Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye



  唐  

   釵頭鳳
               
世情薄,
人情惡,
雨送黄昏花易落。
曉風乾,
涙痕殘。
欲箋心事,
獨語斜闌。
難,難,難。


人成各,
今非昨,
病魂常似秋千索。
角聲寒,
夜闌珊。
怕人尋問,
咽涙裝歡。
瞞,瞞,瞞!

******

釵頭鳳
                 
世情 薄く,
人情 惡し,
雨は 黄昏を送り  花は 落り易し。
曉風 乾かすは,
涙痕の 殘れるを。
心事  箋
(か)かんと欲し,
斜闌に  獨り 語る。
難,難,難。


人  各
(おのおの)と 成り,
今は  昨に非ず,
病魂 常に似るは  秋千の索。
角聲 寒く,
夜 闌珊たり。
怕る  人の 尋ね問ふを,
咽び涙
(な)くも  歡びを 裝(よそほ)ふ。
瞞,瞞,瞞!

*****************


◎ 私感註釈

※釵頭鳳:詞牌の一。詳しくは下記の「構成について」を参照。
  陸游の妻の唐の作品と謂われているが、さだかではない。陸游が、妻の唐と別れさせられたが、その妻とある日、偶然に沈園で出会い、そこの壁に詞を残した。やがて、その詞を知った唐は、和してこれに応えたと伝えられているが、その作品がこれである。その後、間もなく、唐は、気が鬱屈してなくなったという。何とも言えない思いがする。
  ただ、この作品の詞調と元の陸游の詞の詞調を比べてみると形式が違う。詞調から判断する限り、詞牌は同じで、和してもいるが、この二つの作品の作られた時期は離れているのではないか。詞調から見る限り、後人の作ではなかろうか。
※世情薄:世間の様子、世情は、苛酷である。
※人情惡:人の情け、人情は、醜く、兇悪である。惡:わるい。みにくい。ここは、声調から見る限りでは「にくむ」の意味はない。 この悪字のところは韻脚で入声韻のところ。 陸游の詞中の「東風惡」(春風がわるい)と表現して、母の行為を「荒れる春風」としたことを踏まえている。
※雨送黄昏:雨はたそがれを送る。雨がたそがれの過ぎてゆくのを送るかのように降り出した。夕暮れ時に雨が降ってきたということ。これと同じ表現を毛澤東の「卜算子 詠梅」「
風雨送春歸,飛雪迎春到。」として使っている。毛澤東のこの「卜算子」は「陸游の詠梅の詞を読んで、其の意に反して之を用いる」とあるので、陸游好きの毛澤東はその妻唐 のこの作品も当然知っていよう。
※花易落:花は散りやすい。この「花」は、女性の意味もかけている。
※曉風乾涙痕殘:明け方の風は(泣き明かした私の)涙の痕を乾かして。
※欲箋:手紙を書こうとする。 ・箋:手紙。ここでは、動詞として使われている。ここでは、陸游に対する忘れられない思いを書いて打ち明けることを謂う。
※心事:心に思い悩むこと。
※獨語:独り言をいう。
※斜闌:ななめに手すりに寄りかかる。闌=欄。
※難,難,難:困難だ。 *ここの意、以下の理由でこう考えた。「むずかしい」「困難である」という意味が○(平声)にある。
●(去声)に、批難する。責める。難ずるまた、患。難儀。災難、等、「わざわい」の意味が●(去声)にある。釵頭鳳は、本来、仄韻同士の換韻(韻式)をするが、この作品の場合、仄平交互に換韻している。本来の釵頭鳳は、「難,難,難」に当たるところは「●,●,●」となるべきはずのところ。しかし、押韻を見るに、「乾殘欄難」と、また下片も「寒珊歓瞞」と、全て平声韻にしている。それ故、ここの「難」も平声の方の意味を採用し、「むずかしい」「困難である」という意味にとるのが適切となる。
※人成各:(私たち二)人は、それぞれ(別個に過ごすよう)になった。各:おのおの。めいめい。
※今非昨:今日は昨日と違う。今非…:現在は…と異なる。
※病魂:思い悩む心。
※常似:いつも…のようだ。常似を嘗似ともする。その場合、以前は…のようだった、になる。
※秋千索:ブランコの紐。(思考が)おなじ所を行ったり来たりしているさまの表現。
※病魂常似秋千索:思い悩む心は、いつも同じことをあれこれと思いを繰り返すばかりである。
※角聲寒:角笛の音が物寂しげである。角声:軍陣の笛。胡人の笛のね。五声の一。詩詞では、もの悲しげな笛の音によく使う。「鐘與角聲寒」「角聲寒奏落帆時」「永夜角聲悲自語」「城上角聲嗚咽」などと、どれも侘びしげである。
※夜闌珊:夜がうんと更け、真夜中を過ぎた。 ・闌珊:盛りが過ぎて、衰えていくさま。
※怕人尋問:(他の)人に尋ねられるのがこわい。 ・怕:こわい。 ・尋問:(白話)問い尋ねる、聞く。日本語にある「尋問」の意味はない。
※咽涙:むせび泣きと涙。咽:(エツ;ye4)嗚咽する。
※裝歡:歓んでいるふりをする。裝:(白話)まねをする。ふりをする。
※咽涙裝歡:むせび泣きをごまかして、歓んでいるふりをする。
※瞞,瞞,瞞:だます。嘘をつく。かくしておく。

                  ***********





◎ 構成について

  
双調。六十字。仄韻 陸游の換韻とは異なる。韻式も異なり「aaaBBBBBB  aaaBBBBBB」となる。赤字・青字は畳字。 韻脚は「薄惡落 各昨索」:上片は第十六部入声。「乾殘欄難 寒珊歓瞞」:第部平声。以下がこの作品の詞調であり、陸游の釵頭鳳とは異なる。

   ○○●,(仄韻)
   ○○●,(仄韻)

   ●●○○○●●,(仄韻)
   ●○○,(平韻)
   ●●○。(平韻)
   ●○○●,
   ●●○○。(平韻)
   ○(
平韻)、○(平韻)、○。(平韻)


   ○○●,(仄韻)
   ○○●,(仄韻)

   ●○○●○○●,(仄韻)
   ●○○,(平韻)
   ●○○。(平韻)
   ●○○●,
   ●●○○。(平韻)
   ○(平韻)、○(平韻)、○。(平韻)

以上がこの作品の詞調で、以下が標準の詞調である。

   ○○●,(韻)
   ○○●,(韻)
   ●○○●○○●,(韻)
   ○○●,(韻)
   ○○●。(韻)
   ●●○○,
   ●○○●。(韻)
   ●(韻)、●(韻)、●。(韻)


   ○○●,(韻)
   ○○●,(韻)

   ●○○●○○●,(韻)
   ○○●,(韻)
   ○○●。(韻)
   ●●○○,
   ●○○●。(韻)
   ●(
韻)、●(韻)、●。(韻)
2001.10.20
     10.21
     10.22
     10.23完
     11.30補
2002. 6. 3
2009.10.12



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