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2000夏の北海道旅行(20回記念旅行)・旅日記

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8月16日 その2・焼尻島


 天売港を出発した高速艇に乗ること15分。それこそあっと言う間に(笑)焼尻島に到着しました。
 焼尻島に上陸すると、天売島と同様、「オロロン鳥」の巨大な像が出迎えてくれます。
高速艇を見送ったあと、これまたこじんまりとしたフェリー乗り場の裏にある貸し自転車屋で自転車を借り、焼尻島自転車の旅が始まりました。

 ここ焼尻島も、天売島同様に島を一周する道路があります。しかも一周約12kmは、天売島とほぼ同じです。
 さていよいよ出発。
 貸し自転車屋のおじさんにもらった、サイクリングコース図をもとに走ることにします。ちなみに島一周コースではなく、「オンコ海道」を走る縦断コースです。

 港を出てT字路を右に曲がって、緩やかな上り坂を登っていきます。しばらくすると、「工浜衛街道記念碑」があり、その先に「自転車ロード」の看板があり、そこを左に曲がります。
 少し行くと、住宅地に入ります。なんとなく懐かしい様な景色です。
しばらく走ったあと、羽幌町役場支所があり、その先「「会津藩士の墓」手前を右に入って、急坂を上り「焼尻自然林」の中に入っていきます。

雲雀が丘公園の泉
雲雀ヶ丘公園にある泉

林道のような砂利道ですが、前夜の雨のせいか、所々水たまりが出来ています。まるで森林浴をするような感じで、走ります。
 この焼尻自然林は、ミズナラ・ナナカマドなどの広葉樹と、アカエゾマツなどの針葉樹の混交林の下に、イチイ低木林が植生している、2層構造の2段林となっているそうです。焼尻島の名物(?)、オンコの木はイチイの事です。

 しばらくすると、右にそれる細い道が現れたので、そちらに入ってみます。下り坂が続き、するとちょっとした広場にベンチがあります。「雲雀ヶ丘公園」と呼ばれる所。小さい広場の先に泉があり、蓮の葉が浮いていて、なんとなく別世界に入った様・・・。

 この先は上り坂が続き、しばらくすると先ほど走ってきた自然道に出ます。で、自然道を横断して真っ直ぐ進みます。
 と、森の中に公衆トイレを発見。そして道が二手に分かれています。左が「うぐいす谷」、右が「オンコの荘」になっているため、先に左の方に行ってみます。
 下り坂が続き、しばらくすると階段が・・・。ここで自転車を置いて徒歩で進みます。と、深い森の中に、ぽつんと大きな太鼓橋が・・・・。この橋の下は、ちょっとした谷になっており、これが「うぐいす谷」と呼ばれる所です。

うぐいす谷
うぐいす谷に架かる橋。

オンコの荘
オンコの荘。開放感が良い。

木で出来た橋を往復したあと、元の地点まで戻り、オンコ方面へ。
少し行ったところで、再び橋が現れ、その手前は階段・・。再度自転車を置いて、徒歩で向かうことにします。
 うぐいす谷に架かる細い橋を渡り、5分くらい歩くと、急に視界が開けます。ここが、「オンコの荘」です。
高さ1メートルから1メートル半くらいの、低木林。そしてこのオンコを取り囲むように、「オニユリ」が咲き乱れています。
 見晴らしが良く、海も見え、すごい開放感にあふれていますが、けっして草原では無く、ちゃんとした林、オンコ林です。不思議な感じ・・・。

 しばらくしてから自転車の元に戻ります。
 ところでこの自然林の中の、オンコ(イチイの木)は、幹が異様に曲がっている奇木かたくさんあり、それらには色々な名前が付けられています。「知恵の輪」、「天狗の腰掛け」など・・・・。誰がつけたんだろう・・。

 自転車に乗って自然遊歩道を抜けると、一気に視界が広がり、広大な牧草原が現れます。これが「めん羊牧場」です。
 とにかく広大です。一面が草原・・・。しかし羊がいない・・・。とはいえ、そんな広々とした草原を自転車で走るのは、すごく気分がいいです。
それにしても、ここ焼尻島は「オニユリ」の群生地と言えるほど、咲き乱れています。まるでオレンジの絨毯みたい・・(大げさ・・・)それに、「オニユリ」はすごく好きな花なので、心が安まります。

鷹の巣から天売島を・・
鷹の巣から天売島を眺める。

この広大な景色の中を走ること、15分くらいでしょうか。T字路に突き当たります。ここが「鷹の巣」です。ここからは、右側に天売島がよく見えます。
 鷹の巣のT字路を左の方に進みます。海がすごくきれい・・・。
しばらく海岸線に沿って下り坂が続きますが、この辺りの景色がものすごく、きれいです・・・。

 しばらく走ると、「白浜海水浴場」に着きます。ここには、「マクドナルド上陸記念の碑」というモニュメント(?)があります。
 一休みしたあと、いよいよラストスパート。一気に走り抜き焼尻港に到着。結局、2時間かからずに、戻ってきました。

ウニ丼
焼尻の生ウニ丼!

