ニビル戦役【にびるせんえき】
遊星ニビル襲来に際して、人類が総力をあげて戦った宇宙戦争。
人類は第Iから第X艦隊までを繰り出し、第IXまでの艦隊は全滅。
この戦いでの死者は28万9,345名にのぼった。

21年前の“月の縦坑”事件
18年前の太陽系外宇宙探査部隊全滅事件
により、遊星ニビルの存在とその尖兵たるイコノシャフト
襲来を予測したイモータル元老院に警告を発し、共に
対ニビル戦のための選抜DNAをもつ戦士の育成、
プロジェクトLBTを計画し始めた。
(この時の計画による選抜DNA遺伝子第一世代が
 第X回LBTファイナリストである)
また当時、箱舟船として建造されていた人類初の
亜空間航法船ビルキス、および同型艦5隻に
量子砲ほか各種武装を導入し、
第一級戦列艦へと転換することを急務とし、
この際、同時に人型シャフトにも兵装を搭載することを決定した。

しかし元老院ニビルイコノニウムの資源惑星であること、
またニビルが何らかの命令意思によって行動する
“生物”的特性を持つ惑星であることを知ると、
この星を人類の支配下におくことを考え、
ニビルDNAをもちニビルと交感できる人類の
作成に乗り出した。この結果、唯一の成功例として生まれたのが
ヒロト・アマギワである。
こうした元老院の動きはニビル破壊論を主張するイモータル
セルゲイへの妨害工作(ニコライ暗殺など)となり、
その結果、決戦にはビルキス級は未完成状態の一隻しか
間に合わず、遊星ニビルを直接迎撃・破壊することは
実質不可能となった。

また、元老院が発案し強行した本来の最終作戦ルナシャフト
ヒロトを媒介としてニビルを人類の支配下におく)は
その成功がほぼ望めないことが現場レベルにおいて判明しており
結局、セルゲイが発案した、「ニビル集合意志への接触、
その直後ヒロトが死亡」することによって
遊星ニビルはその活動を休止し、すべての戦闘行為は終了した。

なお、戦後、対ニビルの失策を糾弾された元老院
解体され、人類の将来はイモータルによって
導かれていくことになった。

本文:金子良馬、山口恭史 「未完兵装ルナシャフト設定資料集・用語集」
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