☆ 星の見方楽しみ方 ☆
(星のこと、望遠鏡のこと=日記・レポート風)
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2006年4月16日よりブログに移行
目次は下ほど古く、記事は下ほど新しくなっております。
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富士山200キロ
明けの明星とお月様 オリオン座ζ(ゼータ)界隈
オリオン大星雲 「細い金星」を見る
土星の家族 「しぶんぎ座」流星群を見る
早起きは三文の徳? アンタレスとお月様
木星とお月様 真上から見たクリスマスツリー
長生きのおすそ分け 遠のく火星、近づく金星
満月はどっち? 今日も寒かった!
毎日寒い! 冬の「底」
金星とお月様 生まれたばかりのお月様
国際宇宙ステーションを見る 大きさ比べ(ただし見かけの)
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☆大きさ比べ(ただし見かけの)☆
2005.12.01
前回から気になっていたので、やっぱりそれぞれの惑星の大きさ(地球から見た大きさの)比較をすることにした。
今地球から見ていちばん大きいのがすぐ内側を回っている金星。このところ毎日宵の明星として夕方の空を飾っている。次が木星で、こちらは反対に明け方に東の空に顔を出す。3番目が土星(輪っかをはずした本体の大きさ)だが、現在の火星とほとんど同じ大きさである。
ただし、何度も言うようにこれは地球から見た見掛けの大きさで、実際の大きさ(直径)は火星が地球の約半分。金星はほとんど地球と同じ(双子の兄弟といえるくらい近い)。土星が地球の約9倍。木星は太陽系最大の惑星で地球の約11倍である。
こんなに大きさの違う惑星が、なんとなく2倍くらいの大きさの差にしか見えないということはそれぞれまでの距離に関係しているわけだ。
メインの写真は金星。12月9日の最大光期を過ぎると、それからだんだん暗くなっていくが、見かけの大きさのほうはまだまだ大きくなり、形も曲がった針のように細い三日月形に変化してゆく。
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☆国際宇宙ステーションを見る☆
2005.12.02
今朝は早起きをして「国際宇宙ステーション」を撮影した。
時間は朝の5時29分から35分というわずか5〜6分間。このわずかの時間で南西の地平線から天頂付近をとおり北東の地平まで駆け抜けていくのだ。そして、この光の中にはまぎれもなく2名の宇宙飛行士が乗り組んでいると思うとなんだか不思議な気がしてくる。
写真の明るい光の筋が国際宇宙ステーション。明るさは宵の明星並かそれ以上と非常に明るいので写真にも良く写る。この長さでちょうど30秒、下から上に向かって移動している。写っている範囲は、画面右半分がふたご座。国際宇宙ステーションの光跡の左に光っているのは子犬座のプロキオンだ。
ところで、大きな写真でご覧になるとよくわかると思うのだが、宇宙ステーションの光跡の上端で交差するように細い横の光跡が見えるのにお気づきだろうか?。これは、予報になかった人工衛星(したがってなんと言う衛星だかわからない)の光跡で、写真に色を添えてくれた。こちらは右から左方向に移動していて、その光跡の長さから宇宙ステーション以上に早く移動していることがわかる。
(写真をクリックすると大きな写真が見れる)
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☆生まれたばかりのお月様☆
2005.12.04
3日(土曜日)夕方、ふとカレンダーを見ると「月齢1.9」とある。夕焼けの始まった空は申し分のない快晴!。カメラに望遠レンズをつけて大急ぎで西の開けた田んぼに向かった。
案の定、夕焼けの空に「月齢1.9」の「若い」(=細い)お月様がきれいに見えていた。(実際にはカレンダーの数値は21時現在での月齢だからもうチョット若い)
沈む時間は17時39分。とにかく地平まで晴れ渡っている感じだったので沈むまで見届けることにした。
