Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


相逢行

唐・李白


相逢紅塵内,
高揖黄金鞭。
萬戸垂楊裏,
君家阿那邊。






******

相逢行

()()ふ  紅塵(こうぢん)(うち)
高揖(かういふ)す  黄金(わうごん)(むち)
萬戸(ばん こ )  垂楊(すゐやう)(うち)
君が家は  阿那(あだ)の邊。

                    ****************



◎ 私感註釈

※李白:盛唐の詩人。字は太白。自ら青蓮居士と号する。世に詩仙と称される。701年(嗣聖十八年)~762年(寶應元年)。西域・隴西の成紀の人で、四川で育つ。若くして諸国を漫遊し、後に出仕して、翰林供奉となるが高力士の讒言に遭い、退けられる安史の乱では苦労をし、後、永王が謀亂を起こしたのに際し、幕僚となっていたため、罪を得て夜郎にながされたが、やがて赦された

※相逢行:基本的に各聯全て対句での構成と謂える。王維『少年行』「新豐美酒斗十千,咸陽遊侠多少年。
相逢意氣爲君飮,繋馬高樓垂柳 があり、李白に『少年行』「五陵年少金市東,銀鞍白馬度春風。落花踏盡遊何處,笑入胡姫酒肆中。」がある。

※相逢紅塵内:赤茶けた砂ぼこりの舞う繁華街で、偶然に出あい。 ・相逢:巡りあう。(偶然に…と)出あう。(偶然に…と)行きあう。 ・紅塵:繁華な市街地。また、市街地に立つ土ぼこり。また、空が赤茶けて見えるほどの土ぼこり。また、浮き世の塵。俗塵。中唐・劉禹錫は『元和十一年自朗州召至京戲贈看花諸君子』で「紫陌
紅塵拂面來,無人不道看花回。玄都觀裏桃千樹,盡是劉郎去後栽。」とあり、晩唐・杜牧の『過華清宮絶句』に「長安回望繍成堆,山頂千門次第開。一騎紅塵妃子笑,無人知是茘枝來。」とし、南宋・陸游は『鵲橋仙』で「一竿風月,一蓑煙雨,家在釣臺西住。賣魚生怕近城門,況肯到、紅塵深處。   潮生理櫂,潮平繋纜,潮落浩歌歸去。時人錯把比嚴光,我自是、無名漁父。」とする。なお「黄塵」は、王昌齡の『塞下曲』「飮馬渡秋水,水寒風似刀。平沙日未沒,黯黯見臨洮。昔日長城戰,咸言意氣高。黄塵足今古,白骨亂蓬蒿。」や高適の『別董大』「十里黄雲白日曛,北風吹雁雪紛紛。莫愁前路無知己,天下誰人不識君。」や「黄埃散漫風蕭索」等と、荒野で黄砂が舞い上がるさまになり、言葉の雰囲気が大きく異なる。 ・内:うち。「外」の対。ある仕切りがあってその内側。後出・「裏」と通じる。

※高揖黄金鞭:金色に輝く乗馬鞭で、高らかに挨拶を交わした。 ・揖:〔いふ;yi1●〕えしゃくする。胸の前に組み合わせた両手を前に出し、上下させて行う礼をする。 ・黄金鞭:金色に輝く華麗な乗馬の鞭。盛唐・崔國輔の『長樂少年行』には「遺卻
珊瑚鞭,白馬驕不行。章臺折楊柳,春日路傍情。」とあり、華麗な珊瑚の乗馬鞭が描かれている。また、李白に『少年行』「五陵年少金市東,銀鞍白馬度春風。落花踏盡遊何處,笑入胡姫酒肆中。」がある。共に、華麗でいなせなさまを詠う。

※万戸垂楊裏:多くの家がシダレヤナギの中にある(あの…)。 *詩句描写の前後関係から推し量って、緑の多い高級住宅街のことを謂おう。 ・萬戸:多くの家。すべての家。李白の『子夜呉歌』に「長安一片月,萬戸擣衣聲。秋風吹不盡,總是玉關情。何日平胡虜,良人罷遠征。」とある。 ・垂楊:〔すゐやう;chui2yang2○○〕しだれやなぎ。前出・王維『少年行』に「相逢意氣爲君飮,繋馬高樓
垂柳邊。」 がある。なお、この句(=「万戸裏」)の第四字めは「楊」は使えても、「柳」は使えない。「楊」は平(〔やう;yang2○〕)であって、「柳」(〔りう;liu3●〕)は仄のため。更なる蛇足になるが、王維『少年行』「繋馬高樓邊。」の場合、第六字目は仄としなければならない。そのため、第六字目に「柳」(仄字)を使った。 ・裏:うち。「表」の対。元来、衣服の裏表(うらおもて)のうら。前出・「内」と通じる。「内」をこちらでは「裏」とするのは同字重出を避けたため。

※君家阿那辺:あなたのお住まいは、(柳が)たおやかに茂っている辺りでいらっしゃいますね。また、あなたのお住まいは、(柳の茂る)どのあたりになるのでしょうか。また、あなたのお住まいは、(柳の生い茂った)あの辺になるのでしょうね。(以上三種の解釈が可能)。 ・君家:あなたのお住まい。明・高啓に「尋胡隱君 渡水復渡水,看花還看花。春風江上路,不覺到
君家。」では「君家」を「きみがり」と読むことがある。 ・阿那邊:(柳が)たおやかに茂っている辺り。また、どのあたり。またあの辺。(以上三種の解釈が可能)。 ・阿那:〔あe1nuo2◎●〕おだやかなさま。柔弱なさま。しげってさかんなさま。=妸娜〔あ〕、婀娜〔あ;e1nuo2◎●〕(美人のたおやかなさま。女性がしなやかで美しい)。蛇足になるが、「那辺」〔へん;na3bian1●○〕は、俗語や現代語などでは「どこ」「どのあたり」の意で、李白のこの作品も、疑問詞の意で解釈することが多い。但し、現代語では、疑問詞の場合“哪”(na3)と書き表し、「あの、かの」という指示詞の意の場合“那”(na4)と書き分け、区別している。それ故、“哪辺(那辺)”(na3bian1)といえば「どこ」「どちら」「どのあたり」の意で、“那辺”(na4bian1)といえば「あそこ」「あちら」の意。更なる蛇足を附け加えるが、「阿那邊」をどの意味で理解するかによって、当然ながら「阿那邊」の発音や読み方(中国語・日本語)は異なってくる。


               ***********




◎ 構成について

韻式は、「AA」。韻脚は「鞭邊」で、平水韻下平一先。この作品の平仄は、次の通り。

○○○○●,
○●○○○。(韻)
●●○○●,
○○◎●○。(韻)
2011.1.19
     1.20
     1.21
     1.22



xia 1ye次の詩へ
shang 1ye前の詩へ
抒情詩選メニューへ
    ************
shici gaishuo詩詞概説
唐詩格律 之一
宋詞格律
詞牌・詞譜
詞韻
唐詩格律 之一
詩韻
詩詞用語解説
詩詞引用原文解説
詩詞民族呼称集
shichao shou ye天安門革命詩抄
Qiu Jin ci秋瑾詩詞
碧血の詩編
李煜詞
Xin Qiji ci辛棄疾詞
李淸照詞
陶淵明集
Huajianji花間集
Huajianji婉約詞:香残詞
Huajianji毛澤東詩詞
zhuozuo碇豐長自作詩詞
漢訳和歌
参考文献(詩詞格律)
cankao shumu(wenge)参考文献(宋詞)
本ホームページの構成・他
Riyu:zhiciわたしのおもい
hui shouye
huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye