ミステリ&SF感想vol.107

2005.06.27
『ラッカー奇想博覧会』 『忍者月影抄』 『騙し絵の檻』 『日曜の夜は出たくない』 『ガラスの塔』



ラッカー奇想博覧会 Collected 13 Short Stories of Rudy Rucker  ルーディ・ラッカー
 1995年発表 (黒丸 尚・他訳 ハヤカワ文庫SF1109・入手困難

[紹介と感想]
 ブルース・スターリングとの共作「クラゲが飛んだ日」を含む短編11篇に、来日した時の出来事を綴った楽しいエッセイ「1990年日本の旅」・「日本のアーティフィシャル・ライフ」を加えて編纂された、日本オリジナルの短編集です。

「遠い目」 Faraway Eyes
 フレッチャーとガーバーが工場に設置した排煙抑制装置。その予期せぬ副産物として得られたニュートロニウムに夢中になったガーバーは、やがて奇怪な装置を作り上げた……。
 長編『時空の支配者』の主役であるマッドサイエンティスト、ジョー・フレッチャーとハリイ・ガーバーが登場する作品です。意外におとなしめですが、あえてぼかしたような結末が印象的です。

「五七番目のフランツ・カフカ」 The 57th Franz Kafka
 五七冊目の日記帳に日々の出来事を記しているフランツ・カフカ。屋根裏部屋では少しずつ、新しい身体の準備が進んでいた……。
 不条理感の漂うホラー風味の作品。カフカは未読なので、今ひとつ面白さがわかりません。ラッカーにしてはかなり異色の作品だと思いますし……。

「パックマン」 Pac-Man
 ポーリーの夫・レットは、ゲームセンターで働くかたわら、取り憑かれたようにビデオゲームをやり続けていた。そのレットが、〈パックマン〉の20面を突破した時、画面にレーガン大統領が現れたというのだが……。
 ゲーム絡みのネタそのものはややありがちなようにも思えますが、そのエスカレートぶりが笑えます。

「自分を食べた男」 The Man Who Ate Himself
 フレッチャーとガーバーを招いた大富豪・マーストン老人の依頼は、自分の亡骸をロケットで打ち上げ、どこにもぶつかることなく永遠に外宇宙を漂うことができるようにしてほしい、というものだった。ところが……。
 フレッチャー&ガーバーもの。マーストン老人の奇妙な妄執と、皮肉かつブラックな結末のコントラストが鮮やかです。

「慣性」 Inertia
 ある夜、自宅を訪れたガーバーと酒盛りを始めたフレッチャー。酔ったガーバーは、慣性巻き取り機なる珍妙な機械を作り上げた。しかしそれが、思わぬ大騒動の始まりだった……。
 これもフレッチャー&ガーバーもの。慣性巻き取り機によって引き起こされる様々な怪現象の描写が見どころですが、まったく予想を越えた後半の展開もものすごい。ラッカーらしい奇想に満ちた傑作です。

「虚空の芽」 Pi in the Sky
 カリブ海でダイビングを楽しんでいたモリスたちは、その最中に海底で異様な生物に遭遇し、奇妙な円錐形の物体を持ち帰る。そこには、膨大な量の驚くべき情報が記録されていたのだが……。
 虚無感すら漂う奇妙な味のオチが秀逸。題名が意味不明だったのですが、P.K.ディック『虚空の眼』をもじったもののようです((以下伏せ字)この作品の原題「Pi in the Sky」(Pi→π)が『虚空の眼』の原題『Eye in the Sky』のもじりなので(ここまで))。

「第三インター記念碑」 Monument to the Third International
 ある朝、キャラディン夫妻の洋装店の床に、丸い大きながあいていた。そしてそこからは、濃密なが漂い出していた。キャラディン夫妻がその靄を吸い込んでみると……。
 ラッカー流、奇妙な味のホラ話といったところでしょうか。