写真は何枚も撮った中から3コマを選んで、地上の景色を頼りに合成してみた。最後、沈む直前のコマの露出時間はなんと15秒。大気によって楕円にひしゃげている上に、日周運動によるお月様の移動もあってかなりゆがんだ形になってしまっている。
もう少し心がけていたらもう一日早い撮影も可能だろうが、このあたりはとにかくお天気との格闘。なかなかチャンスに恵まれるものではない。
写真をクリックすると大きな写真になる。
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☆金星とお月様☆
2005.12.06
昨日(5日)の夕方は、きれいな夕焼けの空に宵の明星=金星と三日月が仲良く並んでいるのが見られた。
さすがに最大光期を9日に控えた金星と三日月のランデブーは人目を惹(ひ)き、都心の道を急ぐ人たちも珍しそうに振り向いてゆく姿が見られて、なんだかチョットうれしかった。
写真は仕事場の窓から撮ったものだが、左のほうには東京タワーも見えている。(写真をクリックすると大きな写真に)
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☆冬の「底」☆
2005.12.10
すでに冬本番。北海道の仲間からは雪の便りが多くなってきた。
この寒さに向かう時分は、暖かい季節の思い出が残っているせいか「さびしい」とか「物悲しい」とかいった暗い気分にどうしてもなってしまう。
まあ、そんなうつむいた気分を振り払うためにクリスマスだの正月だのといった行事が行われてきたのだろう。
ということで、天文年鑑などをめくって少し「冬の『底』」について眺めてみた。
冬のつらさは、その寒さに加えて日照時間の短さにもあるが、これは「夕暮れの早さ」と「夜明けの遅さ」のことの他ならない。
まず「夕暮れの早さ」だが、そのピークは11月末から12月半ばにあって、関東では大体16時28分ごろに日没となる。
次に「夜明けの遅さ」だが、そのピークは1月の前半月。同じく関東での日の出の時刻が6時51分ごろとなっている。
そして日の入りと日の出の間がいちばん長くなる(日が短くなる)のが今年だと12月16日から12月28日の約2週間(最短は23日)。日没から日の出までの時間がなんと14時間16分にもなる!。この時期がまさに「冬の『底』」と言えよう。
東洋の冬至(今年は12月22日)やキリスト教圏のクリスマスは、ぴったりこの中に納まっているわけだ。また、新暦の「元旦」は、最も夜明けの遅い時期なので、感覚として「冬の底」といっておかしくない。
そして、夜明けの「底」の終わる1月半ばをすぎると、朝夕でそれぞれ1分ずつ、あわせて毎日2分(つまり1ヶ月で1時間!)という「早さ」で「日が長くなって」行く。「春の足音が聞こえる」という言葉は、まさにこの体感から生まれたものだと思う。
写真は沈みゆく上弦の月。上弦とは弓の弦が上のこと。つまり沈んでゆくとき弦が上になることから呼ばれるようになったとか。(写真をクリックすると、大きな写真と、クローズアップした「上弦の月」)
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☆毎日寒い!☆
2005.12.14
とにかく寒い!。今朝の外の気温はマイナス4度を下回っていた。もちろん北日本や北海道の寒さに比べたらたいしたことはないのかもしれないが、備えが無い分やっぱり寒い。
風邪がはやっていて、帰宅したら女房殿もご他聞に漏れずというか一人前に「風邪をひいた」といって臥せっていた。しかし、私が夕食の仕度をし終えて呼んだらシッカリ起きて来てシッカリ食べ、風呂に入っていた。
私の所見では、これは「家事したくない症候群」も伴った風邪と思われる。
外はきれいな星月夜。しかし、やはり気温はすでにマイナス2度。望遠鏡は覗かず、お月様と火星やスバルなどが接近している様子を写真に収め、早々に寝ることにした。
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☆今日も寒かった!☆
2005.12.15
昨日「寒い!」と書いたら今朝はなんとマイナス6.5度まで下がった!
