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C62 2(新)の組み立て その4

2008.8.29

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ボイラー上のおもな部品

目立つものは中心線上にある煙突、ドームです。とりあえず、キャブの屋根に向かって一直線に固定するのが目標です。キャブの屋根がすでに曲がっていたらどうしようもないのですが…。

煙突のパーツ

煙突は本体とスカート、それに内側にぴったり入り込む回転火の粉止めの取り付け座の3ピースからなっています。

煙突の固定

煙突の部品を組み合わせてボイラー上の穴にぴったり差し込み、裏からハンダ付けするだけで、この3ピースがきちんとまとまります。

前と横からよく見て傾きを修正します。

回転火の粉止め

回転火の粉止めは薄いステンレスのパーツです。折り目を山折にして重ね、少量のハンダで合わせ目をハンダ付けします。

これをどうやって煙突に固定するのかがわかりませんが、とりあえず煙突の上面と火の粉止めの下面をそれぞれ薄くハンダめっきし、軽くヤスリで平らにしてから重ね合わせ、端からハンダごてで加熱しました。

せっかく角度を決めた前デッキを押しつぶすポカをやらかしています。

ドームの足

ドームの取り付け足は、ロストの湯口にもなっているので、取り付け前に短く切り落とします。真横から見てドームの裾と同じくらいの高さまで切り詰めても、十分取り付けられます。

もし、ボイラーに取り付けて裾の形がぴったり合わないようであれば、合わない部分を削ったり、ボイラーの変形を疑います。ただ、ドームのパーツ自体が大きく沿っているようなことがあれば、普通は修正がきかないと思います。今回は大丈夫のようです。

ドームのハンダ付け

ドームのあたりには取り付け穴が2個ありますが、後ろの穴を使います。

裾が浮かないようにボイラーに密着させ、裏からハンダ付けしますが、ある程度体積があるので熱が回りにくい部品です。また、薄い金属板はハンダごてを離すとすぐに冷えて触れるようになりますが、こういうロストパーツは一度加熱されるとなかなか冷えません。不注意に触ると火傷しますし、ハンダが固まっていないのに部品を動かして、ずれてしまったりもします。

ドーム前手すり

ドーム前手すり(N-7)はステップと一体なので、折り曲げてボイラーの穴に差し込みます。

足を裏からハンダ付けするだけなので楽勝に見えますが、場所の関係でハンダごてが入りにくく、ちょっと苦労しました。あまりハンダがたくさん付くと、表側に流れやすい部品です。

発電機

タービン発電機は先に取り付け座を差し込んで固定し、中央の穴を貫いてボイラーの穴に差し込み、裏からハンダ付けします。昔のキットでは、取り付け足のない真鍮丸棒を削ったパーツがころんと入っていて、取り付けが大変でした。

一緒にATS発電機も取り付けておきました。どちらもロストですが、体積が小さいのでハンダ付けは簡単です。

タービン発電機の向きが、説明書の図や写真とは逆になっていますが、これはわざとやっています。

公式側のパーツ・配管

ここで、ボイラー上の配管などをどの順序で付けるかを少し考えました。
説明書には一例が示されていますが、自分の好きな格好になるように別な順序を決めました。以後、配管の重なり順序などが、説明書の指示やサンプル写真と違う部分がありますが、ご了承ください。

砂撒き管

このC62は砂撒き管がボイラーケーシングの内部にあるタイプなので、前回の15/16号機とは違い、表側には配管を取り付けません。

フォーク状になっている砂撒き管(D-4)の先を少し内側に曲げてボイラー内部から入れ、先端をドームの3箇所の穴に差し込みます。そこを上から少量のハンダでハンダ付けします。