「柔らかな死」 Soft Death
 癌による死を目前にした大富豪・レケシュは、“柔らかな死”の処理を受ける契約をする。それは、レケシュから抽出した情報パターンソフトウェアとしてコンピュータに転送するものだった。だが……。
 情報化による人格の再現というアイデアはSFではありがちなものですが、SFらしからぬ(?)結末はやや意外。

「宇宙紐だった男」 The Man Who Was A Cosmic String
 往診に訪れたぼくは、患者の異様な姿に目をみはった。それもそのはず、彼は宇宙紐になっていたのだ……。
 あまりにも無茶苦茶で何だかわかりませんが、とにかくものすごい話です。

「宇宙の恍惚」 Rapture in Space
 電話でのキャッチセールスがきっかけで知り合ったデニーとシルクは、うまい金儲けのアイデアを思いつく。宇宙で最初にセックスして、そのビデオを大々的に売り出そうというのだ……。
 ぶっ飛んだ会話がやや読みにくく感じられますが、基本的には笑える作品。オチもまずまずです。

「クラゲが飛んだ日」 Big Jelly (with ブルース・スターリング)
 プラスチック製の人工クラゲを開発中の研究者・タグは、テキサス人のベンチャー投資家・レヴェルと組んで、人工クラゲを海底石油探査に応用するビジネスを立ち上げようとする。だが、レヴェルが持ち込んだ、枯れた油井からにじみ出てきた謎のスライムが……。
 ブルース・スターリングとの合作で、中身の方もラッカーの人工クラゲとスターリングのスライムというアイデアの組み合わせになっています。マッドサイエンティストものの一種で、ひたすら愉快な作品です。

2005.06.05読了  [ルーディ・ラッカー]



忍者月影抄  山田風太郎
 1962年発表 (河出文庫 や4-12)

[紹介]
 お江戸日本橋でさらし者にされた三人の女。その背中には、“公方様”“御側妾”“棚ざらえ”という赤い文字がくっきりと記されていた――奢侈禁止令を出し世の人々に倹約を強いる八代将軍・吉宗に対して、領民に遊蕩を奨励するなど公然と反発する尾張藩主・宗春。やがて吉宗から叱責を受けた宗春は、尾張柳生と甲賀忍者を使って密かに意趣返しをはかる。吉宗が若い頃に十八人もの側妾を囲っていたことを、世に知らしめようというのだ。対する吉宗は、公儀御庭番をつとめる伊賀忍者と江戸柳生の剣士たちに、かつての側妾たちの抹殺を命じた……。

[感想]

 風太郎忍法帖の比較的初期の長編で、水準以上の面白さはあるものの、(他の作品に比べると)やや中途半端な構成で損をしている感のある作品です。

 甲賀忍者と伊賀忍者による、八代将軍・吉宗と尾張藩主・宗春の代理戦争という構図は、かの『甲賀忍法帖』を彷彿とさせますが、そちらが戦いそのものを目的とした忍者たちのサバイバルレースの様相を呈しているのに対し、本書では戦いとは別の任務が示され、忍者本来の役割が描かれています。ただしそれも、例えば『信玄忍法帖』ほど徹底されているわけではなく、その戦いには私闘の色も強く感じられます。それはもちろん、吉宗―江戸柳生―公儀御庭番(伊賀忍者)という幕府方と、宗春―尾張柳生―御土居下組(甲賀忍者)という尾張方との確執と対立の構図が強く打ち出されているためなのですが、これが物語を引っ張っている反面、時に任務よりも私闘が優先されているように感じられるところはいただけません(その中にあって、任務のために「おれが死のう」という台詞をさらりと口にする伊賀者・百沢志摩の姿が印象に残ります)

