井古こう上石鎚山　碇豊長の詩詞　来信　

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　これは井古先生の詩で、読み下しも井古先生になります。 ******************

上石鎚山崢嶸峰勢委蛇連、峻險靈場絡繹前。顯現巍峩拒遊客、登攀突兀順先賢。幾經金鎖顧危地、遂制岩崖望昊天。雖使凡身誇頂上、未令塵念到山肩。

崢嶸（さうくわう）たる峰勢は委蛇（ゐい）と連なり、
峻険なる霊場に絡繹と前（すす）む。
巍峩（ぎが）と顕現して遊客を拒み、
突兀（とっこつ）を登攀するは先賢に順（したが）ふ。
幾たびか金鎖を経て危地を顧み、
遂に岩崖を制して昊天（かうてん）を望む。
凡身を使て頂上を誇らしむと雖も、
未だ塵念を令て山肩に到らしめず。

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・崢嶸＝山のけわしいさま。
・委蛇＝曲がりくねっているさま。
・絡繹＝（登山客）が続くさま。
・巍峩＝山などが高くそびえるさま。
・突兀＝山、岩などが険しいさま。
・昊天＝広い大空。

※　拙詩「霊峰富士　同韻其二」