こじんまりしたフェリー乗り場で、乗船券を購入します。と、朝から何も食べていない事に気付き、ここで少し遅めの昼食を取ることにします。
 フェリー乗り場に隣接した、こじんまりとした食堂に入り、まずは生ビールを一杯。真っ昼間からビールを飲む。これも旅の醍醐味・・・・(^_^;ゞ
それにしても、ビールがうまいっす。そして、「生ウニ丼」(2500円だったかな・・)を注文。しばらくしてウニ丼到着!さっそく一口食べてみると・・・・、口の中でとろけるようなウニの甘みが広がって・・・・・。今まで食べたこと無いようなおいしさ・・・。
まあ、それもそのハズ。なにしろここ焼尻島で採れたウニを、ウニ丼食べている僕の目の前で割っているのですから・・・・。言葉がないです・・・・^^

 焼尻のウニ丼に大満足し、14時ちょうど発の、フェリー「おろろん」で焼尻港を出航し、焼尻・天売島に別れを告げます・・・。
 ちなみにこのフェリー「おろろん」。はっきり言って狭い・・・。中型船です。利礼航路のフェリーに比べたら、極端に狭い2等客席に腰をおろし、PCに向かって、リアルタイム旅日記とメールを・・・・。ちなみにほとんどの乗客は、デッキに陣取っています。(と言うより、客席に入れない・・・と言った方が、正解か・・・)
ウトウトしているうちに、14時55分。羽幌港に到着。

 さてここから、旅館まで歩くとします。
 フェリーターミナルを出ると、前方から見たことあるような車が・・・・。なんと、旅館のご主人が出向かいに来てくれたのです。すごく嬉しかった。心遣いに感謝、感謝です。
旅館でリュックを受け取り、ご主人と女将さんにお礼を言って、バスターミナルへ。

 15時39分発の快速・豊富行きに乗り込みます。トイレ付きハイデッカーバスです・・。
バスは、去年、車で走った時と同じ道を(あたりまえ・・)北上します。時折、旧羽幌線の跡地を見ながら・・・・、そのまま夢の中へ。
 気が付いたときには、すでに天塩町に入っていました。そして、17時15分、幌延駅に到着。ここで下車します。幌延からは、宗谷本線鈍行で、稚内を目指します。

 営業時間が終わり、駅員のいない幌延駅は、こじんまりとしているものの、特急「スーパー宗谷」停車に合わせて、ホームの延長整備をしています。
 そして17時36分、稚内行き鈍行が到着。ここ幌延で12分ほど停まります。そして、17時47分をまわった頃、ヘッドライトを輝かせて、261系気動車6両編成の、「スーパー宗谷4号」が到着しました。さすがにかなり乗っています。
「スーパー宗谷」の到着を受けて、こちらも稚内に向かって出発します。

抜海丘陵
宗谷本線で一番の車窓ポイント。
彼方に利尻島を眺める。

列車は夕暮れ時のサロベツ原野を北上します。ものすごくスケールの大きい景色を眺めながら、抜海駅に到着します。
 ここ抜海を過ぎると、抜海丘陵にはいり、「ようこそ稚内へ」の看板が現れると、一気に視界が開け、夕日に浮かぶ利尻富士が眺められます。
 この地点は、宗谷本線でも一番の車窓景色で、運転手さんもこの区間は「ノロッコ号」以上に減速してくれるので、景色を堪能する事が出来ます。

 抜海丘陵を抜けると南稚内に到着。その後4分ほどで稚内駅に到着しました。改札を抜けると、まずリュックをロッカーに詰め込み、ザックを手にタクシーに乗り込み、稚内温泉「憧夢」に向かいます。
 すでに真っ暗となったノシャップ岬をぐるりと周り、「憧夢」に到着。相変わらず、台風並の強風が吹き荒れています。

 入浴中に気づいたんですが、かなり日焼けしています・・。腕なんか真っ赤です(泣) そんな火照った体に、オホーツク海の潮風が吹き付ける露天風呂は、最高に気持ちいい・・・・。
 入浴後はBIBLOの充電も兼ねて、生ビールを飲んだりと、しばらくくつろぎます。
そして、21時19分のバスで、稚内駅へ。夜食を買いにコンビニへ行くものの、何もない・・・。仕方なくそのまま特急「利尻」に乗り込み稚内を出発。
 と、次の南稚内で「スーパー宗谷3号」と交換のため、12分停車します。そこで駅を出てコンビニを見つけ、夜食を調達。そして、稚内を後にしました。

 

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