Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


杏園花下酬樂天見贈

劉禹錫

二十餘年作逐臣,
歸來還見曲江春。
遊人莫笑白頭醉,
老醉花間能幾人。




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杏園の花下に 樂天に贈らるるに酬ふ
  
二十餘年  逐臣ちくしんり,
歸りきたりて た見る  曲江きょっかうの春を。
遊人いうじん わらなかれ  白頭はくとうの醉へるを,
老いて 花間くゎかんふは  く 幾人いくにんぞ。

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◎ 私感註釈

※劉禹錫:中唐の詩人。772年(大暦七年)〜842年(會昌二年)。白居易や柳宗元との詩の応酬も多い。白居易とともに『竹枝詞』や『楊柳枝』を作る等、前衛的、実験的なことに取り組む。字は夢得。監察御史、太子賓客。

※杏園花下酬樂天見贈:洛陽東郊の杏園の花のもとで、白居易から贈られた詩にこたえる(詩を作る)。 ・杏園:洛陽東郊の杏(あんず)の名所。趙村。白居易の『
杏園花落時招錢員外同醉』「花園欲去去應遲,正是風吹狼藉時。近西數樹猶堪醉,半落春風半在枝。」や、同・白居易 遊趙村杏花』で「趙村紅杏毎年開,十五年來看幾迴。七十三人難再到,今春來是別花來。」や、と洛陽東郊の杏の名所をうたう。 ・花下:花の咲く所で。後出の「花間」に同じ。 ・酬:(贈られた詩に詩で)こたえる。 ・樂天:白居易の字。 ・見:…られる。…らる。受身表現。 ・見贈:贈られる。贈らる。

※二十餘年作逐臣:二十余年の間、追放されていたが。 ・二十餘年:中央から追放されていた貞元二十一年(805年:永貞元年)から太和二年(828年)の間。828年−805年=23で、この23〜24年間のことを謂う。作者は、永貞元年(805年)に政争に敗れて地方の連州(広東省連州市)刺史に左遷され、更に朗州(湖南省常徳市)司馬に左遷されて、あしかけ12年ぶりに都へ呼び戻されたとき(元和十一年:816年)、このページの詩を作った。それが政敵に知られることとなり、「この表現内容が、朝政を嘲弄しており、不穏当」とのことで、再び地方へ飛ばされる原因(口実)となった。いわく付きの詩。やがて、この詩作のとき(元和十一年:816年)から、更に十四年後の太和二年(828年)、再び都へ呼び戻された。その時の詩作『再遊玄キ觀』とその序に、その間の事情が説明されている。序に「余貞元二十一年爲屯田員外郎時,此觀未有花。是歳出牧連州,尋貶朗州司馬。居十年,召至京師,人人皆言,有道士手植仙桃,滿觀如紅霞,遂有前篇以志一時之事。旋又出牧,今十有四年,復爲主客カ中。重遊玄キ觀,蕩然無復一樹,唯兔葵燕麥動搖於春風耳。因再題二十八字,以俟後遊,時太和二年三月。」(余(よ)貞元二十一年(805年:徳宗崩=貞元年)屯田員外郎 爲(た)るの時,此の觀 未だ花 有らず。是(こ)の歳 連州に出でて牧(=地方長官)す,尋(つ)いで 朗州の司馬に貶(へん)せらる。居ること十年,召されて京師に至る,人人 皆な言ふ,道士の仙桃を手植する有りて,滿觀 紅霞の如しと,遂(つひ)に 前に篇し以て一時の事を志(しる)せる有り。〔すなわち、『元和十一年自朗州召至京戲贈看花諸君子』「紫陌紅塵拂面來,無人不道看花回。玄都觀裏桃千樹,盡是劉郎去後栽。」のこと〕旋(たちま)た又た牧(=地方長官)に出づ,今に 十有四年(826年:敬宗 崩),復(ま)た主客郎中 爲(た)り。重ねて 玄都觀に遊び,蕩然として復(ま)た一樹も無し,唯(た)だ兔葵(いえにれ)燕麥の春風に動搖する耳(のみ)。因(よっ)て再び二十八字(七絶)を題し(=この詩),以て後遊を俟(ま)つ,時に 太和二年(828年)三月。)。また、同・劉禹錫の『與歌者何戡』に「
二十餘年別帝京,重聞天樂不勝情。舊人唯有何戡在,更與殷勤唱渭城。」とある。 ・作:…となる。 ・逐臣:追放された臣下。

※歸來還見曲江春:都・長安へ戻って来て、なおまた曲江(きょっこう)の春の宴に出会った。 ・歸來:かえってくる。 ・還:また。なおもまた。 ・見:出逢う。 ・曲江:長安東南3キロメートルにある曲江池。長安中心部より東南東数キロの風光明媚なところの池の名。曲江池。杜甫も『
曲江』で「朝囘日日典春衣,毎日江頭盡醉歸。酒債尋常行處有,人生七十古來稀。穿花蛺蝶深深見,點水蜻蜓款款飛。傳語風光共流轉,暫時相賞莫相違。」や、同・杜甫『曲江』「一片花飛減卻春,風飄萬點正愁人。且看欲盡花經眼,莫厭傷多酒入脣。江上小堂巣翡翠,苑邊高冢臥麒麟。細推物理須行樂,何用浮名絆此身。」と詠う。なお、白居易の『三月三十日題慈恩寺』を詠ったところは、この曲江の北にある慈恩寺である。

※遊人莫笑白頭醉:遊楽の人々よ、白髪(しらが)頭の老人が酔っぱらうのを笑わないでおくれ。 ・遊人:遊楽の人。また、旅人。ここは、前者の意。 ・莫:…な。なかれ。禁止。否定を表す語。 ・白頭:白髪(しらが)頭の老人。

※老醉花間能幾人:歳を取ってから花の咲く下で酔う者は、一体どれほどいるのだろうか、それほどいまい。 ・花間:花の咲く所。詩題の『杏園花下酬樂天見贈』中の「花下」に同じ。「花間」は
○○で、本来詩句中「○○」とすべきところで用い、「花下」や「花底」は○●で、本来詩句中「●●」とすべきところで用いる。なお、後世、詞集『花間集』が編まれたが、これは「(花と咲き誇る)美しい女性の間」の意。 ・能:よく。 ・幾人:何人。多くの数を指さない。
 

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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「臣春人」で、平水韻上平十一真。この作品の平仄は、次の通り。


●●○○●●○,(韻)
○○○●●○○。(韻)
○○●●●○●,
●●○○●●○。(韻)

2008.11.30
     12. 1
     12. 5
     12. 9



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