
     10.15
     10.16完
     10.17補
     11. 3
2007. 7.13  

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