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C62 2(新)の組み立て その3

2008.8.27

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キャブとボイラーの取り付け

これがきれいに決まればこのキットの組み立ては成功、そうでなければ失敗だと思います。もっとも、うまく走るかどうかという問題は別にあります。

キャブの仮組み

キャブ妻板の突起を、ボイラー後部の穴に差し込み、まっすぐに付くか仮組みします。横から見て前後に傾いていないかどうかのほか、上から見てボイラーの正中線と一直線になっているか、前から見て左右に傾いていないかもよく調べます。

キャブの仮組み(前から確認)

車体が傾いて置かれているのでわかりにくいですが、ランボードに対してキャブが左側に傾いています。取り付け穴をナイフの先で広げて調整しました。

ほか、キャブの側板と屋根の角度が悪かったり、左右の側板が平行になっていないために、傾いて見えることもあります。傾きではなく歪みですが、この段階ならまだ直せます。

キャブの仮付け

正しく組めるようになったら、取り付けピンを内側からハンダ付けします。最初はこの1箇所のみで様子を見ます。

前後の傾きの確認

手で少しずつ曲げて、最も目立つ前後の傾きと、左右への傾きを調整します。

どういうわけかいつも、前傾していると思ったのに、裏返してみると逆に傾いているということが起きて悩みます。キャブの屋根が歪んでいて、左右の側板が平行になっていないということもありますが、よくわからないこともあります。

片側の仮付け

修正が終わったら、片側の妻板の端と、火室の合わせ目あたりに少量のハンダを流して固定し、再び全体の様子を見て修正します。

OKなら反対側も同様にハンダ付けします。この3箇所だけで十分です。キャブが曲がっていると本当に無残な出来になるので、しっかり固定することも大切ですが、製作途中で曲がったときのため、修正しやすいように組むことも、どこかで役に立つことと思います。

確認

まだ納得いかないところもあるのですが、そろそろ元来のズボラさ加減が頭をもたげてきたので、次に進みます。

バックプレート

危ない危ない…バックプレートの取り付けを忘れていました。本当はキャブの組み付けの前に行なうことになっています。

床板を付ける前なので、まだ大丈夫です。

キャブの組み立て(2)

続いてキャブ床板と、後部妻板などを取り付けます。

前部床板

前部床板(G-5)の後端2箇所を折り曲げて、両脇2箇所ずつの突起をキャブ側板の溝にはめて落とし込みます。

キャブをボイラーに固定するときのハンダが、内側にはみ出して邪魔をしていたので、そこを少し削りました。

後ろから見て、この床板が水平になっているかどうかも確かめ、それからキャブ側板との合わせ目あたりにハンダを少々流して固定します。

キャブ下パーツ

非公式側の床板下部に、A-6を垂直に立ててハンダ付けします。

先にこれをやったため、あとでキャブ支持板(A-3)をハンダ付けしにくくなりましたが、何とかなりました(A-3はキャブ内側から付けました)。

後部床板

後部床板(G-4)を折り曲げます。後ろについているハシゴは、内側に180°折り返して、断面と付け根の内側にハンダを流して補強します。

強度優先のためか少々ごつくて、2号機特有の形状というわけではなく、普通のハシゴです。

後部床板の取り付け

後部床板(G-4)を、先に付けた前部床板(G-5)の穴にはめ込んで、合わせ目をハンダ付けします。

予想外のスローシャッターになってしまい、動かしているコテがごく薄い影のように写ってしまいました。左手にはカメラのリモコンボタンも握っているので結構苦しい体勢…。

ストーカー

ストーカーのカバー(A-5)を床板に差し込み、裏側に出た足をハンダ付けします。

その後、足を短くカットしておかないと、あとでキャブ支持板(A-3)を取り付けるときに邪魔になります。

キャブ支持板

キャブ支持板(A-3)を、模様のあるほうを外側にして2つ折にして張り重ねます。

両側の取り付け足を、キャブ床板の下から差し込んでハンダ付けします。本当は床の下側(外側)から合わせ目をハンダ付けしたかったのですが、先にA-6を取り付けてしまったためにうまくコテを当てることができず、内側から取り付け足のあたりに少量のハンダでハンダ付けしました。特に問題なく付きました。

ストーカーエンジン

ストーカーエンジン(G-11、G-6)を交互に山折にして張り重ね、断面にハンダを流して固定します。

これを先に取り付けたA-3の穴に後ろから差し込み、前側に出た足をハンダ付けします。

キャブ手すり

乗務員扉の手すり(G-25、G-20)を差し込んで、キャブ内側から少量のハンダでハンダ付けします。

ハンダを流しすぎると、表まで回って見苦しくなりますが、あまり少ないとあとでポロッと取れたりします。いつの間にか落ちていたことに気付かず、かなりあとになってから、レイアウトの線路際で何かを発見したことはありませんか。

あともう少しです。

窓の穴あけ

後部妻板(A-2)を折り重ねて裏側3箇所のハンダ穴で留めます。

窓の上下2箇所ずつに、0.3mmドリルで格子取り付け用の穴を開けますが、すでにピンホールが開いているので、軽くさらう程度でOKでした。

格子の取り付け

格子窓(L-6)の上下を折り曲げて表から穴に通し、裏側から少量のハンダでハンダ付けします。

キャブの完成

出来上がった後部妻板(A-2)、後部ひさし端部(G-3)、水撒き管(G-12)を順にハンダ付けすれば、キャブは完成です。

張り合わせあり、穴あけあり、水平・垂直決めあり、細かい部品ありで、キャブは本当に盛りだくさんです。板の合わせ目からハンダがはみ出すとか、手順を考えないとにっちもさっちもいかなくなるとか、色々経験もできます。初めての方もキャブを組むだけで、かなり金属工作に熟練するのではと思えます。


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