 また、柳生剣士の扱いにも難があるように思います。風太郎忍法帖にみられる“そこそこの剣士〈忍者〈剣の達人”といったヒエラルキーは本書でも健在で、忍者を相手にしては柳生剣士たちはほとんど無力。しかも、柳生剣士同士の戦いもそれほど多くはなく、その存在が物語の中でさほど役に立っているようには思えません。忍法帖という“枠”の中で剣豪たちの戦いを描いた『忍法剣士伝』『魔界転生』と比べるのは間違いかもしれませんが、両陣営の一員としてそれぞれ名を連ねていながら、あっけなく死んでいく『外道忍法帖』の忍者たちよりも見せ場が少ないというのは、やはりいかがなものかと思います。

 では、本書のどこが面白いのかといえば、もちろん忍者たちの対決でしょう。初期の作品だけに、登場する忍法には豊かなアイデアが盛り込まれ、バラエティに富んでいます。また、忍法そのものだけでなく、対戦する忍者の組み合わせにも工夫が凝らされています。日下三蔵氏による解説でも言及されている、砂子蔦十郎と不破梵天丸との戦いなどは圧巻ですし、互いに敵と知りながら呉越同舟を決め込む七溝呂兵衛と山科十太夫の心理戦と忍法争いも見応えがあります。そして最後の、異様で幻想的な戦い(忍者の名前は伏せておきます)もまた、強く印象に残ります。

 史実の隙間に組立てられた物語でありながら、ある史実((一応伏せ字)“天一坊事件”(ここまで))をうまく取り込んだプロットも巧妙ですし、それにちなんだラストも何ともいえません。繰り返しになりますが、中途半端なところがあるために他の傑作には及ばないものの、面白い作品であることは間違いありません。

2005.06.07再読了  [山田風太郎]



騙し絵の檻 The Stalking Horse  ジル・マゴーン
 1987年発表 (中村有希訳 創元推理文庫112-04)ネタバレ感想

[紹介]
 嫉妬深い夫に悩まされる幼なじみ・アリソンに誘惑されたビル・ホルト。だが、ホルトが立ち去った直後、アリソンは何者かに殺害される。やがて、彼女を監視していた私立探偵も殺され、容疑者として逮捕されたホルトは、そのまま無実の罪で投獄されてしまった――そして16年後、仮釈放されたホルトは、事件当時の記録を手に真犯人を探し始める。自分をに嵌めたのは、一体誰なのか? 女性新聞記者・ジャンの協力を受けて、ホルトは関係者の記憶を少しずつ掘り起こし、真相に迫っていく……。

[感想]

 無実の罪で裁かれて16年後に仮釈放された主人公・ホルトが、復讐のために自分を罠に嵌めた相手を探すというあらすじはハードボイルド風ですが、犯人を探すプロセスそのものは本格ミステリに他なりません。協力者のジャンとともに、関係者への質問を繰り返し、手がかりを集め、16年前に決着した事件を掘り返していくという展開は、非常に読み応えがあります。

 物語序盤は、現在と過去の様子が交互に描かれています。現在の物語が進行しつつ過去の事件の状況が要領よく説明されるという効果もありますが、冤罪による16年の獄中生活を経てすっかり様変わりしてしまったホルトの性格が浮き彫りにされているところが印象的です。しかし、彼の無実を信じる協力者・ジャンの出現によって凍てついたホルトの心も少しずつ溶かされ、救いのない復讐譚から救いのある物語へと転換していくあたりがうまいと思います(それだけに、終盤の“アレ”は余計でしょう)

 ホルトとジャンの捜査によって、事件当時には知られなかった様々な事実が浮かび上がり、ホルトが推理する事件の“真相”は次々と姿を変えていきますが、そこにはが待ち受けています。数々の推理が否定されていくのは“多重解決”の常ですが、本書では事件関係者の容疑がことごとく否定され、遂には容疑者が一人もいなくなるという事態になってしまいます。しかし、本書の見せ場はそこから。ページも残り少なくなったところで、八方塞がりとなったホルトが最後に見せる、意表を突いた大逆転は実に鮮やかです。

