2006.10.28
2006年秋に発売された、「C62 常磐線仕様」(ワールド工芸)を組み立てている様子です。
以前のC59などと基本的には同じですので、ここではハンダ付けではなく、接着剤で組み立てた様子をご紹介します。
ただし、組立方法はハンダ付けによるものとほとんど変わりません。小面積の接着は強度が不足することがあるので、そういう部分だけ補強材を加えるなどして工夫するといいと思います。
説明書では動力ユニットから組み立てていますが、慣れもあってキャブから組み立てました。
接着剤には普通のアロンアロファを使い、位置決めに時間がかかる部分のみ、ゼリー状を使いました。 接着剤が固まるまで時間がかかるので、ミノムシクリップをいくつか用意して各部の押さえに使っています(写真左上)。 道具は部品の切り離し用にプラモデル用ニッパー、折り曲げのためのヤットコ、各種ヤスリ、ピンバイスとドリル(0.3、0.5、0.8、1.2など)、ピンセット、接着剤を削り取るためのナイフや彫刻刀、などです。 |
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2枚重ねになっているキャブの側板を張り合わせます。内側に角穴があるので、ここから接着剤を流します。あまり大量に流すと、窓枠から接着剤が流れ出します。 | |
屋根は丸めてありますが、前後で曲率が違うことがあるので、必要に応じて丸め直しておきます。そうしないと上から見たときにキャブの幅が前後で変わってしまったり、横から見たときに屋根が斜めになったりすることがあります。 | |
キャブ天窓を取り付けますが、先にレールを折り曲げて取り付けます。 | |
いずれも、裏側に出た足を瞬間接着剤で接着します。流しすぎると穴から表側に回ってしまうので、ゼリー状瞬間を使ってもよいと思います。 | |
「ゆうづる時代」とする場合は信号炎管を取り付けますから、キャブ裏側の印の位置に穴を開けてから、表から差し込んで接着します。 | |
全体に歪みがないことを確かめてから、前側の妻板を取り付けます。始めに中央を仮付けしてから、両側を合わせてしっかり接着します。 | |
前方窓の上にひさしを取り付けますが、外側の取り付け穴はキャブ側板でふさがっていて使えないので、ひさしの足を短く切っておきます。 ひさしは足を裏側から接着するだけでは取れやすいので、窓の上方とひさし裏側の接合部にも接着剤をきちんと流しておきます。 |
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今度は後ろの妻板です。下側を90度折り曲げてから、屋根にぴったり合わせて接着します。 | |
キャブ屋根の一番後ろに縁を付けます。 | |
ドアの両側の手すりを差し込んで、裏側から接着します。 | |
これでキャブは完成です。小さい箱の中に部品が密集しますし、接着方法もいろいろなので、見かけよりは時間がかかるかもしれません。これはハンダ付けの場合も同じです。 |
C62は煙室の角に丸みがついているので、煙室前面の部品は扉と一体のプレスになっています。
上部に手すりを取り付けるための穴を4つあけます。0.4〜0.5mmドリルがいいと思います。また、中央上部にはヘッドライトの取り付け穴も開けておきます。 | |
補助灯が必要な場合は、付属のテンプレート(A-18)をかぶせて、所定の位置に穴をあけます。煙室扉の下部に付属部品が付く場合も、同じ部品を利用して穴を開けます。 | |
煙室扉ハンドルの中央には、0.25mm真鍮線を取り付けます。このキットでは0.25mm真鍮線はここでしか使わないので、1センチくらいの短いものが各種ネジと同じ袋に入っています。 (写真では、手持ちのもっと長いものを使っていますが、この時点では0.25mm真鍮線がどの袋に入っているのか気付いていなかったのです) |
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煙室扉ハンドルは、煙室扉の中央に穴を開けて固定します(扉表面からハンドルを少し浮かせます)が、接着剤では丈夫に接着するのは難しいので、裏側にあらかじめ適当な厚みのプラ板を貼り付けて、中央に穴を開けておきました。あとで表から煙室扉ハンドルの真鍮線を差し込んで接着します。 | |
ここではゆうづる時代の10号機としたため、上部に補助灯の取り付け台を、下部に列車番号表示板を取り付けました。一時期だけ、この表示板に数字で列車番号が掲げられていたわけですね。 | |
煙室扉の上部の手すりは、適当な丸棒などを利用して丸め、煙室扉に差し込んで接着します。 なお、説明書ではこの部品(F-4)の丸めについて、「Aの文字が円の内側にきます」と書かれていますが、このキットでは逆ではないかな…? |
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取り付けた手すりは、中央(ライトの位置するあたり)と両端の不要部分を切り取ります。 ヘッドライト、補助灯、煙室扉ハンドルなどを差し込んで接着すれば、煙室部品は完成です。 |