Nゲージ蒸気機関車蒸機の工作>C51(大鉄デフタイプ)の組み立て

C51(ワールド工芸・大鉄デフタイプ)の組み立て(6)

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エンジン部下廻り(説明書4/6)…塗装後

●動輪の取り付け

動輪のバリを落とす

動輪のクランクピンの穴にバリが出ているところがあったので、軽くヤスリ落としておきました。
他の車輪側面にヤスリが触れて、傷つけないよう注意します。

2017年のC53・C55から採用されたダイカスト輪心は、当初タイヤよりも黒っぽい仕上げになっていましたが、このC51ではタイヤと同じ色で、ピカピカな質感です。

第二動輪クランクピン
  1. 第二動輪にネジ式メインロッドピンをねじ込みました。
    なくすと部品請求するしかなくなるので、慎重に扱います。
  2. 第二動輪のピンは走行中に緩みやすいので、裏側からピンを瞬間接着剤で固定しました。
ブレーキシューの修正

プラスチック製の動輪押さえに、細いブレーキシューが付いているので(矢印の位置など6箇所)、曲がっていないか確認しました。
車体の内側や動輪側に寄っていると、動輪に引っかかることがあるので、少しずつ修正しておきます。
あまり大きく曲げると折れるので注意です。

動輪の固定

動輪を3つとも主台枠の軸受けにはめ込み、動輪押さえとバネ板を取り付けました。

  1. 動輪を軸受けに入れ、動輪押さえを重ねました。
  2. 担いバネ板(H2-4)を重ねました。
  3. M1.4×2.5mmコナベネジにて固定。
転がして確認

曲線線路の上で、どの方向にもスムーズに転がることを確認しました。
このあとも、何かを動輪廻りに取り付けるたびに、転がして確認します。

●ロッド・バルブギヤーの取り付け

サイドロッド取り付け

サイドロッドを左右両側に取り付けました。

  1. サイドロッド(F2-2左・F2-2右)を、第二動輪ピンに通しました。
  2. 第一・第三動輪に、ネジ式ロッドピンで留めました。

サイドロッドは両側とも取り付けないと転がりにくいので、最初から左右とも付けました。この先のメインロッドやバルブギヤーは、片側ずつ取り付けて転がりをチェックします。

クロスヘッド・メインロッド取り付け準備

取り付けはあとですが、クロスヘッドとメインロッドを準備しておきました。
両者はカシメ済みです。ありがたや…。

  1. ピストン棒をまっすぐにして、根元から所定の長さ(説明書にあります)でカットしました。
    短すぎるとアウトなので、0.5mmほど長めにして、あとで少しずつ削りました。
  2. ピストン棒をサンドペーパーでよく磨きました。
  3. クロスヘッドの内側も磨き、ざらつきのないようにしました。
  4. メインロッドのスモールエンドの扇状の部分も磨き、スライドバーとの摩擦を減らしておきました。
  5. ビッグエンド側も平らに磨き、クランクピンの周りに引っかかりにくいようにしました。

特にメモしていない箇所でも、「あとで何か不調の一因になるかもしれない」と感じた場所は、磨いたりしています。

メインロッドの曲げ

メインロッドは第一動輪ピンと干渉しやすいので、一部を曲げて少し外側に離すことがよく行われます。
今回はこのへんを曲げるよう例示されていますので、そのようにしました。

ずいぶん昔は、ロッドを途中で曲げないようがんばったりもしましたが、最近あまりロッドの調整自体に喜びは感じていないので(早く確実に走らせたい)、簡単に済ませています。
ただ、あまりがんばらなくても、うまくいくことがたまにあるんですよね。ピストン棒やスライドバーの角度とか、色々なことが関係しまして。

エキセントリックロッドなどの準備

加減リンク・エキセントリックロッド・リターンクランクはカシメ済みです。ありがたや。
回転軸となる部分に曲がりがあれば調整し、スムーズに動くことを確かめました。特にリターンクランクの2つの軸は、なるべく平行になっていないと、まともに動かなくなります。
もっとも、このキットはリターンクランクをロッドピンにハンダ付けする必要があるので、その際に傾いたりしても調子が変わります。

ラジアスロッドの組み立て

ラジアスロッド(F2-1左・F2-1右)の事前曲げです。ステンレス製なので、180度折り返すところはポロリと取れてしまうことがあります。取れても割と大丈夫です。

  1. バルブ側の先端を180度折り返してハンダ付けしました。
  2. ラジアスロッドの先端部は、モーションプレート台座の前側で、少し内側に曲げました。
    仮に取り付け位置に合わせてみて、曲げる箇所を決めました。
  3. 加減リンクの軸受け部分を180度折り返してハンダ付けしました。
  4. 固定用のネジ穴は、あらかじめメーカーにてM1.0タップ済みです。ありがたや
エキセントリックロッドなどの準備

非公式側(前進方向左側)から組み立てました。
ラジアスロッド後方のネジ穴(逆転軸の位置)を、モーションプレート台座の穴に重ね、内側からM1.0ネジ(銀色の小さいネジ)で留めました。
写真のようにロッドを斜めにし、あまりしっかり留めず、落ちない程度にしておきました。

