huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye



  


漢詩 陸放翁   貧甚戲作絶句   
其六
            
            
        南宋 陸游

行遍天涯等斷蓬,
作詩博得一生窮。
可憐老境蕭蕭夢,
常在荒山破驛中。


    **********************

         貧 甚しく 戲れに絶句を作る
           
天涯を 行くこと 遍
(あまね)くして  斷蓬に 等しく,
詩を作り 博し得たるも  一生 窮す。
(あはれ)む可(べ)し 老境  蕭蕭(せうせう)たる夢,
常に 荒山 破驛の中に 在り。

             ******************

◎私感訳注:

※貧甚戲作絶句:貧しさがはなはだしいので、戲れに絶句を作った。 *これは全八首のうち第六首。似た発想のものに作者・陸游の『懷舊』「身是人間一
斷蓬,半生南北任秋風。琴書昔作天涯客,蓑笠今成澤畔翁江亭山驛外,詩成燈影雨聲中。不須強覓前人比,道似香山實不同。」がある。 ・貧甚:貧しさがはなはだしい。 ・戲作:たわむれに作る。

※行遍天涯等斷蓬:天地のはてまで、各地を根から離れて風に吹かれて流離うヨモギと等しくあまねくさすらった。 ・行遍:遍(あまね)く行く。 ・天涯:空の涯。 ・等:等しい。 ・斷蓬:根から離れて風に吹かれて飛び流離うヨモギの一種で、風に吹かれて流離うさまを謂う。この「蓬」は、クリスマスリースのようになって、風に吹かれて地上を転がる根無し草。デラシネ。「轉蓬」「飛蓬」のこと。映画『黄土地』にその転蓬、飛蓬の様子が描写されている。曹植の『吁嗟篇』に「吁嗟此
轉蓬,居世何獨然。長去本根逝,宿夜無休閑。東西經七陌,南北越九阡。卒遇回風起,吹我入雲間。自謂終天路,忽然下沈泉。驚飆接我出,故歸彼中田。當南而更北,謂東而反西。宕宕當何依,忽亡而復存。飄周八澤,連翩歴五山。流轉無恆處,誰知吾苦艱。願爲中林草,秋隨野火燔。糜滅豈不痛,願與根連。」とうたわれており、作者・陸游も、同様の感情を言いたかったのだろう。李白の『送友人』「青山北郭,白水遶東城。此地一爲別,孤蓬萬里征。浮雲遊子意,落日故人情。揮手自茲去,蕭蕭班馬鳴。」や、南唐・李Uの『浣溪沙』「轉燭飄蓬一夢歸,欲尋陳跡悵人非,天ヘ心願與身違。   待月池臺空逝水,蔭花樓閣漫斜暉,登臨不惜更沾衣。」がある。

※作詩博得一生窮:詩を作って、喝采を博したが、一生は貧しいものだった。 ・作詩:詩を作る。 ・博得:得る。博する。 ・一生:作者の一生。 ・窮:貧しい。行きづまる。


※可憐老境蕭蕭夢:老年のもの寂しい夢をあわれに思う。 *この「可憐老境蕭蕭夢」を後世、日本の江藤新平は『逸題』で「欲掃胡塵盛本邦,一朝蹉跌臥幽窗。
可憐半夜蕭蕭雨,殘夢猶迷鴨麹]。」と使う。 ・可憐:心が強く揺すぶられるさま。かわいそうな。憐れむべき。梁・無名氏の『企喩歌』「男兒可憐,出門懷死憂。尸喪狹谷中,白骨無人收。」 とあり、李白の『清平調』「一枝紅艷露凝香,雲雨巫山枉斷腸。借問漢宮誰得似,可憐飛燕倚新粧。」や、中唐・白居易の『長恨歌』には「姉妹弟兄皆列土,可憐光彩生門戸。遂令天下父母心,不重生男重生女。驪宮高處入雲,仙樂風飄處處聞。緩歌謾舞凝絲竹,盡日君王看不足。」、白居易の『楊柳枝』其四「紅版江橋青酒旗,館娃宮暖日斜時。可憐雨歇東風定,萬樹千條各自垂。」、晩唐・陳陶の『隴西行』「誓掃匈奴不顧身,五千貂錦喪胡塵。可憐無定河邊骨,猶是春閨夢裏人。」、元・無名氏『醉太平』〔正宮調〕「堂堂大元,奸佞專權,開河變鈔禍根原,惹紅巾萬千。官法濫,刑法重,黎民怨;人喫人,鈔買鈔,何曾見;賊做官,官做賊,混賢愚;哀哉可憐。」とある。 ・老境:老人の境遇。老年。作者・陸游は八十一歳のときの作品という。 ・蕭蕭:〔せうせう;xiao1xiao1○○〕ものさびしいさま。雨や風の音のさびしげなさま。燕・荊軻の『易水歌』「蕭蕭兮易水寒,壯士一去兮不復還。」、『古詩十九首』之十四「 去者日以疎,來者日以親。出郭門直視,但見丘與墳。古墓犁爲田,松柏摧爲薪。白楊多悲風,蕭蕭愁殺人。思還故里閭,欲歸道無因。 とあり、皇甫松の『夢江南』「蘭燼落,屏上暗紅蕉。阮イ江南梅熟日,夜船吹笛雨蕭蕭。人語驛邊橋。」その他、豪放から婉約に亘ってその用例は多い。

※常在荒山破驛中:(その侘びしい夢とは)いつも、荒山やぼろぼろに傷んだ旅舎にいる(夢なのだ)。 ・常在:いつも…にいる。 ・荒山:雑草が生えて荒れ果てた山。唐・柳宗元の『登柳州峨山』に「
荒山秋日午,獨上意悠悠。如何望ク處,西北是融州。」とある。 ・破驛:ぼろぼろに傷んだ旅人を泊める宿舎。





◎ 構成について

韻式は「AAA」。韻脚は「蓬窮中」で、平水韻上平一東。次の平仄はこの作品のもの。

    ○●○○●●○,(韻)
    ●○●●●○○。(韻)
    ●○●●○○●,
    ○●○○●●○。(韻)
    

2007.8.22
     8.23

漢詩 唐詩 漢詩 宋詞


xia ye次の詩へ
xia ye前の詩へ
xia ye「陸游詩詞」メニューへ戻る
    **********
Maozhuxi shici辛棄疾詞
Maozhuxi shici李U詞
Maozhuxi shici李清照詞  
shangye秋瑾詩詞
shichao shou ye天安門革命詩抄
Maozhuxi shici毛主席詩詞
Maozhuxi shici碇豊長自作詩詞
shici gaishuo豪放詞 民族呼称
shici gaishuo詩詞概説  
唐詩格律 之一   
宋詞格律
詞牌・詞譜
詞韻
詩韻
《天安門詩抄》写真集へ
cankao shumu(wenge)参考文献(宋詞・詞譜)
cankao shumu(wenge)参考文献(詩詞格律)
cankao shumu(wenge)参考文献(唐詩・宋詞)
      
zhuzhang わたしの主張
hui shouye
トップ
huanyng xinshang Ding Fengzhang de zhuye