 明らかにされる真相そのものにはさほどの派手さはなく、さらりと読んでしまうと今ひとつ真価が伝わりにくいようにも思えますが、いかにして真相(犯人)を隠すかというところに力が注がれ、巧妙に組み立てられた傑作だと思います。

2005.06.09読了  [ジル・マゴーン]



日曜の夜は出たくない  倉知 淳
 1994年発表 (創元推理文庫421-01)ネタバレ感想

[紹介と感想]
 あちらこちらへ首を突っ込んで妄想めいた推理を展開する、名探偵・猫丸先輩の活躍を描いた倉知淳のデビュー作です。それぞれ独立した短編7篇に、「誰にも解析できないであろうメッセージ」「蛇足――あるいは真夜中の電話」を加えて一つにまとめ上げた〈連鎖式〉ミステリになっています。ただ、少々やりすぎの感もありますが……。

「空中散歩者の最期」
 ビルの近くで発見された墜死体。事件の状況は明白だと思われたのだが、検視によって意外な事実が判明する。被害者は、現場付近のビルでは到底不可能な、20メートル以上の高さから墜落していたのだ……。
 空中散歩者の幻想と不可解な死体の謎が組み合わされた、どことなく島田荘司のパロディめいた作品ですが、あまり出来がいいとはいえません。まず、素人考えでは、墜死体の様子から墜落した高さがどれだけ明確にわかるのかが疑問です。そして、猫丸先輩による解決は無茶としかいいようがありません。

「約束」
 学校帰りの麻由は公園で、同じように家に帰りたくないというおじちゃんと出会い、友達になった。だがある日突然、おじちゃんは麻由に別れを告げる。麻由は最後にもう一度だけ、また明日会ってもらう約束をしたのだが……。
 幼い少女と孤独な“おじちゃん”との交流を描いた、ハートフルな作品。意外な手がかりがよくできています。

「海に棲む河童」
 浜辺の小さな遊覧船に乗り込んだものの、漂流した挙げ句に孤島に流れ着いた一行。助けを待つ間、一人が退屈しのぎに語り始めたのは、初めて海に乗り出した二人の若者が、たどり着いた孤島で化け物に遭遇するという昔話だった……。
 冒頭に挿入された、方言で記された昔話の真相を読み解くという民俗学ミステリ的な作品です。ミステリとしての真相はさておき、末尾に付された昔話の無茶苦茶な標準語訳が笑いどころです。

「一六三人の目撃者」
 163人の観客を収容した劇場の舞台上で、演技中の俳優が毒死してしまった。問題の毒は、芝居で使われる酒の中に仕込まれていたのだが、本番直前に安全が確認された後は、毒を混入する機会を持つ者はいなかった……。
 衆人環視の舞台上での殺人を描いた不可能犯罪もの。毒殺トリックそのものはさほどでもありませんが、解決への糸口が秀逸です。

「寄生虫館の殺人」
 フリーライターの壇原は、目白の寄生虫博物館で不可解な事件に遭遇する。一階にいたはずの受付嬢が、いつの間にか三階で殺害されていたのだ。しかし、二階にいた壇原に気づかれずに三階へ上ることは不可能なはずだった……。
 やたらに大仰な記事の原稿と交互に進行する物語という構成は、明らかに泡坂妻夫「双頭の蛸」『亜愛一郎の逃亡』収録)を下敷きにしたものでしょう。事件はユニークな不可能犯罪で、示される真相もかなり意表を突いています。

「生首幽霊」
 集金に訪れたアパートで女に灰皿を投げつけられた八郎は、夜になって酒の勢いを借りて文句をつけに戻ってきた。ところが、玄関には女の生首が転がっていたのだ。やがて、女のバラバラ死体があちらこちらで発見され……。
 陰惨な事件でありながら、どこかとぼけた雰囲気の作品。トリックやロジックもまずまずです。ラストシーンはどうしても泡坂妻夫「意外な遺骸」『亜愛一郎の転倒』収録)のラストと重なってしまいますが。

