Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


和宋之問嵩山歌

唐・王無競

日云暮兮下嵩山,
路連綿兮松石間。
出谷口兮見明月,
心徘徊兮不能還。







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宋之問の嵩山の歌に和す

 ここに暮れて  嵩山すうざんを下れば,
みち 連綿れんめんたり  松石しょうせきの間。
谷口こくこうを でて  明月を見れば,
心 徘徊はいくゎいして  かへあたはず。


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◎ 私感註釈

※王無競:初唐の詩人。官僚。後に蘇州の司馬となり、やがて嶺南に左遷される。

※和宋之問嵩山歌:宋之問の嵩山の歌に和す。『萬首唐人絶句』第四巻、『全唐詩』にあり、これは『萬首唐人絶句』に拠る。 *嵩山を下る時に、宋之問に『下嵩山歌』(『下山歌』)「下嵩丘(丘/山)兮多所思,攜佳人兮歩遲遲。松間明月長如此,君再遊時(時/兮)復何時。」(『全唐詩』では『和宋之問下山歌』とする)のに和して作った歌。古詩。節奏が近体詩とは大きく異なる。これは『楚辞』に倣ったか。 ・和:答えて調子を合わせて詩を作る。ここでは、『楚辞』の騒体のような上代の詩形に合わせて作るのことになる。また、韻を合わせて唱和して詩を作る。和韻 。ここは、前者の意。(時代によつて、必ずしも和韻とは限らない)。 ・宋之問:初唐の詩人。656年(顕慶元年)?〜712年(延和元年)。字は延清。一名に少連。虢州(かくしゅう)弘農(こうのう)(現・河南省霊宝県)の人。則天武后の宮廷詩人として活躍し、沈佺期と並んで「沈宋」と称せられた。五言詩に優れ、近体詩の律詩の確立に貢献した。後、罪を得て欽州に流され、死を賜わった。 ・嵩山:〔すうざん;Song1shan1○○〕五岳の中嶽。河南省登封県の北にある名山。=嵩丘、嵩高。洛陽の東南東50キロメートルのところにある。『中国歴史地図集』第五冊 隋・唐・五代十国時期(中国地図出版社)17−18ページ「隋 河東諸郡」に洛陽の東南東50キロメートルのところ登封に嵩高山としてある。 ・歌:詩歌を、口を大きく開けて声に出してうたう。先秦詩、漢詩(漢代の詩歌)に多い

※日云暮兮下嵩山:日が(ここに)暮れてきたので嵩山を下り(始めたが)。 *節奏が漢魏詩以降とは異なり、『楚辞』等に似た形「□・□□兮 □・□」をとる。 ・云:ここに。文首、文中にあって語調を整える助字。古詩によく見られる。晉・陶潛の『桃花源詩』に「嬴氏亂天紀,賢者避其世。黄綺之商山,伊人亦
。往跡浸復湮,來逕遂蕪廢。相命肆農耕,日入從所憩。桑竹垂餘蔭,菽稷隨時藝。春蠶收長絲,秋熟靡王税。荒路曖交通,鷄犬互鳴吠。俎豆猶古法,衣裳無新製。童孺縱行歌,斑白歡游詣。草榮識節和,木衰知風氏B雖無紀歴志,四時自成歳。怡然有餘樂,于何勞智慧。奇蹤隱五百,一朝敞神界。淳薄既異源,旋復還幽蔽。借問游方士,焉測塵囂外。願言躡輕風,高舉尋吾契。」とあり、後世、中唐・白居易は『勸酒』で「昨與美人對尊酒,朱顏如花腰似柳。今與美人傾一杯,秋風颯颯頭上來。年光似水向東去,兩鬢不禁白日催。東鄰起樓高百尺,璇題照日光相射。珠翠無非二八人,盤筵何啻三千客。鄰家儒者方下帷,夜誦古書朝忍餓。身年三十未入仕,仰望東鄰安可期。一朝逸翮乘風勢,金榜高張登上第。春闈未了冬登科,九萬摶風誰與繼。不逾十稔居台衡,門前車馬紛縱。人人仰望在何處,造化筆頭雲雨生。東鄰高樓色未改,主人亡息猶在。金玉車馬一不存,朱門更有何人待。牆垣反鎖長安春,樓臺漸漸屬西鄰。松篁薄暮亦棲鳥,桃李無情還笑人。憶昔東鄰宅初構,雲甍彩棟皆非舊。玳瑁筵前翡翠栖,芙蓉池上鴛鴦鬥。日往月來凡幾秋,一衰一盛何悠悠。但ヘ帝里笙歌在,池上年年醉五侯。」と使う。 ・兮:語調、リズムを整えるために入れることば。押韻に似た音楽的な働きをする。上代の詩歌に多く見られる。「□□□兮 □□□。」か、「□□□□兮 □□□□。」等。『楚辞』等の上代詩に多く見られる。 ・嵩山:『全唐詩』『唐詩選』では「下山歌」とする。『萬首唐人絶句』では「下嵩山歌」とする。今、『萬首唐人絶句』のを採った。

※路連綿兮松石間:路は、松と石の間をずつとつながってる。『全唐詩』では「路連綿兮樹石間」とする。 ・連綿:ずつとつながること。途絶えないこと。 ・松石:〔しょうせき;song1shi2○●〕松と石。宋之問の『下嵩山歌』(『下山歌』)での「
松間明月長如此」とある部分に同じ。

※出谷口兮見明月:山のたにの入り口に(山を下って)出てきたら、澄みわたった名月が現れて。 ・谷口:〔こくこう;gu3kou3●●〕山のたにの入り口。 ・見:〔けん;jian4〕見る。見える。また、〔げん;xian4●〕現れる。≒現。 ・明月:曇りなく澄みわたった(満)月。名月。前出・宋之問の『下嵩山歌』の「
松間明月長如此」とある部分に同じ。

※心徘徊兮不能還:(そのため)心は(なおも)さまよって(いるかのようになり、魂が)もどることができないでいる。 *『全唐詩』では「心裴回兮不能還」とする。 ・徘徊:〔はいくゎい;pai2huai2○○〕さまよう。ぶらぶら歩く。行つたり来たりする。うろつく。魏・曹植の『七哀詩』に「明月照高樓,流光正
徘徊。上有愁思婦,悲歎有餘哀。借問歎者誰,言是客子妻。君行踰十年,孤妾常獨棲。君若C路塵,妾若濁水泥。浮沈各異勢,會合何時諧。願爲西南風,長逝入君懷。君懷良不開,賤妾當何依。」とあり、李白は『月下獨酌』で「花間一壼酒,獨酌無相親。舉杯邀明月,對影成三人。月既不解飮,影徒隨我身。暫伴月將影,行樂須及春。我歌月徘徊,我舞影零亂。醒時同交歡,醉後各分散。永結無情遊,相期邈雲漢。」とする。 ・不能:…することができない。あたわず。 ・還:(行き先から)かえる。(行った者がくるりと)かえる。

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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「山間還」で、平水韻上平十五刪。この作品の平仄は、次の通り。

(「兮」は)
●○●兮●○○,(A韻)
●○○兮○●○。(A韻)
●●●兮●○●,
○○○兮●○○。(A韻)
2010.2.24
     2.25
     2.26



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