Nゲージ蒸気機関車>蒸機の工作>C51(大鉄デフタイプ)の組み立て
ワールド工芸の付属ナンバープレートは、塗装と磨き出しは行われていませんので、他の部品と同様に自分でやります。
(以前は完成品でも磨き出しはありませんでしたが、今ではどうなのでしょう)
ひとまず全体を黒に塗りました。
平らなところに置き、サンドペーパー(ここでは800番)で凸部を磨き出しました。
細部がつぶれない程度に、ある程度はっきり文字が見えるまで行いました。
一度水洗いして磨きカスを取り除き、乾燥させました。
私の周りにいた蒸機は、ナンバーだけはいつもあまり汚れていなかったので、年月が経っても曇らないように筆でクリアーを塗っておきました。
使ったクリアーは、改良される前の、クレオスの瓶入りメタルプライマーです。改良前は透明だったため、プライマーとしてではなくクリアー代わりに使われることがありました(プライマーとしての評価はあまり高くありませんでしたが)。
小さいものですし、塗るにしても普通のクリアーで構わないと思います。
ナンバーの塗りが乾くまで、ヘッドライトなどに色刺しを行いました。
ライトに銀を入れたついでに、黄色っぽい真鍮の色だったクロスヘッドや加減リンク、リターンクランクなども、銀で塗っておきました。
ちょっと新しい動輪の感想ですが、輪心がタイヤと同じ色つやになったため、走行中に回転するたび、カウンターウェイトがチラチラ目に留まって悪目立ちしているように感じました。
もしかしたら、自分で黒に塗って使うものだったのかもしれません。まあ、これはこれで、この模型の特徴だろうと思ってそのままにしていますが、やはり走行中は気になります。
赤く塗装しておいた火室下部を、ゴム系接着剤(Gクリアー)で表から貼り付けました。
別に実物がこの色というわけでもないですが、マイルールでハルレッドを塗っています。もしくは、黒にしています。…私は自分の印象に引っかかっているところしか着色しません(笑)。
余談ですが、いつの間にかアロンアルフアのノズルが変更されて、従来の細ノズルが付けられなくなっていたのですね(付属もしていません)。
とても使いにくくなって困っていたら、どなたかのブログで従来のノズルの根元をカットして使う方法を拝見し、やってみたらうまくいきました。ありがとうございます!
銀が乾いたので、付属のライトレンズを接着しました。
微量の木工用ボンドで点付けしましたが、クリアー塗料で付けるなど色々あると思います。
手持ちの透明プラ板をカットして、ゴム系接着剤で貼り付け、窓ガラスとしました。
最近はキャブの側面ガラスしか入れていません。前後は空きっぱなしです。
透明プラ板は付属していませんが、ごく少量しか使わないので、キットの小部品が入っていた透明のブリスターパックの、ふたや底なども使えるかもしれません。
乾いたナンバープレートを切り離し、裏面を平らにヤスって引っかかりを取ってから、ゴム系接着剤で正面とキャブ側面に貼りました。
ワールド工芸のナンバープレートの切り離しには、いつもタミヤのエッチングハサミを使っています。
裏面をヤスるのは、位置決めのために車体表面を滑らせても、塗装面にキズを付けないようにするためです。
ナンバーは何も考えていなかったので、適当に選んでC51 124 を使いました。
残りはテンダーです。
これまで数十時間かかって、とうとう部品がすべて揃いました。
これから組み立てです。
この程度の部品構成の簡単なキットがあったらなぁ…と、いつも思います。たぶん叶わないとも思います。
実現する一番簡単な方法は、完成品を買って、一度このへんまで分解することかもしれません…。それをキットとは言わんでしょうけども。
部品の多いテンダーから組み立てました。
このキットは大丈夫でしたが、過去の作例には、このネジの頭が動力部を圧迫し、走らなくなる問題が起きたことがありました。
動力部を床下に合わせ、4隅をM1.4×1.5mmコナベネジで固定しました。
一度試走して、正常に走ることを確認しておきました。前後ともスムーズに走りました。
過去の作例では、モーター後部の端子が石炭ウェイトに接触してショートしたり、ウォームの端が石炭ウェイトに当たったりして、動かなくなることがありました(それぞれ、当たらないようウェイトを切削するなど調整)。
テンダーが前後左右に傾いていないかもチェックしました。
少し写真右側に傾いています。低いほうの動力部の取り付け部に、薄いテープを貼って高さを揃え、修正しました。
走行や傾きの調整が終わったら、4つの車輪座にロストワックスの台車枠を合わせ、M1.4×1.5mmコナベネジで固定しました。
車輪との間隔が狭いので、接触しないようにします。
ボイラー部と合体する前に、下廻りのみ連結して走行テストしておきました。
もしボイラー部と合体した後に調子が悪くなったら、どこかが接触したと考えられます。
最後にボイラー部と下廻りを合体しました。
もう一度、先輪と車輪押さえを取り付けて合体完了です。
試走し、動きがしぶいなどの問題がもしあれば、どこが接触しているのか調べて修正します。
いつもより相当時間をかけ、各部をよくチェックしながら組み立てましたが、今までよりうまくできなかった箇所が多々あります。それはもう悔しいです。しかし、走っている姿を見て楽しめる程度にはできました。
C51はワールド工芸の看板商品のひとつだと思っていますので、公式サイトのトップの写真を他形式に譲ってしまったときは残念でした。今はEF58になっています。これも自信作のひとつなのでしょうね。
C51は形態の変化が多いので、今後も標準的なタイプの再生産のほかに、今までとは違うスタイルのものも登場するかもしれません。
(おわり)