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77回目・2007 夏の北海道旅行旅日記9 
リアルタイム旅日記として作成

 8月11日 出発〜新日本海フェリー] [8月12日 天売島] [8月13日 幌加内〜サロマ湖〜ウトロ]
 [8月14日 羅臼岳登山] [8月15日 知床半島〜川湯] [8月16日 阿寒・摩周エリア〜鹿追]
 [8月17日 東雲湖〜白金温泉] (8月18日 十勝岳登山) [8月19日 新日本海フェリー〜帰宅]

8月18日

 


朝の望岳台。分厚い雲。。

 さて、早いもので道内最終日になってしまいました。。。昨夜は23時前には寝に入りました。気温低いのでしっかりと熟睡しましたね。
 朝は5時に起きました。恐る恐る窓外を見てみると、雨は降っていません。雲もだいぶ明るい感じ。これならいけるでしょう。
 朝の儀式を終えて、宿を5時半に出発して、望岳台に向かいます。ほぼ予想通り・・・予想以上に望岳台駐車場は車で埋まっていました。こんなに登る人いるなんて。。。


望岳台を出発します。。。

 準備をして、6時過ぎに駐車場を出発します。少し歩いて望岳台と書かれた石盤を通過。気温は12度。もちろんジャケットを着込んでいます。吐く息が白い・・・。で、天気の方は見事に霧が立ちこめています。時折晴れたり視界悪くなったり・・・を繰り返している感じ。
 気温は低いけど、風はないので寒くはないです。逆に歩いていると暑くなってきます。。。しばらく歩いて、ジャケットを脱いで歩き出しました。


雲ノ平分岐


後ろを振り返ると・・・

 望岳台を出発して、すぐに上り勾配が始まります。緩やかになったり急になったりを繰り返して、出発から40分経過の7時に美瑛岳との分岐である、雲ノ平分岐を通過します。
 雲ノ平分岐を通過してしばらくすると、火山観測用通信塔と小さな小屋があります。でも、十勝岳避難小屋が見当たらない。。。30人収容の避難小屋とあるんだけど。。。
 さらに進んで、標高1380m地点で、さすがに空腹感が強くなったので、ここで朝食を取ります。ホントは十勝岳避難小屋で食べようと思っていたのに、無かったから。。。


十勝岳避難小屋はこの辺りに・・無い。


朝食食べた場所。。


登山道はこんな感じ。。

 朝食食べてすぐに歩き出しますが、ここからの急坂がかなりキツイ。。。活火山の十勝岳の山肌は、火山礫と岩場で構成されています。そこに火山灰の土壌も加わって、さらに雨で湿って滑る事。。。。岩場ではガスで視界も悪いので、道標を見つけながら登らないと、コース外れて遭難します・・・(^_^;
 ガレ場の道から火山礫、火山灰の道に変わりつつ、かなりキツイ急坂を登り続けます。きついけど、道端に咲いている高山植物を眺める余裕はあります。

 雲ノ平分岐から歩く事1時間20分くらい。急坂がなだらかな斜面に変わった場所が、標高1720mの「昭和噴火口」、8時20分通過。たぶん巨大な噴火口が口を開けていると思うんだけど、霧で何も見えません・・・(^_^;


昭和噴火口に到着!


霧で真っ白・・・(T^T)

 ただし、この辺りから太陽の日射しが強くなり、雲はだいぶ薄くなってきました。去年の旭岳と同じ感じ。もうすぐ雲の上に出そうな気配です。ここで帽子をかぶり、日焼け止めを塗っておきます。後を振り向くと、うっすらと雲海が見え隠れしていたり。。


まるで氷河の様な大雪渓


天気は劇的に変化し・・・

 そして、ここから去年の旭岳と同じように、天気は劇的に変化します。しばらく歩き続け、標高1830m地点を8時50分通過。そして、いままで視界を遮っていた霧がだんだと晴れてきます。それと同時に十勝岳の山頂が姿を現してきました。
 そして、登山道の隣には、巨大な氷河のような大雪渓が姿を現していました。これは凄い。。。ホント、川のように雪渓が残っています。。。
 そして、ここから火山礫の崩壊地を登っていきますが、山頂までずっと続く足場の悪いコースがきつかった。。。。けど、景色に励まされました。


