Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


寒食
明末清初・屈大均



煙雨催寒食,
江南又暮春。
可憐三月草,
看盡六朝人。


                                         
                                     
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寒食(かんしょく)                                      
煙雨(えん う )  寒食(かんしょく)(もよほ)し,
江南(かうなん)  ()暮春(ぼしゅん)
(あはれ)()し  三月の草,
()()くす  六朝(りくてう)の人を。

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◎ 私感註釈

※屈大均:清初の文学者。明の秀才。清軍が広州を占拠した時、抵抗運動に参加し、肇慶に南明の永暦帝を迎えた。後、清当局の追求を避けて僧籍に入ったが、三十二歳の時僧籍を捨てて儒者に復帰し、名を大均と改めた。陳恭尹、 梁佩蘭とともに、「嶺南三大家」と並び称された。もとの名は邵龍、また、邵隆とも名のった。字は翁山、また、介子。号して菜圃。番禺(ばんぐう)(現・広東省内)の人。1630年(明:崇禎三年)〜1696年(清:康煕三十五年)。

※寒食:〔かんしょく/かんじき;han2shi2○●〕寒食節を謂う。清明節の前日。冬至から百五日目にあたる日の前後三日間(陽暦の四月三、四日頃)は、火をたくことが禁じられ、冷たいものを食べる。春秋時代、介之推が山で焼け死んだのを晋の文公が悲しみ、その日に火をたくことを禁じたことによる。盛唐・杜甫の『
小寒食舟中作』に「佳辰強飯食猶寒,隱几蕭條帶鶡冠。春水船如天上坐,老年花似霧中看。娟娟戲蝶過陋,片片輕鴎下急湍。雲白山青萬餘里,愁看直北是長安。」とあり、中唐・韓翃の『寒食』に「春城無處不飛花,寒食東風御柳斜。日暮漢宮傳蝋燭,輕煙散入五侯家。」とある。本ページの屈大均『寒食』詩は、南北朝の南朝梁・丘遲の駢文『與陳伯之書』中の「…暮春三月,江南草長,雜花生樹,羣鶯亂飛。…」(『魏晋南北朝散文』曹明綱編著 上海書店出版社237ページ『與陳伯之書』)の影響があろうかと。

※煙雨催寒食:霧雨が(四月始めの)寒食節におこり。 ・煙雨:煙るように降る雨。きりさめ。晩唐・杜牧の『江南春絶句』に「千里鶯啼拷f紅,水村山郭酒旗風。
南朝四百八十寺多少樓臺烟雨。」とある。 ・催:もよおす。うながす。せきたてる。きざす。おこる。

※江南又暮春:江南地方は、またしても晩春になった。 ・江南:長江下流域の南方にある江蘇省南部から浙江省北部にかけての地域を謂う。 ・又:またしても(…になる)。またもや(…になる)。ふたたび(…になる)。盛唐・杜甫の『絶句』に「江碧鳥逾白,山花欲然。今春看
,何日是歸年。」とあり、同・杜甫の『江南逢李龜年』に「岐王宅裏尋常見,崔九堂前幾度聞。正是江南好風景落花時節逢君。」とある。 ・暮春:春の最後の月。陰暦の三月。晩春。清・王士モフ『秦淮雜詩』に「年來腸斷秣陵舟,夢繞秦淮水上樓。十日雨絲風片裏,濃春煙景似殘秋。」とある。

※可憐三月草:憐れなことに、(この地の)晩春の草は。 ・可憐:姿が優しく美しい。愛らしい。あわれ。かわいそう。うらやましい。 ・三月:陰暦三月。現在の四(、五)月。晩春。

※看尽六朝人:(曽て、興亡をくり返した)六朝の人々(の姿)を見ていたことだろう。 ・看尽:見尽くす。「看」は手をかざして自分から積極的に見る。中唐・孟郊は『登科後』で「昔日齷齪不足誇,今朝放蕩思無涯。春風得意馬蹄疾,一日看盡長安花。」と詠い、前回科挙に落第した時には、『再下第』「兩度長安陌,空將涙。」で「見花」と表現し、花を見るともなく見ていたさまを表現している。現代・毛沢東の『念奴嬌 崑崙』一九三五年十月に「空出世,莽崑崙,
閲盡人間春色。飛起玉龍三百萬,攪得周天寒徹。夏日消溶,江河溢,人或爲魚鼈。千秋功罪,誰人曾與評説?   而今我謂崑崙:不要這高,不要這多雪。安得倚天抽寶劍,把汝裁爲三截?一截遺歐,一截贈美,一截還東國。太平世界,環球同此涼熱。」とある。 ・六朝:〔りくてう(りくちょう)lu4chao2●○〕建康(建業)に都をおいた三国時代の呉・東晋、南朝の宋・斉・梁・陳の総称。ここでは、六朝の興亡と哀史を謂うとともに、明の亡国についても暗示していよう。前出・杜牧の『江南春絶句』「千里鶯啼拷f紅,水村山郭酒旗風。南朝四百八十寺多少樓臺烟雨。」の「南朝」と、ほぼ同義で使っていよう。
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◎ 構成について

韻式は、「AA」。韻脚は「春人」で、平水韻上平十一真。この作品の平仄は、次の通り。


○●○○●,
○○●●○。(韻)
●○○●●,
●●●○○。(韻)
2020.6.16
      6.17
      6.18完




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