茨城から東京という南北の通勤をしていると、昼と夜の気温の差が強調されて、特に茨城に帰ってきたときの寒さが身にしみる。逆にそれだけ東京が「暖かい」ということか。
それでも、少しは冬型の気圧配置が緩んできたのか気流の乱れが幾分収まったような気がする。
右の写真は明日満月となるお月様の中でいちばん目立っている、純白の光条をなはつ「ティコ」クレーター。
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☆満月はどっち?☆
2005.12.17
満月ということでその写真を撮った。ところが、やけにクレーターが写っていた。そこで昨日撮ったお月様の写真と比べてみたら、なんと、昨日のお月様のほうがクレーターの見え方がすくないのだ。(写真をクリックすると比較写真に)
不思議に思って、チョット調べてみたら、「なあんだ」と納得がいった。
種明かしをすれば、満月、つまり地球が太陽とお月様の間を通る時間だが、実は15日の深夜の1時16分。16日に日付が変わっているのだ
写真を撮ったのが、ふつかとも9時過ぎだから、15日は満月の4時間前なのにたいして、16日のは満月から20時間も経ってしまっていたというわけ。どちらがホントの満月に近いかといえば断然15日の写真なのである。
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☆遠のく火星、近づく金星☆
2005.12.19
写真は16日に撮った火星と、翌17日に撮った金星である。どちらも同じ望遠鏡と同じカメラ、同じ拡大率での撮影。つまり大きさの比較写真である。
以前お話したように、火星は10月末に最接近した後どんどん遠ざかり、今ではそのころの7割ほどの大きさにしか見えない。(写真左側)
これとは反対に金星は、太陽と地球の間に入り込むように移動しており、ぐんぐん地球に接近しつつある。今のその見かけの大きさは火星のおよそ3倍でこれからもう少し大きくなる。
そんな火星と金星の「今」の大きさを比較してご覧いただきたい。
なお、金星の撮影は17日の午後2時過ぎ。つまり真昼に撮影している。
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☆長生きのおすそわけ☆
2005.12.21
この土日、美スター天文台にお客様がたくさん見えるということで、お手伝い要員として出かけ、翌日は年に一度の天文台の大掃除の日ということでボランティアの仲間と泊り込んだ。
料理好きのメンバーが作ってくれたキムチ鍋や差し入れのでかいピザをパクつきながら星の話に花を咲かせていたら、誰かが「ここってカノープスが見えるんじゃない?」と切り出した。
するともうそれは星屋仲間のこと、あっという間に窓のブラインドを開け、電灯を消して一同窓ガラスに顔を押し付けていた。
「あった」と誰かが叫ぶ。確かに南に横たわる山の稜線の上にキラキラと明滅しながら光るカノープスが見えた。
南国の星座りゅうこつ座の主星カノープスは、古代中国では「南極老人星」と呼ばれ、見ることができた者は長生きすると言われていたそうだ。
中国(北部)より条件のよい日本でも、比較的楽に見られるのは関東地方あたりまで。東北地方では蔵王山で見えたとか鳥海山で見えたとか、とにかく「記録」として話題になるほどなのだ。だから、茨城県の北部に位置するここ花立山でも、見晴らしの良い標高350メートルの山頂という条件が、カノープスを見ることに大いに貢献しているわけだ。
写真をクリックすると一昨年出張で行っていた小笠原の父島からのカノープスの写真と並べてみたものをご覧いただける。
父島と花立山の緯度差実に約10度!。かの地では冬の間晴れてさえいればいつでも見られるこの星が、10度北の地に来ると長生きの「縁起物」に変わる。
「長生き」の効果は実物を見るに超したことはありませんが、写真でもチョットは効果があるかもしれません。
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☆真上から見たクリスマスツリー☆
2005.12.24
今夜はクリスマス・イブ。ということで表紙を「期間限定」で変えてみた。といってもキリスト教徒だからではまったくなく、ただミーハーしているだけ・・・。
これはNGC2362という星団で、全天で最も明るい恒星シリウスのある大犬座にある。位置は大犬がちょんと立てた尻尾の先あたり?。高度が低いのでチョット見難い事もあるかもしれない。
この星団は私のいちばんのお気に入りで、もう見つけてから四半世紀くらいたつが、何かにつけて人に見せては自慢している。というか、冬のキーンとするような澄んだ星空の下で見るこの星団の鮮烈さは結構感激してもらえるのだ。
この星団を印象付けているのはその中心に輝く「τ(タウ)星」。そして眺めているうちに周辺の星星がなんとなく三角形に散らばっているのが見えてくる。それで、あるとき「これはクリスマスツリーを真上から見たときこんな風に見えるかも」と思いついたのだ。