加減リンクの挿入
  1. 加減リンクを横向きにしたりして、モーションプレートの下から何とか通し、上側に出しました。
  2. 加減リンクの裏側のピンを、ラジアスロッドの穴に入れました。まだ、すぐ取れる状態です。
加減リンクを溝に収める
  1. ラジアスロッドを徐々に水平に近づけていきました。
  2. 加減リンクの位置も徐々に下がっていくので、裏側のピンをモーションプレート台座の溝に収めていきました。
  3. 完全に水平になる前に、ラジアスロッド先端の角穴に、合併テコ(F2-4)を引っ掛けてぶら下げました。

まだ途中なので、もう少し不安定な状態でがんばります。

ラジアスロッドの固定
  1. ラジアスロッドの先端を一度車体内側に寄せるようにしながら、蒸気室蓋の裏側の溝にはめました。
  2. 加減リンクのピンを、完全にモーションプレート台座の溝に収めました。
  3. M1.0ネジをきちんと締め、ラジアスロッドを固定しました。

合併テコと加減リンクが軽く動くことを確かめました。
合併テコが動きにくいときは、ラジアスロッド先端や、バルブスピンドルガイドの曲がりを調整してみます。
加減リンクが動きにくいときは、モーションプレートの上部を少し外側に開くようにしてみます。このあたりの動きにくさは走行に影響します。

メインロッドの取り付け

クロスヘッドとメインロッドを取り付けました。

  1. ピストン棒をシリンダーブロックの穴に差し込みました。
  2. メインロッドをいったん点線のように下ろしておきました。
  3. クロスヘッドをスライドバーに引っ掛けました。
  4. メインロッドを動輪のほうに回転させました。これでクロスヘッドが落ちにくくなります。
  5. メインロッドのビッグエンドを、第二動輪クランクピンにはめました。
ロッド取り付け完了
  1. リターンクランクを第二動輪クランクピンにはめ、クランクピンの頭とハンダ付けして接合しました。
    リターンクランクの取り付け角度は、説明書に図示されています。
  2. 合併テコの下部のピンをユニオンリンクの穴に通し、裏側の脚を曲げて取れないようにしました。
    合併テコをきちんと付けずに転がりチェックを行うと、思わぬところに引っかかったりして、うまくいかないことがあります。

これで片側は終了です。

転がりチェック

線路に載せて色々な方向に転がし、スムーズに転がることを確かめました。
もうさんざんやっていますので、何も問題はなく、よく転がりました。
ダイカスト輪心は少し重いせいか、プラ輪心よりも安定して転がるような気がします(個人の感想です)。

公式側

片側がうまくいったので、もう片側も組み立てました。走行も問題ありません。

もし引っかかるときは、第一動輪ピンとメインロッドの干渉、ピストン棒が長すぎてつっかえている、ピストン棒やスライドバーの磨き不足、ピストン棒やスライドバーが斜めになっている、ピストン棒が入るシリンダーの穴が小さい、ブレーキシューが曲がっている、リターンクランクが傾いて付いている、など(その他色々あり)。
回りはするが動きがしぶいときは、まずリターンクランクの角度やカシメの具合、加減リンクとモーションプレートの間隔、スライドバーやピストン棒の曲がり、合併テコ上部周辺の隙間が狭いなど(その他色々あり)、でしょうか。

●台車の取り付け

従台車カラー

従台車を取り付けました。

  1. 従台車の軸受けに車輪を置き、車輪押さえをM1.4×1.5mmコナベネジで留めました。
  2. 従台車の穴にL2カラーを入れ、台枠裏の取り付け用ネジ穴に合わせました。
従台車バネ
  1. バネを2巻カットして少し短くし、L2カラーに被せました。
  2. ワッシャー(A1-16)をバネの上に置き、M1.4×4mmコサラネジで従台車を留めました。
    ワッシャーは、中央部が薄くエッチングされているほう(ハーフ面)をネジの頭のほうに向け、ネジの頭とワッシャーが平らになるようにしました。
先台車バネ

今度は先台車です。

  1. バネをL3.5カラーに被せました。
    カラーをハンダ付けしていなかったときは、ここでカラーを置けばOKです。
  2. ワッシャー(A1-14)をバネの上に置きました。この上に従台車を載せます。

ボイラーを載せてもバネでフロントが浮くようであれば、少しバネをカットすればよいと思います。私の作例では、ボイラーを載せるとうまく沈み込んだので、カットしませんでした。

先台車の取り付け
  1. 先台車をバネとワッシャーの上に載せました。
  2. 長円形のワッシャー(A1-15)を、長手方向が前後になるように置き、M1.4×6コサラネジで留めました。
    このワッシャーも、ハーフ面をネジの頭の側に向けました(写真では上側)。
車輪押さえの取り付け
  1. 先台車の軸受けに車輪を置き、車輪押さえをはめ込みました。
  2. 車輪押さえをM1.4×4mmコサラネジで留めました。

あとでボイラー側と合体するときは、一度車輪押さえと車輪を外します。

転がりチェック

先台車・従台車が付いたので、改めて転がりをチェックしました。
問題なさそうです。

補助ウェイト

最後に、荷重分配用の補助ウェイトを、ウェイト板に接着しました。
もともと、このウェイトの重さがテンダーにもかかり、牽引力が増すという仕掛けだったのですが、現在ではエンジン側の脱線を防ぎ、安定して動輪を転がす役割のほうが大きいように感じます(個人の感想)。

下廻り完成

これで下廻りは完成しました。
テンダーの動力部を連結して、走らせることができます。


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