トップページ | ネイチャー写真集 | 後頭部・私は誰? | 管理人のつれづれ |
野鳥の部屋 | 気まぐれワンショット館 | 私のフィールドノート | 私的野鳥図鑑 |
ネイチャーの部屋 | 野鳥写真を一緒に勉強 | 望遠レンズのひとりごと | 掲示板 |
野鳥写真集 | ゲストの部屋 | 毒鳥がさえずる | リンク |
自費出版による 野鳥写真集発行を目指す人へ |
私の長年の夢である野鳥写真集を平成13年10月30日に一気に本格的に実施してしまいました。 |
自分の生きる証となる写真集を作成できた喜びはとても言葉では表せない満足感があります。 |
そこで、私に続いて自費出版を考えてみたいという方々の助けになればと思い、実際の作成する |
までの手順や出版社さんの選び方等を紹介することにしました。 |
これは何も野鳥写真集に限定されるものではありませんので、写真集の自費出版をご検討の方に |
もご参考にして頂けるかと考えております。 |
1. | 準備すること |
写真集を作ることを漠然と、何となくと考えていてはいいものは作れないと思います。ご自分で一体 |
どのような写真集を作ってみたいかを、自分の中でテーマを決定すべきだと思います。ただ気に入 |
った写真を並べるだけでは見る側にとっても一体何を伝えたかったのかが、さっぱり判らないことが |
多々あるようですから。 |
「私はこういうところを見てもらいたい」といった曖昧なものでもOKです。一本筋の通った写真集作り |
をしたいのなら、何よりもまずそうした思いをまとめておくことが肝要だと思います。 |
そうすることで、出版社さんに私はこれこれこういう感じの写真集を作ってみたいんだと説明すること |
ができるのです。これはまた出版社さんを比較検討する際に大きな力となってきますので、是非お考 |
えになられていたほうががよろしいかと思います。 |
また、ある程度は写真集に掲載したい写真等をプリントしてイメージしておくことも重要です。そうしま |
せんと、出来上がった時に「こんな筈じゃなかった」「イメージと違う」といった満足できないことが多々 |
あるようですから。 |
2. | 出版社さん探し |
ここがとても重要なことです。ここの選択を間違ってしまうと、無駄な金となってしまいます。安く仕上 |
てくれるところもありますが、値段相応のものしか手には入らないでしょう。要はどこで妥協するかと |
いうこと。自分の懐と自分の写真レベルと相談して決められるのが宜しいかと思います。 |
自費出版写真集の一般的な部数 300〜500部 (知人に配るだけなら数十部タイプもあり) |
自費出版写真集の一般的な費用 80万程度から上は無限(平均は100万円前後) |
さて、一概に探すと言っても難しいことです。私の場合はインターネットの検索を使って、数多くの |
出版社さんからサンプルを取り寄せることにしました。必ず送ってきてくれますからサンプルを確認 |
してから検討するようにすることです。安いからと値段だけで判断されることは非常に危険です。 |
また、出来ることなら私が実施したように地元の出版社さんがあれば、値段的に若干高くてもお願い |
することがベストでしょう。離れていてはやはり細かい意思確認も難しく、出来上がってから不満を |
言っても遅いのですから。それと、いわゆるボッタクリのひどい業者もいると、当方が作成した出版 |
社さんから聞きました。最初の契約とは別に「ここはこの紙にしたほうが」「少しページを増やしません |
か」等といったことを製作途中で囁きかけて、支払いの段になるととんでもない金額(最初の2,3倍) |
を請求する悪徳業者も実際にいるのでご注意願います。(といっても判別は難しいでしょうが。) |
もし、お住まいの近くにそうした依頼出来る出版社さんがなければインターネットで探して、依頼をか |
けるしかないでしょう。その良し悪しは私には残念ながら判りかねます。(申し訳ありません。) |
それと自分が出せる金額を逆にはっきりと出版社さんに話して、その範囲内でどれだけの内容で |
作って頂けるかを確認する方が良いと思います。 |
3. | 契約 |
出版社さんが決まると、大概は見積書のみで契約が決定するようです。その際に当初の打ち合わせ |
と内容が異なっていないかを注意深くチェックされるようにしてください。 |
@ページ数・部数は約束どおりか。 |
A写真集に使用する紙質は約束通りか。 |
B注意事項等で別料金が発生しないかどうかを念押しすること。 |
(悪徳業者はここに付け込んできますので、ご注意ください。) |
C総金額が税込みか税抜きか。 |
D見積書(契約書)にその会社の責任者のハンコが押されているかどうか。 |
E納期及び納期場所の確認 |
それと、当方のように一般売りも考えている方はその際に市販された場合の契約項目についても |
詳しく聞くようにしてください。(当方の場合は出版社さんから詳しい説明と覚書見本を頂きました。) |
ここをしっかりクリアしておかないと、泣くのはあなたですよ。 |
4. | 事前打ち合わせ |
ここで、出版社さんとどのような写真集にしたいかについて、入念な打ち合わせをする筈です。業者 |
の中には「プロですから、全てお任せください」と言ってくるところがあるかもしれません。本人がそれ |
で良ければ何も言いませんが、そうでなければここでどのような写真集を作りたいのかの青写真を |
出版社さんにお見せしなければなりません。「こんな感じ」という極めて漠然とした回答は出版社さん |
も大変困るそうです。ここで準備の段階のイメージ作りが役立つことになります。 |
私の場合は数ページに渡って写真集概要なるものを作成して、編集長さんに手渡して具体的に説明 |
