Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


春怨
                                                  

     唐・王昌齡

音書杜絶白狼西,
桃李無顏黄鳥啼。
寒雁春深歸去盡,
出門腸斷草萋萋。




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春怨

音書 杜絶す  白狼の西,
桃李 顏 無けれども  黄鳥 啼く。
寒雁 春 深くして  歸去し盡くし,
門を出づれば 腸は斷つ  草 萋萋たるに。

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◎ 私感註釈

※王昌齢:盛唐期の詩人。700年?(嗣聖年間)〜755年?(天寶年間)。字は少伯。京兆の人。七言絶句に秀で、辺塞詩で有名。

※春怨:若い女性が春の気配に感じてもの思いにふけること。この詩、王昌齡『出塞』「秦時明月漢時關,萬里征人尚未還。但願龍庭飛將在,不教胡馬渡陰山。」とともに、蓋羅縫の作ともされる。

※音書杜絶白狼西:(夫が)白狼山の西からは便りが途絶えてしまい。 ・音書:たより。消息。晩唐〜・韋莊の『C平樂』に「春愁南陌。故國
音書。細雨霏霏梨花白。燕拂畫簾金額。   盡日相望王孫,塵滿衣上涙痕。誰向橋邊吹笛,駐馬西望消魂。」とある。 ・杜絶:とぎれさせる。 ・白狼:白狼山のこと。ここでは辺塞の意として使う。白狼山は『中国歴史地図集』第五冊 隋・唐・五代十国時期(中国地図出版社)48−49ページ「河北道南部」現・遼寧省葫芦島市建昌県(葫芦島市西北西100キロメートルのところ)にある。後漢の末期の207年に、曹操が北方に割拠する群雄を平らげ、白狼山を経由して烏桓を征服した時の戦場。後世、清末・秋瑾は『寄徐寄塵』で「不唱陽關曲,非因有故人。柳條重綣繾,鶯語太叮嚀。惜別階前雨,分攜水上萍。飄蓬經已慣,感慨本紛紜。憂國心先碎,合羣力未曾。空勞憐彼女,無奈繋其親。萬里還甘赴,孑身更莫論。頭顱原大好,志願貴縱。權失當思復,時危敢顧身?白狼須掛箭,史不銘勳。恩宗輕富貴,爲國作犧牲。祗強同族勢,豈是爲浮名。」と使う。

※桃李無顔黄鳥啼:(漢土/唐土では)モモやスモモの実には(まだ)彩(いろど)りが無い(ものの)、ウグイスは鳴き(始めた)。 ・桃李:モモとスモモ。 ・無顔:かおいろが無い。彩(いろど)りが無い。 ・黄鳥:ウグイス。チョウセンウグイス。ウグイスに似てやや大きい鳥。 ・啼:(鳥や虫などが)なく。(声に出して)なく。

※寒雁春深帰去尽:冬になる前に南の方へ渡っていった雁(がん)は、春が深まり、(元の古巣へ)すっかり帰っていった(が、わたしの夫は、まだ帰ってこない)。 ・寒雁:冬になる前に南の方へ渡っていった雁(がん)。 ・春深:春が深まる。 ・帰去尽:すっかり帰っていった。

※出門腸断草萋萋:城門を出れば、非常な悲しみが襲う、(それは『王孫帰』のように、春になって)草が茂ってきていることだ。*新しい季節が廻ってきて、夫が出て行ってから時間が大きく経過したことを謂う。 ・出門:城門を出ることで、郊外へ行く意。漢魏・王粲の『七哀詩』三首之一に、「西京亂無象,豺虎方遘患。復棄中國去,委身適荊蠻。親戚對我悲,朋友相追攀。出門無所見,白骨蔽平原。路有飢婦人,抱子棄草間。顧聞號泣聲,揮涕獨不還。未知身死處,何能兩相完。驅馬棄之去,不忍聽此言。南登霸陵岸,迴首望長安。悟彼下泉人,喟然傷心肝。」とあり、盛唐・高適の『田家春望』に「
出門何所見,春色滿平蕪。可歎無知己,高陽一酒徒。」とある。 ・腸断:(腸が断たれるような)非常な悲しみ。盛唐(同時代)・李白の『春思』に「燕草如碧絲,秦桑低克}。當君懷歸日,是妾斷腸。春風不相識,何事入羅幃。」とある。 ・萋萋:〔せいせい;qi1qi1○○〕木や草の繁っているさま。王昭君の『昭君怨』(『怨詩』)「秋木萋萋,其葉萎黄。有鳥處山,集于苞桑。養育猪ム,形容生光。既得升雲,上遊曲房。離宮絶曠,身體摧藏。志念抑沈,不得頡頏。雖得委食,心有徊徨。我獨伊何,來往變常。翩翩之燕,遠集西羌。高山峨峨,河水泱泱。父兮母兮,道里悠長。嗚呼哀哉,憂心惻傷。」や、崔の『黄鶴樓』「昔人已乘白雲去,此地空餘黄鶴樓。黄鶴一去不復返,白雲千載空悠悠。晴川歴歴漢陽樹,芳草萋萋鸚鵡洲。日暮ク關何處是,煙波江上使人愁。」や、『楚辞・招隱士』「王孫遊兮不歸,春草生兮萋萋。歳暮兮不自聊,蛄鳴兮啾啾。」に由来する。温庭の『折楊柳』に「館娃宮外城西,遠映征帆近拂堤。繋得王孫歸意切,不春草萋萋。」、唐・温庭の『菩薩蠻』に「玉樓明月長相憶。柳絲娜春無力。門外萋萋。送君聞馬嘶。   畫羅金翡翠。香燭消成涙。花落子規啼。坂x殘夢迷。」とあり、王維の『送別』「山中相送罷,日暮掩柴扉。春草明年王孫歸不歸。」や、韋荘の『C平樂』に「春愁南陌。故國音書隔。細雨霏霏梨花白。燕拂畫簾金額。  盡日相望王孫,塵滿衣上涙痕。誰向橋邊吹笛,駐馬西望消魂。」 や、王維の『山居秋暝』で「空山新雨後,天氣晩來秋。明月松間照,清泉石上流。竹喧歸浣女,蓮動下漁舟。隨意春芳歇,王孫自可留。」、温庭の『楊柳枝』「娃宮外城西,遠映征帆近拂堤。繋得王孫歸意切不關春草堺ト萋。」 がある。詩題や詞牌の『王孫歸』『憶王孫』『王孫遊』(南齊・謝)「国趨如絲,雜樹紅英發。無論君不歸,君歸芳已歇。」 としてよく使われる。


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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「西啼萋」で、平水韻上平八齊。この作品の平仄は、次の通り。

○○●●●○○,(韻)
○●○○○●○。(韻)
○●○○○●●,
●○○●●○○。(韻)
2012.1.13
     1.14
     1.15
     1.16





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