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2000夏の北海道旅行(20回記念旅行)・旅日記

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8月18日 中編

 
未舗装の道が・・・
知床大橋に続く未舗装の道・・・

知床五湖を出て再び分岐点まで戻り、交通規制監視中のお兄さんに見送られながらいよいよ未舗装区間に入っていきます。
 さすがにMTBと言えども、未舗装砂利道は走りづらい・・・・。だがそれ以上に苦しめるものが、すぐに分かりました。

 未舗装区間に入ってすぐに、後ろからシャトルバス(大型観光バス)が通り過ぎてー行くのですが、その砂ぼこりのすごいこと、すごいこと・・・。一瞬目の前が真っ白になります。
 その後も、バス(シャトルバスの他に、観光バスも通ってます)が通るたびに、この砂ぼこりの餌食になるのだが、それでも交通規制が掛かっている分、マシなのでしょう・・・。
 これで一般車やバイクまで走ったら、とてもじゃないけど、自転車で走ることは出来ないでしょう・・・・。というか、全身真っ白、砂ぼこりまみれは間違いない・・・。

小さな沼
名も無い小さな沼

道は上り下り繰り返したあと、一気に下った後なだらかな上り坂に差し掛かります。
 さすがに砂利道は疲れます・・・、そして砂ぼこり・・・。天気は相変わらず、曇りですが、雨が降る心配はなさそうなので、一安心。
 しばらくすると、林の中を走るようになります。相変わらず道は上り下りを繰り返しています。
林に入って少しすると、左手に小さな沼を見つけました。こんな所に沼があるなんて思わなかったので、写真を撮っておきます。

 それにしても、ここまで走って来ているのに、通り過ぎるバス以外、人一人見ていません。
チャリダーくらいはいるだろうと思ってたのですが・・・。
 ここまで人気がないと、さすがに寂しい・・・と言うか、ちょっと怖くなってきます。一応、ザックに「クマよけの鈴」を付けていたのですが、あまり良く鳴らないので、取り付け場所をMTBのハンドルに変えてみた所、良く鳴る鳴る。
 知床半島はその全域が「ヒグマ」の生息域。もちろんこの場所もヒグマの生活圏です。そのヒグマと鉢合わせにならないためにも、こちらの存在をヒグマに伝える、「鈴」は必需品です。

こんな所に、滝です・・
この滝、岩肌がオレンジ
色をしています。

さらに走ると小さな橋が現れます。そして川が流れています。う〜ん、今どの辺りを走っているのか・・・。ちょっと、キリが出てきました。
 この辺りの道路脇の斜面からは、水が湧き出ています。すごくきれいな水。そして、すっごく冷たい・・・。
 と、前方から水の流れる音が聞こえます。側まで行くと、なんと滝です。
小さい滝ですが、その滝が流れ落ちる岩肌がオレンジ色をしています。なんとなく不気味ですが、これは水質が強い酸性だからでしょうか・・・。
 「カムイワッカの滝」の水質も、強酸性ですし・・・。
そしてこの滝を過ぎると、一気に視界が開けました。

今までの原生林から一転、凄く見晴らしの良い場所に出ます。が、まだまだ道は続いているようです。天気が良ければオホーツク海が見られそうですが、あいにくまだキリが支配しています。そう深くは無いのですが・・・。
 ここで自分の服装を見てみると、「真っ白・・・・」。砂ぼこりだらけです。交通規制が掛かってこれですから、規制が無いとどうなるのか・・・。

 見晴らしの良い場所を抜けると、再び森林の中に入っていきます。相変わらず、時折、観光バスやシャトルバスが通り過ぎていく以外、誰ともすれ違いません。
 同じ様な景色がずっと続き、「一体今どの辺なんだろう・・・・・、あとどれ位なのか・・・」と、ちょっと不安がよぎってきました。
 と、少しして、道路脇にポールが立ち始めました。と言うことはもうすぐなのでは・・・。期待が高まります。

