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書籍名 | 著者 | 発行年 | 出版社 | 価格 |
| 「あらすじ」 |
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辛酸 | 城山 三郎 | 1961 1976 | 中央公論社 角川文庫 | 390円 |
| 「足尾鉱毒事件を巡って、渡良瀬遊水池に沈む谷中村を中心とする田中正造と強権発動も辞さない栃木県当局との激しい闘い」 |
金環蝕 | 石川 達三 | 1966 1974 2000 | 新潮社 新潮文庫 岩波現代文庫 | 320円 1200円 |
| 「九州−F川ダム(福井県九頭竜ダムがモデルという)建設をめぐって、時の寺田総理(池田首相)や通産大臣、電源開発の総裁、副裁、政財界のフィクサー(モデルK・Y)、建設業界の青山組(現H組)、竹田建設(現K建設)を舞台に、総裁選で使われた費用を捻出するため、政治献金に絡む不正入札のからくりと政・財・官の権力の陰謀と癒着をリアルに描く」 |
高熱隧道 | 吉村 昭 | 1967 1975 | 新潮社 新潮文庫 | 200円 |
| 「昭和10年代の始め、北アルプス黒部川の関西電力黒部第三発電所とその上流6Km地点の仙人谷ダムを結ぶ水路・軌道トネル掘鑿の難工事」 |
水の葬列 | 吉村昭 | 1967 1976 | 筑摩書房 新潮文庫 | 480円 |
| 「K川上流の山奥深くに大昔から存在する架空の村が、ダム開発によって立ち退かざるを得なくなる幻想の世界を描く、他5編」 |
無名碑 | 曽野 綾子 | 1969 1978 | 講談社 講談社文庫 | 620円 |
| 「ダムや高速道路建設など大自然に挑む土木技術者の家庭生活を通しての苦悩について」 |
玉川兄弟 | 杉本 苑子 | 1974 1979 | 朝日新聞社 講談社文庫 | 上・下 各380円 |
| 「江戸時代初期、枡屋庄右衛門・清右衛門兄弟によって飲料水に恵まれなかった江戸市中への“玉川上水”道建設の物語」 |
孤愁の岸 | 杉本 苑子 | 1975 1982 | 角川書店 講談社文庫 | 上380円 下340円 |
| 「江戸時代中期、外様大名である薩摩藩の財政的疲弊を目論む御手伝い普請としての木曽川“宝暦の治水”の難工事と薩摩武士の功績」 |
水の勲章 | 岸 宏子 | 1975 | 中日新聞本社 | 1,000円 |
| 「宝暦の木曽川治水史にまつわる薩摩武士と地元の輪中に住む農民たちとの関わりを描く」 |
怒る富士 | 新田 次郎 | 1976 1980 | 新潮社 文春文庫 | 上・下 各380円 |
| 「五代綱吉の時、富士山の“宝永の爆発”と噴出物の流入に起因する酒勾川洪水の災害復旧に当った関東郡代伊奈家五代忠順の活躍と苦悩」 |
泥流地帯 | 三浦 綾子 | 1977 1982 | 新潮社 新潮文庫 | 440円 |
| 「大正15年十勝岳噴火の泥流被害を受けた上富良野、日進部落の拓一・耕作兄弟の試練」 |
続泥流地帯 | 三浦 綾子 | 1979 1982 | 新潮社 新潮文庫 | 440円 |
| 「泥流被害から再び美田を取り戻す苦難の道」 |
洪水を歩む −田中正造の現在− | 佐江 衆一 | 1980 | 朝日新聞社 | 1,200円 |
| 「足尾銅山鉱毒闘争の中心であった旧谷中村の関係者たちが語る田中正造の姿」 |
京都インクライン物語 | 田村 喜子 | 1982 | 新潮社 | 1,200円 |
| 「明治維新による東京遷都後の京都の活性化を図るため、琵琶湖から疎水を引く隧道工事やこの疎水を利用した我が国初の水力発電、舟運のための船を運ぶ傾斜鉄道(インクライン)などお雇い外国人土木技師に頼らず独自に工事を行った日本土木界の創始者である田辺朔郎の活躍」 |
湖水誕生 | 曽野 綾子 | 1985 1988 | 中央公論社 中公文庫 | 780円 |
| 「昭和40年代後半、長野県北アルプスのふもと高瀬川上流に、ロックフィルタイプダムでは東洋一となる東京電力高瀬ダムの建設の物語」 |
越訴 −水戸藩・宝永一揆の謎− | 長須 祥行 | 1986 | 三一書房 | 2,200円 |