写真で撮ってしまうと星の明るさが同じようになってしまう。この星団はぜひとも肉眼で(もちろん望遠鏡を使って)眺めてほしい星団だ。それもできるだけ大口径だと申し分ない。
ちなみにこのネーミングは私が勝手に言っているだけ。実は「クリスマスツリー星団」と呼ばれている星団(NGC2264)がオリオン座の向かって左上あたりにある。でも、確かにきれいな星団ではあるのだが、どうして「クリスマスツリー」なのかよく解らない。
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☆木星とお月様☆
2005.12.27
朝チョット早起きをして木星とお月様が接近しているのを写真に収めた。
明け方の空にはだいぶ細くなったお月様と木星、その背景にはからす座やおとめ座といった春の星座が主役の座を占めている。
右はそのときの木星のクローズアップ。激しい乱気流の中でゆれたり膨らんだりしている画像の中から、少しはましなものを何枚か集めて重ね合わせた(コンポジットといいます)がそれでもこんなもの。(拡大率は先日の金星や火星と同じ)
それにしても毎日寒い!。このところ朝は連日マイナス4度以下。「三寒四温」などどこ吹く風で、少しも暖かくならない。加えてきた風もやまないので体感気温はもっと低く感じる。(寒暖計を見て少しがっかりしたり・・・)
先日は、星見のあと体を温めてから寝ようと風呂に入ったのだが、手を入れてみた湯加減が熱めだったので喜んで入ったところ超ぬる湯!。手先が冷えきって感覚が麻痺していたのだ。
左の写真をクリックすると大きな写真とお月様のクローズアップへ。
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☆アンタレスとお月様☆
2005.12.29
毎回の「お月様シリーズ」チョット恐縮。
今朝は、夏の星座さそり座の主星アンタレスとお月様が並んだ。新月二日前なので昇ってくるのはだいぶ遅く朝焼けの中にきれいに眺めることができた。
写真左下に写っているのがアンタレスだが、お月様のそばにはもうひとつ見えている星は同じさそり座のσ(シグマ)星。(写真をクリックすると大きな写真に)
ところで、このさそり座。冬真っ最中の明け方の空に顔(頭部)を出し始め、体全体が姿を現すと春も気配がだいぶ濃くなってくる。「春到来をカウントダウンする星座」とでも言えるだろう。
「毎日寒い!」と不平を言っていたら、今朝はマイナス2度。まあ寒さが和らいだといえなくもないか。(昨夜にマイナス4度だったからなんともいえないけれど)
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☆早起きは三文の徳☆
2005.12.29
今朝も早起きして「新月前日」のお月様を狙った。しかし、東側に低く雲があってその雲から出た(らしい)時間にはもうすっかり夜が明けて明るくなっていた。見えていれば必ずあるあたりを望遠鏡や双眼鏡で探してみたがどうしても見えなかった。
「せっかく早起きしたのに・・・」と思ったが、気を取り直して木星を見ることにした。
木星は、ものすごい乱気流の中でまるで吹き飛ばされそうなくらいゆれていたが、写真にとって見るとかえってそれが幸いしてか、思ったよりはましな画像が得られた。
でも、しばらく眺めているうちに何か足りない気がしてきた。そう、いつも木星の周りにまとわりついているはずの衛星がひとつもない!。
パソコンの天体シミュレーションで調べてみたら、いちばん遠い「カリスト」だけがそれも最も離れた位置にあるだけで、ほかの衛星たちは、木星本体の手前や後ろに重なってしまっている。手がかりといえば衛星のひとつが木星本体に影を落としているのだが、それは気流がよければ見えるというもので、チョット見ただけではわかるはずもないものだった。
確かに望遠鏡の倍率を下げて撮影してみたらとんでもなく(感じとして)離れてカリストが写っていた。(写真上)
しかも、このような状態になるのはほんの短い間だけで、私が見た時間がまったく偶然に「その時間」だったのだ。
『早起きは三文の徳』というがチョット「得をした」私だった。
写真をクリックすると最近撮影した衛星の写真に。ふだん木星の周りがどれほどにぎやかかお分かりいただけると思う。右は今朝の木星。
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☆「しぶんぎ座」流星群を見る☆
2006.01.04
何はともあれ、明けましておめでとうございます。本年も当HPへのご愛顧よろしくお願いいたします。
年の初めに「2年にまたがる天体写真」とか初日の出とか、何かそれらしいものをアップして気合を入れようと思っていたのだが、紅白歌合戦をついつい見てしまい、終わってからあわてて外を見たらうす雲がかかってしまっていた。
そのあと雲はどんどん厚みを増し、初日の出は曇り。翌2日はついに雨。星屋に正月休みのプレゼントということのようだ。
そして「しぶんぎ座」流星群が見られるはずの昨夜(4日未明、つまり3日の深夜から明け方)は、前日とは打って変わって大快晴!この辺に日ごろの行いの良さが反映している!