霧は急速に晴れていき。。。


目の前には十勝岳山頂が♪


十勝岳山頂

 9時27分、標高2077mの十勝岳山頂に到着〜♪。北海道の百名山では、旭岳・羅臼岳に続いて3座目です♪
 山頂からは、大雲海が広がっています。富良野側では三峰山に富良野岳の姿が。南側の方は天気が良いらしく、上ホロ避難小屋も見る事が出来ます。で、正面は大雲海。北側は、この後登る美瑛岳の山頂。そのはるか後方の雲海の上に旭岳に北鎮岳などの山頂が顔を出しています。まさに、絶景が目の前に広がっています。これだから、山登りは止められないんです。。

 山頂で記念撮影。そして、雲海と美瑛岳を眺めながら、おにぎりを一個頂きます。何の変哲もないおにぎり、こういう場所で食べるとめちゃくちゃ美味しいのは不思議。。。


山頂から富良野岳方面を


眼下には大雲海♪


美瑛岳は目の前に。。。

 しばらく雲海を眺め続けて、30分以上長居してしまい、10時に十勝岳山頂を出発します。急な山頂を降りるとながらかな丘陵地のようなコースが続きます。後ろを振り返ると、十勝岳山頂の裏側の姿が見えます。見てると、十勝岳の山頂って溶岩ドームなんですね。独特な形状をしていると思います。


裏十勝岳(笑)


こんな景色が広がります


足下はお花畑♪

 平ヶ岳・鋸岳と山頂標識の無い山を越えて歩きます。鋸岳を過ぎてから急な下り坂を下って、美瑛岳への尾根裏を歩き続けます。この辺りは比較的楽なコースだと思います。
 しばらく歩き続けると、ほとんどお花畑のような斜面に出ます。
 ハナシノブやキンバイソウなど礼文島でよく見る花に、チングルマなどの姿も。たくさんの高山植物で埋め尽くされていますが、道標が分かりづらく、いつの間にかコースを逸脱していたりして。。晴れているから良いけど、これがガスっていたらかなり危険。迷って遭難する可能性が高い場所だと思います。足場もあまり良くないですし。。。

 十勝岳山頂から1時間経過した地点で、尾根の上を歩く事になりますが、すり鉢の様な山の姿が、凄い景色。。。ガスっているのでうっすら程度しか見えないけど、これが晴れていれば想像以上に凄い風景なのでしょう。。。いつかリベンジしなくては。。。


眼下はすり鉢状・・・


美瑛岳はもうすぐ。。

 このお花畑を通過すると再びガレ場の登山道となり、美瑛岳分岐に到着して、ここから真上を目指して登り続けて、12時10分、標高2052mの美瑛岳山頂に到着しました。


美瑛岳の山頂です♪


大雲海が広がってる(^^)v


お昼ご飯♪

 ただ、美瑛岳山頂の視界は良くありません。十勝岳側はすでに真っ白・・・。旭岳側の方は晴れて大雲海が広がった直後にガスが掛かったりと、目まぐるしく変化を続けています。
 さて、美瑛岳山頂でお昼ご飯にします。ストーブを出してお湯を沸かし、カップめんでお昼にします。汗が引くと気温低いので肌寒くなります。そんなときに暖かいうどんを食べられるのは、良いですね♪


山頂を少し降りるとガスが・・・

 天候の方ですが、だんだんと悪くなってきました。ガスが取れなくなってきました。いつの間にか山頂は誰もいなくなっていたので、12時50分に美瑛岳山頂を出発して下山します。
 この美瑛岳ですが、山肌は十勝岳とはまったく違い火山礫の十勝岳に対し美瑛岳は岩場と土の山肌。ハイマツなどの低木林が森を作っていて、その中を縫うようにして登山道が続いていますが、道標がないので、ガスで視界が悪いとかなり不安になります。踏み跡で登山道を把握しながら歩いている感じ。。。


霧雨から・・・雨に・・(T^T)