| 「まぼろしの紅葉運河となった勘十郎堀をめぐって、過酷な労働と賃金未払いのため、農民が江戸藩邸に押し掛ける。」 |
琵琶湖疎水 −明治の大プロジェクト− | 織田 直文 | 1987 1995 | サンブライト出版 かもがわ出版 | 1,800円 |
物語分水路 −信濃川に挑んだ人々− | 田村 喜子 | 1990 | 鹿島出版会 | 1,800円 |
| 「昭和初期、信濃川大河津分水路の復旧工事に携わった内務省新潟土木出張所の宮本武之輔の物語」 |
黒部の太陽(文庫版) | 木本正次 | 1992 | 信濃毎日新聞社 | 800円 |
| 「昭和30年代初頭、人跡未踏の北アルプス黒部川の奥地に困難を克服して関西電力黒四ダムを建設する逞しい男達の物語」 |
評伝 技師 青山士の生涯 −われ川と共に生き、 川と共に死す− | 高崎 哲朗 | 1994 | 講談社 | 1,600円 |
ホワイトアウト | 真保 裕一 | 1995 1998 | 新潮社 新潮文庫 | 1700円 781円 |
| 「日本最大の貯水量を誇る奥只見ダムがモデル。そのダムを厳寒の積雪を衝いて、武装テログル−プが占拠するが、ダム会社のある職員が様々な難関を乗り越えながら敢然と立ち向かう冒険活劇」 |
洪水 天ニ漫ツ −カスリ−ン台風の豪雨・ 関東平野をのみ込む− | 高崎 哲朗 | 1997 | 講談社 | 1,900円 |
大河津分水 大一揆 | 中島欣也 | 1998 | 恒文社 | 2,400円 |
| 「明治時代に移行する混乱期に、過重な負担を強いる大河津分水工事に対し、柏崎県や新潟県に反旗を翻した旧幕府側不平武士や農民たちの行動を追う」 |
をんな紋 −まろびだす川− | 玉岡 かおる | 1997 | 角川書店 | 1,400円 |
| 「柚喜・佐喜の姉妹の生き方を明治の末の舟運から鉄道輸送に代わり行く時代、播州平野を流れる大川(加古川)の流れを織り込みながら描く」 |
熱い河 | 三宅 雅子 | 1998 | 講談社 | 1,800円 |
| 「のちの日本河川工事のパイオニアとなる青山士が、明治37年から44年の7年間、たった一人の日本人としてマラリアや黄熱病の恐怖を乗り越えてパナマ運河の開削工事に携わる若き日々の物語」 |
藍色回廊殺人事件 | 内田 康雄 | 1998 | 講談社 | 1,500円 |
| 「徳島県吉野川の第十堰を撤去して新たな河口堰を建設する計画を背景に巻き起こる殺人事件の謎を追う」 |
爆流 | 山田 和 | 2002 | 文藝春秋 | 2,400円 |
| 「昭和の初め、岐阜県の飛騨山脈を水源として富山湾に流れる庄川における小牧ダム、祖山ダムをめぐり、林業や木材流送業者と電力業者が裁判を通じてお互いの利害をぶつけての闘い」 |
ある町の高い煙突 | 新田 次郎 | 1969 1978 | 文芸春秋 文春文庫 | 400円 |
| 「日立市入四間の出身である実在の「関 右馬允」(明治21〜昭和48年)をモデルとして登場する関根三郎は、日立鉱山精錬所の亜硫酸ガスによる煙害から地域を守る運動に奔走し、東洋一の大煙突を実現させることに成功した。…カメラが、まだ珍重品だった大正10年から晩年に近い昭和45年までの各地の風物や日立地区の産業など、撮影枚数にして約5万枚の写真が162冊のアルバムに残されている。また、煙害監視を行う観測所は日立市役所「お天気相談所」に引き継がれている。その中から約300点の写真を「写真集−カメラでつづった半世紀」(1987 日立市市民文化事業団 1,500円)にまとめている。」 |
死都日本 | 石黒 耀 | 2003 | 講談社 | 2,300円 |
| 「九州の霧島がある日、有史以来の未曾有の破局的巨大噴火を起こし、霧島連山がすべて吹き飛ぶとともに、大火砕流と火砕流本体から吹き出す光速・高温の硫化粉体流である<火災サージ>が次々と町や村を襲い、その後に発生する<ラハール>と呼ばれる降雨水を媒体とする噴出火砕による破壊的土石流がもたらす南九州全土の悲劇的な壊滅を、火山学者(国立日向大学工学部防災工学教室助教授)黒木と新聞記者(宮崎日報)今切の行動を通してリアルに描く。さらに、大気圏に放出された灰雲による「火山の冬」による気候変動により、難民となって日本の存在そのものの消滅と世界に与える恐怖、政府の危機的対応はいかに?」 |