と、思いきや、肝心の流星が飛ばない・・・。
夜中の1時前からそろそろ夜明けが近い5時近くまで、熱いコーヒーをすすりながら寒さに耐えて眺めていたのに。(何せマイナス5度以下だよ!)である。
写真は、たぶん唯一カメラに収まった流星。輻射点に近く長い光跡をひかなかった分かろうじて写ったと思われる。
それでも一個とはいえ写っただけでも幸せと思わなければ罰が当たる。また「多くは飛ばなかった」という報告も見ていた者だからできるわけだ。
とにもかくにも、今年最初の天文現象の観測成功を、まずは天に感謝せねばなるまい。パンパン!(かしわ手)
ところで、「しぶんぎ座」という星座は、現在は存在しない。今このあたりは「りゅう座」という星座になっているが、一時期このあたりに「しぶんぎ座」という星座があったらしい。
そんな昔存在した星座名をとって流星群の名前にしている理由は、この星座の名前をつけた流星群がほかにあるためだそうだ。
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☆土星の家族☆
2006.01.09
惑星の中でも人気ナンバーワンの土星(写真)だが、最近は夕方7時ごろには東の空に顔を出すようになっている。これから5月ごろまで夜も早い時間に見られるようになるので観望会などで喜ばれること請け合いだ。
土星の場合、小さな望遠鏡でわかるような変化があまりないので、写真をお見せしても代わり映えがしない。ということで、チョット趣向を変えて土星の家族、つまり土星の周りを回っている衛星の写真を撮ってみたのをご覧いただきたい。(写真をクリック)
土星を望遠鏡で見ると、いつも小さな星がまとわりつくように見えている。これらのうち何個かは土星の衛星で、その中でいちばん明るく見えているのは土星最大の衛星タイタン(チタン)だ。タイタンは大気を持っていることで有名で、昨年はEUの探査機が着陸して話題となったのでご存知の方も多いだろう。
土星はたくさんの衛星を持っていて、木星とその数を競っている。かつては太陽系で最多の衛星数といわれたが、探査機が飛んでいくたびに更新され、現在では木星63個、土星47個といわれている。ただし、どちらもホントは何個あるのか「わからない」というのが実際で、事実このところほとんど毎年更新されている。
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☆「細い金星」を見る☆
2006.01.11
昨年末から金星の形の変化をご紹介しているが、それもいよいよクライマックスにさしかかろうとしている。
写真は土曜日(7日)の真昼に撮影した金星である。いつもは何枚かの画像を重ねてそれらしく仕上げているのだが、今回は一コマだけで仕上げてみたものを見ていただく。それというのもその細さを少しでも実感していただきたいからである。
実際、毎回数十枚の撮影をするのだが、一コマずつではぶれたりゆがんだりと一組として同じものがない。特に今の金星のように、ほとんど「線」といった感じのイメージの対象では、重ねれば重ねるほど実際の見た感じから離れてしまうのだ。
この写真でも、像が何重にもなったように写っているが、それら一つ一つが実に細いイメージであることがお分かりいただけると思う。
そしていよいよこの土曜日(14日)、金星は太陽と地球の間を通過する。もちろん今回は「日面通過」といった珍しい現象はおきないが、分厚い大気を持った金星を太陽をバックに眺めるとチョット面白い見え方が期待できるのでとても楽しみにしている。
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☆オリオン大星雲☆
2006.01.14
例年になく寒い冬となった今年だが、とにかくこの良く晴れた空を楽しまない手はないと、少し「観賞用」の天体写真に挑戦している。(「観賞用?」「いつものは違うのか」とのご指摘は当然だが)
そして狙うのはミーハーと言われようがどうされようがいちばんはやっぱり「M42オリオン大星雲」。全天広しといえども、われわれ貧乏アマチュアが手軽に味わえるこれ以上の壮観はないだろう。
使ったのは800ミリの焦点距離を持つ写真用の望遠鏡(?)。これに一眼レフデジカメをつけると、この星雲にはチョット窮屈な構図になってしまう。(写真をクリックすると大きな写真にジャンプ)
しかし、よく撮れたつもりでも、天文雑誌の入選作品は言うに及ばず、リンクさせていただいている皆さんの写真を見るとその差は歴然。「片手間」的な姿勢の甘さが見事に現れてしまうようだ。
