Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




                                              
      蘇小小墓 

                 權德輿

萬古荒墳在,
悠然我獨尋。
寂寥紅粉盡,
冥寞黄泉深。
蔓草映寒水,
空郊曖夕陰。
風流有佳句,
吟眺一傷心。


西湖の西泠橋畔にある蘇小小の墓・慕人亭


慕人亭は文革初期に毀され、約二十年後に亭が再建され、
墓が再建されたのは十数年後の2004年になる。
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蘇小小の墓
                       
萬古  荒墳
(くゎうふん) 在(あ)りて,
悠然  我 獨
(ひと)り 尋(たづ)ぬ。
寂寥
(せきれう)たり  紅粉(こうふん) 盡(つ)き,
冥寞
(めいばく)たり  黄泉(くゎうせん) 深し。
蔓草
(まんさう)  寒水(かんすゐ)に 映じ,
空郊
(くうかう)  夕陰(せきいん) 曖(あい)たり。
風流  佳句 有りて,
吟眺
(ぎんてう)すれば  一(ひと)へに 心を 傷(いた)ましむ。

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◎ 私感註釈

※權德輿:中唐の詩人。字は載之。天水略陽(現・甘肅省秦安)の人。四歳で詩をよくしたという。太常博士、吏部侍郎等に任じられた。

※蘇小小墓:亡霊となった蘇小小を詠う。現在、墓は西湖畔北西にある。慕才墓。この詩と似たものに(恐らく同一)『蘇小小歌』があり、両者の違いは、「剪⇔翦」「珮⇔佩」。(『蘇小小墓』⇔『蘇小小歌』)だけである。イメージとしては、白居易の『長恨歌』の「天長地久有時盡,此恨綿綿無絶期。」や、今はやりの『千の風になって』と似ていなくもない。ただ、李賀の方が鬼気を帯びている。 ・蘇小小〔そせうせう;Su1Xiao3xiao3○●●〕南斉・錢唐(錢塘(杭州))の才媛の妓女のこと。彼女が作った詩は『玉臺新詠』に残されている。『歌一首』(『蘇小小歌』『西陵歌』)「妾乘油壁車,郞乘靑馬。何處結同心?西陵松柏下。」 というのがそれになる。同じ題では、李賀の『蘇小小墓』「幽蘭露,如啼眼。無物結同心,煙花不堪剪。草如茵,松如蓋。風爲裳,水爲珮。油壁車,久相待。冷翠燭,勞光彩。西陵下,風雨晦。」がある。後世、蘇小小については、白居易の『楊柳枝』其五「蘇州楊柳任君誇,更有錢塘勝館娃。若解多情尋小小,綠楊深處是。」、とあり、『楊柳枝』其六に「蘇家小女舊知名,楊柳風前別有情。剥條盤作銀環樣,卷葉吹爲玉笛聲。」、とあり、同・白居易の『餘杭形勝』「餘杭形勝四方無,州傍靑山縣枕湖。遶郭荷花三十里,拂城松樹一千株。夢兒亭古傳名謝,敎妓樓新道姓。獨有使君年太老,風光不稱白髭鬚。」とあり、杜牧は『自宣城赴官上京』「瀟灑江湖十過秋,酒杯無日不淹留。謝公城畔溪驚夢,蘇小門前柳拂頭。千里雲山何處好,幾人襟韻一生休。塵冠挂卻知閒事,終擬蹉訪舊遊。」 とあり、温庭には『楊柳枝』「蘇小門前柳萬條金線拂平橋。黄鶯不語東風起,深閉朱門伴細腰。」 、五代・梁・羅隱の『江南行』「江煙雨蛟軟,漠漠小山眉黛淺。水國多愁又有情,夜槽壓酒銀船滿。細絲搖柳凝曉空,呉王臺春夢中。鴛鴦喚不起,平鋪綠水眠東風。西陵路邊月悄悄,油碧輕車蘇小小。」 、牛の『楊柳枝』に「呉王宮裏色偏深,一簇纖條萬縷金。不憤錢塘蘇小小,引郞松下結同心。」と、多くの作品が作られている。現在、杭州西湖畔(西北)に墳墓 がある。