「日曜の夜は出たくない」
 彼は、日曜のデートの後に家まで送ってきてくれて、さらに帰宅するとすぐに電話をかけてくる。けれど私は、いつしかその行動に不審を覚えるようになっていた。日曜の夜、近所に出没する切り裂き魔の正体は、彼なのでは……?
 女性心理サスペンス風の作品ですが、解決は泡坂妻夫風というか。真相はある程度予想できるものの、ある手がかりの扱いはなかなか面白いと思います。

2005.06.13再読了  [倉知 淳]



ガラスの塔 Tower of Glass  ロバート・シルヴァーバーグ
 1970年発表 (岡部宏之訳 ハヤカワ文庫SF294・入手困難

[紹介]
 培養槽から次々と生み出される赤い肌を持ったアンドロイドたちが、労働力として使役されている23世紀。異星から地球に届けられた謎のメッセージに対して、アンドロイドの創造により巨万の富を築き上げたシメオン・クルッグは、人類の存在を宇宙に知らせようと、メッセージを送信するための巨大な発信器、高さ1400メートルにも及ぶ“ガラスの塔”を北極に建設することを思い立った。かくして、その過酷な地へと送り込まれたおびただしい数のアンドロイドたちは、危険な建設作業に従事する。創造者であるクルッグを密かにと崇め、奴隷状態からの救済を願いながら……。

[感想]

 地球に謎のメッセージを送りつけてきた異星人とのコンタクトをテーマとしたSF……かと思いきや、そちら方面の話は驚くほどあっさりと序盤で終了。そこから先は、アンドロイドと人間の関係を中心に物語が進んでいきます。作中で示される異星人の設定が非常に魅力的なだけに、実にもったいなく感じられるところですが……。

 本書のアンドロイドは機械ではなく、遺伝的に設計されて培養槽から生み出される“人造人間”であり、人間との差異はほとんどないといってもいいでしょう。その意味で本書は、ロボットものというよりはミュータントものに近いように思います。そして、単なる労働力として人間に扱われるアンドロイドの姿に、人種差別問題とのアナロジーを見出すことは容易でしょうし、また実際に作中でもそれと重ね合わせるような記述があります。しかし本書では、創造者の存在が状況をより複雑にしています。

 アンドロイドたちが、創造者たるクルッグを“神”とした宗教を作り上げているところが面白いと思います。欧米人などにとっては当然なのかもしれませんが、宗教との関わりが薄い日本人としては非常に興味深いものがあります。特に、本書の重要な登場人物、クルッグの右腕にしてアンドロイドたちのリーダーの一人であるソー・ウォッチマンにとっては、目の前に存在する仕えるべき主人としてのクルッグと、慈悲や救済を求める対象となる概念としてのクルッグを切り離して考えてざるを得なくなるあたりは秀逸です。片や、当のクルッグはアンドロイドに自らの被造物としての愛着こそ持っているものの、支配力をふるうのみで、自分が“神”だという意識はまったくありません。この二人――“神”とその“信徒”――の意識のずれが、あるSFガジェットを通じて露呈する場面は、物語の一つのクライマックスとして強く印象に残ります。

 本書の題名となっている“ガラスの塔”は、クルッグの情熱と執念、そしてアンドロイドたちの労働と犠牲によって、少しずつ完成に近づいていきます。作中では“カテドラル”とも表現されていますが、アンドロイドたちがクルッグを“神”と崇めていることを考え合わせると、何とも象徴的です。しかしその一方で、裏表紙のあらすじで“バベルの塔”になぞらえられているように、あまりにも壮大であるがゆえの不吉なイメージもつきまといます。その結末は、ある意味で皮肉。

 全体的にみて、それなりに面白くはあるものの、今ひとつ焦点が定まらない印象があるのも確かで、何とも微妙な出来の作品です。

2005.06.16読了  [ロバート・シルヴァーバーグ]


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