 さらにこういう景色の中を歩いていると、ヒグマとの遭遇も怖くなってきます。晴れていればとても良い景色なんでしょうけど、こうガスで視界が悪いと怖いです。。。まして、単独登山ですからね〜。

 コースタイムでは50分の所、50分経っても美瑛岳分岐にたどり着きません。そのうちガスが霧雨に変わってきて、不安感はさらに増していきます。。。
 山頂から1時間5分でようやく美瑛岳分岐にたどり着きました。霧雨が小雨に変わりつつあったので、ここでカッパを着て先に進みます。


雨でも景色はいいです(^^)

 この美瑛岳分岐からポンビ沢までの区間が、想像以上の難路でして。。。「この斜面、どうやって降りるの???」って思うような急斜面がいくつも。しかも雨で土は滑り、岩は滑り、木の根は滑りで、滑る身と滑る事。。。気を抜けば確実に怪我をするような斜面を降りていきます。路面が乾燥していれば問題ないと思うんだけど、雨で濡れているからかんり慎重に下山を続けます。ストック無いとほとんど無理ですね。


ポンビ沢。十勝岳の水場です。

 時折ガスが晴れてポンビ沢の絶景が目の前に現れたりしています。晴れていれば良い景色。そして、紅葉期も美しい景色でしょう。。。

 40分掛けてポンビ沢に到着。想像以上に時間が掛かってしまいました。。ここは川が流れていて、結構冷たいです。で、この川を渡ってしばらく進むと、大雪渓に出会いました。とにかく雪渓の規模が大きい。ここには鎖とロープがあってそれを伝って下に降りて登って通過しますが、7月くらいまでなら雪渓の上を歩いて渡るんでしょうね。雪渓の下は空洞になっていました。すごい景色です。。


雪渓です。


氷河みたいです。。。


展望台が見えてくると視界も晴れて

 雪渓を通り過ぎると、あとは比較的歩きやすい登山道がひたすら続きます。少し遅れを取り戻す意味もあって、少し飛ばし気味で歩き続けます。時折ガスが晴れると望岳台の姿も見て取る事が出来ました。
 コースタイム1時間のところを1時間40分かかって雲ノ平分岐にたどり着きました。美瑛岳山頂からは誰ともすれ違いませんでした。雲ノ平からはあと少しですが、土の登山道からガレ場に変わるので、足下は慎重に見て下山を続ける事になります。


望岳台に到着し、下山終了!

 雲ノ平から35分、ようやく望岳台に到着して、下山終了となります。振り返ると十勝岳と美瑛岳は雲の中に姿を隠してしまっています。今度はぜひとも、天気の良い日に登ってみたいものです。天気悪かったけど、それなりに楽しめた山登りでした。
 さて、登山後のお風呂は十勝岳温泉にしようかと思ったけど、そこまで走るのが面倒なので結局宿の日帰り入浴を利用。登山後の温泉は気持ちいい♪


今日の夕食です(^^)

 温泉に浸かった後は、一路今夜の宿泊地である札幌目指してひたすら走ります。上富良野に出てR38から道道135、R452と桂沢湖の横を通って三笠市街を抜けて三笠ICから道央道を走り、札幌ICで一般道におり、いつものスタンドで給油して、21時に宿泊地である「ホテルさっぽろ弥生」に到着しました。
 ホテルに着いてすぐに札幌駅まで歩きます。お土産を物色しますが石屋製菓の商品が消滅していました。。。ステラダイニングの「根室花まる」でテイクアウトを購入して、ホテルに戻りました。
                     走行距離−159km
                       
7時20分作成

  十勝岳 コースタイム

   望岳台 614
   ↓
   標高1000m 643
   ↓
   雲ノ平分岐 700
   ↓
   標高1380m 718着728発
   ↓
   昭和噴火口 820
   ↓
   標高1830m 850
   ↓
   十勝岳山頂 927着1000発
   ↓
   美瑛岳山頂 1210着1250発
   ↓
   美瑛岳分岐 1355着1400発
   ↓
   ポンビ沢 1440着1445発
   ↓
   雲ノ平分岐 1545
   ↓
   望岳台 1620着

 

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