を行いました。お蔭でこちらの当初のイメージ通り(プラス分は出版社さんの力です)のものを完成 |
することが出来たのです。ですから、ここではっきりと自己主張をせず、まあいいかで終わらせてしま |
えば必ず後悔されること必至です。 |
自分も参加しているという気構えで取り組むことが、より良い写真集を手に入れる確実な方法だと |
思います。 |
5. | 写真選定と出版社への提出 |
ここが最も大変なところだと思います。私も一番苦労したところですが、これを悩まないという方が |
いらっしゃいましたら本当に素晴らしいことだと思います。(尊敬します) |
写真集の作成をお考えになる位ですから、相当な撮影経験とレベルをお持ちであろうとお察しします |
が、それだけに数多くお持ちのストックの中から数十枚を選定することは楽しみでもありますが、正直 |
私の経験から言わせてもらえば相当辛いものでした。 |
当方の依頼した出版社の編集長さんからのアドバイスは「自分の直感を大事にしろ」という言葉でし |
た。お蔭で最後は選定をやり遂げたのですが、それでもやはり難しいものに変わりありません。 |
ここではアドバイスはありません。私と同じようにせいぜいお悩みください。その贅沢な悩みがあるか |
らこそ、完成した時に喜びが倍増して帰ってきますから。絶対ですよ! |
一つだけアドバイスするなら、どなたに写真集を見て頂くかを常に念頭に選定するということ。見ても |
らう対象者がはっきりしていれば、自ずと写真の選択も絞られてくるものだと思います。 |
さて写真の選定が終わればポジフィルムとその写真のプリントを併せて提出するのが通常だと思い |
ます。出来るだけ受け取る側が判りやすいようにフィルムケースとプリントのそれぞれに番号をつけ |
ておく方がよいでしょう。また、プリントは順番にアルバムに入れて提出するのが良いでしょう。 |
さあ、あなたの主要な仕事はここで8割方は終わったことになります。それだけに写真選定には |
じっくりと時間をかけて後悔しないようにしましょう。(私は時間をかけすぎて逆に悩みましたが・・・・・) |
6. | 校正の開始、初校の完成 |
ここから出版社さんの作業の開始です。通常は預かったフィルムをスキャニングしてパソコンに取り |
込んで、レイアウトを検討する作業に入ります。一般的には2〜3週間程度かかるようです。 |
これは依頼者は見に行くわけにもいきませんので、ひたすら指をくわえてお待ちください。 |
そして待望の初校が完成してきます。初校とは出版社さんによって最初に校正(種種の誤り・不備 |
などを修正すること)されたものです。 |
この時にスキャニングされているものをカラーコピーしたもので見せてもらうことになります。 |
これを見させてもらう時が一番嬉しかったですね。イメージの中でしかなかった写真集の姿が初めて |
具体的に目で確かめることが出来るのですから。 |
ここでレイアウトや写真の色目(色校でも確認は出来ますが、この時点で早めに色についての指示 |
はしておくべきでしょう。)の確認、並びに文字の誤字・脱字の確認を行います。 |
ここをしくじると、取り返しのつかないことになりますのでご注意! |
それとレイアウトにしてもプロがレイアウトしたからといって、遠慮することはせずにズケズケと自分 |
の要望を主張することにしましょう。そうしなければ、必ず後悔しますよ。 |
全てを徹底的に確認すること。100%満足出来なければOKを出してはいけませんよ。 |
7. | 再校の確認 |
上記で作者が確認して指示した初校を修正することを再校といいます。 |
個々で最終チェックを行って、本人のOKが出れば次に色校に進むのです。ここで注意することは、 |
再校までにチェックを終わらせてしまわないと、万が一色校時点での再修正をこちらのチェック漏れ |
で依頼をしてしまうと、間違いなく別途料金を請求されることになりますので十分ご注意されるように |
お願いいたします。 |
ここまでくれば、写真集の完成まであとわずかです。 |
完成した本を想像しながら楽しむ日々をお過ごしください。(私もそうでした。) |
8. | 色校の確認 |
色校とは実際に写真集に使用する紙に印刷して、色のチェックを行うことです。写真集なのですから |
当然、自分の気に入った色が出ていなければ主張はすべきでしょう。 |
(私の場合は初校時点で全て指示済みでしたので、色校時点で100%満足できました。) |
やはり、カラーコピーで見せられたものとは全くちがってとても綺麗に印刷されてきます。 |
この時に本当に初めて写真集の全てを目にすることが出来ます。この時の満足感と印刷されてくる |
までの時間がどれだけ長いことか。 |
そして最大の楽しみの時間でもあります。 |
9. | 写真集の納本 |
さあ、いよいよこの日がやって来ました。この日のために今までの長い過程がありました。 |
その本を手にする時の感激はやはり実際に作った者でしか味わえないものです。それはとても言葉 |
では表現できないものです。 |
あくまでアマチュアの自己満足と笑われるかもしれませんが、そんなことは気にされることはないの |
です。何かを作り上げた充実感で心の中が満たされていくことでしょう。 |
たった数百部であってもそれはあなたの世界を表現できた、世界で唯一の写真集なのですから。 |
この日の為に、私も頑張ってきました。そして手に入れました。次はあなたの番です。Let’s Go! |
実際に管理人が作成した日々の記録 |
上記をクリックしますと、管理人が経験した完成までの道のりを日記風に紹介してあります。参考にどうぞ。 |
管理人の写真集の紹介 |
上記をクリックして御覧ください。 |
トップページへ戻る |