マリオ・ムジカノーバ
【Mario Musicanova】(19才、♂) 火星生まれ
身長:185cm 体重:85kg 血液型:B
肌:火星焼けした薄い褐色
髪:くすんだ赤毛(火星生まれには比較的多い)
瞳:エメラルドグリーン

チキの兄。
宇宙軍少尉。
後の戦闘空母アレクサンドロスコマンドシェル飛行小隊
ムジカノーバ隊隊長。
人間オペレーターとして第X回LBT決勝ブロックへ進出、
第XI回LBTでは同じく妹のチキと組んで優勝している。

実にこの時代の男らしい男性だが、マリオ自身は
両親の下、母体で受精した
IEOの管轄外(厳密に言うと法律違反である)の生まれである。
出生がIEO政府に認可されないものだったため
両親は罰せられ、マリオも幼年期、
不当かつ過酷な環境での生存を強いられる結果となった。
(これが後に妹であるチキによい環境で
 よい暮らしをさせたいという思いを抱く動機となった)

しかし、後にマリオが非常に優れたDNA保持者と言う事が判明したため
今度は政府の手によって同じ両親の精子と卵子を使用して
第2世代型のニビル戦役ファイター選抜DNA操作を
施した女子を誕生させた。
これがチキである。
よってマリオとチキは間違いなく同じ両親をもつ兄妹であるが、
兄は母体から、妹は試験管からの生まれという
非常に変則的な境遇にある。

最低限の生活を求め、15歳で火星の軍(IESA)に志願する。
また、マリオの入隊によって家族であるチキ
軍施設の居住ブロックに住むことができるようになり、
に比較的良好な生活を送らせることができる、という事実は
マリオをの中での栄達のため、
あるいは多少後ろ暗い任務にさえ進ませることになった。

もともと軍人としても、人間オペレーターとしても最優秀に近い素養がある。
この時代の“男”として特別扱いに慣れており、
利にさとく、女を見る目がある。

チキ地球永住権等のより良い環境を与えるため、
あえて元老院のスパイとして密命を受け、第X回LBT中止後、
戦闘空母アレクサンドロスに乗りこんだ。
作戦ルナシャフトの最終局面でヒロト殺害の妨害には成功するものの、
結局元老院よりもセルゲイの正しさを認めざるを得ない立場におかれる。

ニビル戦役後、本来なら命令違反や叛乱未遂などの行為で
軍事裁判にかけられるはずであったが、
セルゲイ自身が告発しなかったため不問に付された。
チキとともに第XI回LBTに参加・優勝し、地球永住権を取得。
2214年、その実績と指揮能力をかわれ、AMAGIWA
IESA部門(人型シャフトMk.II)の司令官として着任(階級は少佐)、
チキミカらとともに外宇宙へと飛び立つ。

本文:金子良馬、山口恭史 
初出:I-p124 「未完兵装ルナシャフト設定資料集・人名集」
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