※萬古荒墳在:大昔から荒れ果てた盛り土の墓が在(あ)る(というので)。 ・萬古:〔ばんこ;wan4gu3●●〕久しい間。大昔から今に至るまで。遠い昔。永久。永遠。 ・荒墳:〔くゎうふん;huang2fen2○○〕荒れ果てた盛り土の墓。 ・在:存在している。(…が)ある。

※悠然我獨尋:ゆったりと一人だけで、たずねた。 ・悠然:〔いうぜん;you1ran2○○〕物事に動じないでゆったりしているさま。ゆっくりとしたさま。 ・獨:一人だけで。 ・尋:訪問する。たずねる。

※寂寥紅粉盡:寂(さび)しくひっそりしているさまは、頬紅と白粉をしていた美しい女性が尽きて無くなったからで。 ・寂寥:〔せきれう;ji4liao2●○〕寂(さび)しく静かなさま。ひっそりしているさま。 ・紅粉:〔こうふん;hong2fen3○●〕頬紅と白粉。女性の化粧品。転じて、(美しい)女性。蛇足になるが、解放直後の娼婦の世界を描いた中国映画に『紅粉』(邦題『べにおしろい』)がある。そのような雰囲気を持った語。 ・盡:つきる。自動詞。

※冥寞黄泉深:暗くてひっそりとしているさまは、黄泉(よみじ)が奥深いからだろう。 ・冥寞:〔めいばく;ming2mo4○●〕暗くて寂しい。奥深くてひっそりとしている。 ・黄泉:〔くゎうせん;huang2quan2○○〕よみ。よみじ。死後の世界。地下の泉。地面の下にあり、死者が行くといわれる所。

※蔓草映寒水:つる草が寒々とした冬の湖に映っており。 ・蔓草:〔まんさうman4cao3●●〕つる草。茎がつるになって生える草。 ・映:はえる。うつる。 ・寒水:寒々とした冬の湖や川の水。蘇小小の墳墓は西湖の西冷橋畔にあるので、寒々とした冬の西湖のことになろうか。

※空郊曖夕陰:何もない町外れは、夕暮れで(日が陰(かげ)って)暗い。 ・空郊:〔くうかうkong1jiao1○○〕何もない町外れ。何もない田舎。 ・曖:〔あい;ai4●〕(日が陰(かげ)って)暗い。かげる。ほのぐらい。おぼろでかすんでいる。陶潜『歸園田居五首』其一に「少無適俗韻,性本愛邱山。誤落塵網中,一去三十年。羈鳥戀舊林,池魚思故淵。開荒南野際,守拙歸園田。方宅十餘畝,草屋八九間。楡柳蔭後簷,桃李羅堂前。曖曖遠人村,依依墟里煙。狗吠深巷中,鷄鳴桑樹巓。戸庭無塵雜,虚室有餘閒。久在樊籠裡,復得返自然。」 とある。 ・夕陰:〔せきいんxi1yin1●○〕夕暮れ。たそがれ。夕方に暗くなること。

※風流有佳句:風雅な詩句がのこされている(が)。 ・風流:先人の遺風余流。自由奔放。みやび。風雅。色事。女遊び。美しく飾ること。 ・有:…がある。前出「在」も、「ある」と読むが、「有」は、(…を)具有しているの意。「在」は、(…に)存在しているの意。 ・佳句:詩文などのよい文句。ここでは、前出・『歌一首』(『蘇小小歌』『西陵歌』)「妾乘油壁車,郞乘靑馬。何處結同心?西陵松柏下。」 というのがそれになる。

※吟眺一傷心:(その『西陵歌』 を)口ずさみながら眺(なが)めていると、もっぱら悲しくなってくる。 ・吟眺:〔ぎんてう;yin2tiao4○●〕詩歌を口ずさみながら眺(なが)める。 ・一:もっぱら。ひとえに。一(いつ)に。 ・傷心:心をいたましめる。悲しく思う。

               ***********




◎ 構成について

韻式は、「AAAA」。韻脚は「尋深陰心」で、平水韻。次の平仄はこの作品のもの。

●●○○●,
○○●●○。(韻)
●○○●●,
○●○○○。(韻)
●●●○●,
○○●●○。(韻)
○○●○●,
○●●○○。(韻)

2007.5.20
     5.21

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