・刺史: 岑参は軍人ではなく州の『施政官』。岑参は 実際に二度従軍して辺塞詩人といわれた。
・辺境: ここでは新疆ウイグル自治区をさす。
※先々週7月26日あたりからNHKラジオ放送「漢詩をよむ」の時間では岑参(しんじん)の作品を解説
していた。この辺境は岑参が活躍していた盛唐時代以前より紛争が絶えなかった地域で、漢詩にも多く見られる。
現在、中国では新疆ウイグル自治区といわれていて、住民の顔かたちも言語も、人種も異なり、
もし盛唐の大詩人『岑参』が1200年後の現在、西域の紛争を吟じたならば、如何なる玉作が
出来るのかと、思いを馳せた。
岑参作 逢入京使
故園東望路漫漫 故園 東に望めば 路漫々
雙袖龍鍾涙不乾 双袖 竜鍾として 涙乾かず
馬上相逢無紙筆 馬上に相逢うて 紙筆無し
憑君傳語報平安 君に憑って伝語して 平安を報ぜしむ
・竜鍾: ここでは涙があふれ落ちるさま。
・岑参: 人物像:
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