 相変わらず、案内表示板も場所を示すものも何も無いですが、この道路脇のポールが、目的地に近付いている、と言う安心感を与えてくれます。
 天気も曇りから、薄日が射すくらいにまで好転してきました。
そして、右のブラインドカーブを曲がった先に、数人の人の集まりが・・・。ようやく、「カムイワッカ」に到着しました。

登山道入り口
カムイワッカの先にある、
硫黄山登山道の入り口

が、ここがゴールではありません。「カムイワッカ」は帰りによる事として、先を目指します。
 「カムイワッカ」を過ぎて少しすると、看板に入山届けがあります。ここが、「硫黄山」登山口です。
 そして、この「硫黄山登山口」の先に「カムイワッカ展望台」があり、
その目と鼻の先に、「知床大橋」が姿を見せました。
 時刻は13時15分頃。知床五湖を出て2時間くらい。ウトロを出発しておよそ3時間半で、「知床大橋」に自転車で到達したのです。

記念撮影
知床大橋を背後に記念撮影

到着するなり、記念撮影に取りかかります。
普段は旅先であろうと、絶対に自分の姿は写真に入れないのですが、この時ばかりは自分の姿も入れたいと思い、ちょうどバスで先着していた人がいたので、シャッターを押してもらいました。
 この「知床大橋」、知床半島の奥深くにある、鉄筋製のかなり大きい立派なトラス橋です。
 なぜこんな所に、こんな立派な鉄橋が・・・・、と言う感じです。
橋の上に立ってみます。これがまたすごい景色です・・・。深い谷に掛かっている橋と言うこともあり、すばらしい眺めです。

 今通ってきた「知床林道」は、この先「ルシャ川」まで延びていますが(途中、硫黄山橋と言う名の橋もあります)、一般車、観光客が入れるのは、ここ知床大橋まで。橋を渡りきると、大きなゲートが閉ざされています。
 あまり長居は出来ないので、13時半には知床大橋に別れを告げます。橋の先「カムイワッカ展望台」にいくと日が差してきました。そして海に目をやると、眼下を「知床観光船・おーろら号」がいます。時間的に「硫黄山コース」の船でしょう。
 そして展望台を出てすぐに「カムイワッカ湯の滝」に戻ってきました。

カムイワッカ
カムイワッカです。下流でも水は
温かい

カムイワッカ湯の滝に戻ってきました。
ここにはバス停があり、簡易式のトイレも設置されています。
バス停の隣には、知床自然センターの職員でしょう、3名が観光客の監視(?)をしているのか、ベースを張っています。

 湯の滝へは、ここから川の中を歩いて20分ほど登った所にありますが、今日は時間がないので、断念します。その代わり川の水にはふれておきます(笑)。
 バス停の横に湯の滝への入り口があり、そこから川に出ることが出来ます。川の水に手を触れると、「温かい・・・」確かに温泉です。上流の方へ目を向けると、川から湯気が出ています。不思議な光景。
 ぜひ上流の方へ行ってみたくなりますが、グッとがまん・・・。後ろ髪を引かれながら、カムイワッカを後にします。
ちなみにカムイワッカではチャリダーと思われる自転車を見掛けました。

今回の相棒・・
今回の相棒、MTB号。知床五湖
レストハウス前にて。

 あとは来た道をそのまま引き返すだけです。
相変わらず時折、大型バスが通るたびに砂ぼこりが舞い上がりますが、そんな時「あれっ」と・・。なんと「プリウス」とすれ違いました。
一般車の通行は禁止されているので、おそらく営林署か自然センター職員の車でしょう。

 いつも思うのですが、行きよりも帰りの方が早く着くものです。
15時直前に知床五湖と大橋の分岐点に到着しました。
 ほぼ、4時間前に不思議そうに見送ってくれた、交通規制監視中のお兄さんと軽く会釈を交わして、知床五湖レストハウスに到着しました。

後編に続く。

 

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