ランボード上の配管

ランボード上の配管や作用ロッドを、所定の太さの真鍮線を取り付けて表現します。

0.6mm真鍮線は、適当な長さに切って両端を2mmほど下に曲げ、ランボードのD穴・C穴に差し込んで裏からハンダ付けします。

0.25mm真鍮線は、ランボード屈曲部の切り欠きに入れるようにしてハンダ付けします。その上にN-12を取り付けますが、ここが少々やりにくいです。

動力逆転機

動力逆転機を、ランボードのA穴とボイラーのB穴に差し込んでそれぞれハンダ付けします。

次に、A穴の上から逆転機カバーをかぶせ、ランボード裏からハンダ付けします。

ここは、もたもたして熱を加えすぎると、せっかく一直線にしたランボードが歪む恐れがあります(ワット数の大きいコテの場合はご注意)。

コンプレッサの配管

説明書とは重なり順を変えています。

コンプレッサの配管(G-15)を折り曲げて形にします。この部品はフチにギザギザの刻みがあって、布巻管風に見えるようになっています。

配管バンドによる固定

配管をキャブ妻板とランボードに差し込み、途中の穴にU字型に曲げた配管バンド(C-8など)を差しこみ、配管を挟むようにします。

配管バンドは1本を2つに切って使っても十分です。

裏側に出た配管バンド

裏側に出た配管バンドは、そのまま重ねてハンダ付けしてもよいですが、両側に曲げて開いておくと、ハンダ付け中に配管が浮かずにすむことが多いようです。

取り付け穴が大きいときは、このように開くと、表から見たときに少しだらしない留め方になることがあります。

加減弁ロッド

加減弁ロッドはクランクの部分で山折りし、ドーム側の端についている穴を0.4〜0.45mmドリルでさらっておきます。

説明書とは逆に、先ほどのコンプレッサの配管の上に置くことにしたので、後端を差し込むキャブ妻板の穴も、上方向に少し広げてあります。

非公式側の配管・パーツ

給水ポンプ吸気管

給水ポンプの蒸気管をボイラーのカーブに合うように曲げ、2本の配管バンドで固定します。
そんなに難しくはありません。

タービン発電機配管

説明書とは重なり順を変えています。

タービン発電機の配管(L-5)は、説明書にあるとおり、L-4をカットして作ります。

ちょっと予定した取り付け位置より高かったので、取り付け足(1本)についているストッパーの突起を削り取り、もっと深く差し込みました。

通風管

通風管(G-17)を差し込んで裏からハンダ付けします。

途中に2箇所ほど折り線があるので、これを利用して水平部がボイラーに密着するよう形作ることができます。

汽笛引き棒ステー

汽笛引き棒を途中で支えるステー(N-9)は小さいので、取り付けやすいようにツマミがついています。ボイラーにハンダ付け後、ツマミをカットします。

しかし…実際の汽笛引き棒(0.2mm線)を合わせずに、根本まで差し込んでハンダ付けしてしまったため、位置が低すぎて汽笛引き棒を通すことができません。一度取り外してやり直しました。

汽笛引き棒ステーの固定の様子

先にタービン発電機配管を付けたため、汽笛引き棒(0.2mm真鍮線)の後端が少し高くなり、妻板の穴に入らないので、突き当てるだけにしています。

2個の発電機の後ろにある穴に配管バンドで0.2mm線を止め、先ほどのN-9を通し、前端は少し手前に曲げて汽笛の下部にハンダ付けしました。

ATS発電機配管

ATS発電機配管は、配管L-4をUターンさせるように発電機上に固定し、そこにL-10を継ぎ足す部品構成になっています。

しかし、もう2mmほど前方で発電機に接続させたかったため、曲げを適当に変えたりして少々苦労しました。

ボイラー上部配管終了

ちょっと配管が集中して重い感じもし、ATS発電機の配管のどちらかを間引こうかと迷いましたが、塗装したらどんな感じになるか様子を見ることにしました。

自分ではむしろ、省略されている発電機の排気管が特徴的に思え(特にタービン発電機のマフラーは手前にあるので)、どこかで追加したくなります。

給水ポンプ配管

ランボード上の配管とパーツ取り付けに進みます。

0.4mm真鍮線で給水ポンプ排気管を作って取り付けます。前端は、ランボードに空いている2個の穴のうち、後ろの大きい穴を使い、その後ろ側に寄せて取り付けます。

次に0.6mm真鍮線で送水管を作り、前端は0.4mm線を入れた同じ穴に入れて固定します。

ボイラー前方のパーツ

逆止弁、オイルポンプ箱、オイルポンプ箱カバーを取り付けます。

オイルポンプ箱カバーは位置決めするものが何もないので、久々に取り付けにくいパーツです。あまり長時間加熱するとランボードが歪むので、あらかじめ接合面をハンダめっきしておき、合わせ目を加熱しました。

小型オイルポンプ箱

ランボード後部に小型オイルポンプ箱を取り付けます。公式側には穴が開いていましたが、非公式側は貫通していなかったので、0.6mmドリルで開けました。

ハンドレール

最後にハンドレールを差し込んで、ボイラー裏側からハンダ付けします。

私が使っているハンダには、濡れが悪くて削りやすいものと、濡れがよくて削りにくいものの2種があり(選んで買ったわけではなく偶然です)、こういう場所には前者を使っています。多少多めに付いても、、濡れが悪いために表に流れ出すことが少ないからです。


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