それにしても「天体写真」に傾倒した皆さんの努力はすごい!露出時間だけでも1時間から数時間にも及ぶ。処理の時間まで含めたらいったいどれほどの時間をかけておられるのかまったく頭が下がる思いがする。
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☆オリオン座ζ(ゼータ)界隈☆
2006.01.19
このところ星を見れる時間になると雲が出てしまう日が続いている。つまり「春が近づいている」という証拠。
そんなわけでネタ切れを補うべく「ミーハー写真」の第2弾を登場させざるを得なくなった次第。
写真は、これも冬の天体写真の定番、オリオンのベルトに位置する三ツ星のいちばん東の星ζ(ゼータ)星付近。
上部中央に大きく写っているのがζ星。その左上に木の葉か鳥の羽のように中央に暗い筋を見せている星雲が、このごろ誰とはなしに「燃える木」星雲と呼ばれだした星雲。(私はこの呼び方はあまり好きではない)
そしてζ星の下右に赤く淡く見えているのがチョット有名な「馬頭星雲」という暗黒星雲。赤い星雲に食い込んだ黒い部分が馬の横顔に見えるのでその名前がある。こちらはほとんど世界共通の呼称だろう。
それにしてもまた寒さが戻ってきた。寒くない夜は雲が多く良く晴れた夜は寒い!。二者択一はあまりに酷というもの。
しかし、元日をはさんだ2週間ほどは朝の出勤時車のライトをつけて走っていたくらい夜明けが遅かったが、今はまた朝日を見ながらの出勤に戻っている。
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☆明けの明星とお月様☆
2006.01.28
10日ぶりの更新。そのうち一週間は雪と歯痛と発熱に悩まさ振り回されていた。
雪は時々はあることだから仕方がないにしても、子どもたちの一大事であるセンター試験(以前なら共通一次か)の日に限ってどうしてこうも雪が降るのか。「厳しさ」を体験させるための「親心」からわざとこんな日を選んでいるのかしら、と他人事ながら思いたくなる。
歯痛と発熱は相関関係なのだが、原因は虫歯治療のかぶせ物が取れて、それをしばらくほうっておいたため。しかし、子どものころから「歯痛」という苦労は知らなかったほど歯には自信があった。それを「肩こり」を訴えた私に「それは親知らずのせい。早く抜いたほうが良い」
との女房殿のアドバイスにまんまと乗っかったのが運のツキ。ほとんど悪くもなかった親知らずを無理に抜いて以来、歯がガタガタになり、その治療でまたは医者に行けば、こんどは小さな虫歯を見つけてはガリガリ削られ詰め物をされる。その詰め物が取れればまた削って・・・と
自慢だった奥歯がほとんど根元ばかりになってしまい、硬いものや冷たいものはもとより、とにかく何を食べるにも不自由を感じる歯になってしまった。そしてこうして時々「歯痛」で苦しむことも。
虫歯菌より何より、歯にとって害なのは歯医者!である。
ようやく元気になって久しぶりに早起きをして新月前日のお月様を撮影に出かけた。もちろんこの間まで宵の明星として夕方の空を飾っていた金星の、先週から明けの明星となった様子も。
写真は、対角線配置になって美しくないがぎりぎりクローズアップして撮ったもの。(写真をクリックすると大きな写真に)
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☆富士山200キロ☆
2006.01.29
昨夜はまた美スター天文台の観望会スタッフで常陸大宮市の花立山に行った。
お客さんは電力会社の肝いりの団体によるお母さんと子どもたちに原子力に理解を深めてもらおうという超宣伝企画の参加者。その会話を聞いていてもいかにも「理科好き」そうなお母さんと子どもたち。そんな会話に混じって明らかに「主催者」と思われる女性が原子力をしきりに話題にする。(ま、当然の話だ)
たとえば今が旬の土星を見せていると「惑星探査衛星ボイジャーには原子炉が積まれ、それなくしてあの成功はなかった云々」。星空を見上げては「あの星は原子力で輝いているんですよ〜云々」といった具合。
そんなわけで、主催者には聞こえないように「へえ〜そうだったけかねえ〜?」とつぶやきつつ首を傾げることしきりの、なかなかスリリングな観望会だった。
写真は、美スター天文台から見えた夕焼けに浮かぶ富士山。直線距離で約200キロ。遠くから見えた富士山の記録では「300キロ超」というのがあるそうだから、200キロというのはそれほど驚くような数字ではない。100ミリ相当のレンズで軽くアップしている。
☆
表紙
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