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ビタミン、ミネラル摂取を考える

間違ったサプリメントの摂取(サプリは薬ではない)

現代人には不足しがちなビタミン・ミネラル、糖質、脂質は取り過ぎ傾向というアンバランス。

とくに若い女性の間ではダイエットや美白にサプリを使うというブームが生じています。しかし、その使われ方は正直、首を傾げざるを得ないケースが目立ちます。ここ最近、サプリメントの人気が急上昇中です。ドラッグストアーはもちろん、スーパーにも専用の売り場が設けられています。

市場もサプリメント大国であるアメリカと比較しても、きちんとした成長を遂げていません。たとえば、アメリカの市場では、その基本はビタミンやミネラルで、売り上げのおよそ半分を占めています。

一方、日本の市場はビタミン、ミネラルの売り上げは低調です。いわゆるその他のハーブ系が主流となっているのです。ガンでもない人が、「これはガン予防になるらしい」と言って、購入しているのが現状です。もちろん、がんの方がハーブのサプリでがんが消失しいるケースもあります。しかし、これは誰が考えも正しいサプリメントの使い方とはかけはなれています。

サプリメントは、不足している栄養を補うという意味ですから、まずベースとなるビタミンやミネラルなどの不足している副栄養素がきっちりと摂れていることが大前提です。その上で目的に応じオプションのハーブ系を摂るというのが正しいサプリメントの使い方です。

まず、代謝を正常化することが大切で、摂取したカロリーをきちんと代謝する。つまり摂取した栄養をきちんエネルギーと体の細胞に変換するということをしっかりやる。こうした土台をしっかりと作らなければ、他のどんなサプリメントを摂っても効果はほとんど期待できません。サプリメントを薬のような感覚で使用している人も多くみられますが、これも間違いです。

日本ではビタミン、ミネラルに関してまだきちんとした理解ができていない、といぅのが現状です。情報過多により「○○の症状が改善する」という部分に注目が集まってしまうからでしょう。その理由は、ビタミンはを薬だと勘違いしてしまっている人が多いためです。もともとビタミンは日本においては薬として扱われてきた経緯がありました。食品や食材からビタミン、ミネラルが豊富に摂取できていた時代には、薬としてビタミンを利用することは合理的なことです。

これは、どういうことかといいますと、ビタミンの働き方の特徴に関係しているのです。ビタミンは全部で13種類ありますが、エネルギーや体の細胞を作るという代謝は、全てのビタミンが揃っているところまでしか行えないのです。つまりビタミンB1が1しかなく、ほかのビタミンが10以上あったとしても、一番低いビタミンB1の1でしか他の10以上あるビタミンも利用できないのです。食材にビタミンが豊富に含まれていた時代なら好き嫌いや食べ合わせが悪いことなどで、B2だけ不足したりということがありました。しかし、それ以外のビタミンは十分摂れているのにそのたったひとつの不足したビタミンだけのために代謝がストップし口内炎になったり胃炎を起こしたりということが起こりえたわけです。

この場合の対処法は、不足したビタミンのみを補給すればいいわけで、これが薬の延長線上でとらえたビタミンの補給法ということになります。その時代はこの薬としての考え方が非常に合理的だったのです。しかし、現代は徐々に食材や食品に含まれる栄養価は全体的に低下し、副栄養素を削り落とした加工食品が増え、生活の中でもストレスが増大することに伴い、必要とするビタミン量も増えたため、ビタミンが1種類だけ不足することはなくなり、全般的に慢性的に不足するようになったのです。

この現代の栄養事情に適したビタミン摂り方は薬の延長線上でとらえたビタミンの補給法(単発補給)では対処できないのはおわかりになると思います。現代版ビタミンの補給法は薬の延長線でなく食の延長線上でとらえたものでなければ対処できないのです。

このような事情もあり厚生省(当時)は数年前、ビタミンを基本的に医薬品からはずし食品扱いにすることを決定しました。これを契機にビタミンの補給の仕方ほ、大きく変わったのです。

食の延長線上でのビタミンの補給の仕方は、代謝に配慮した総合栄養補助ということになったのです。 現代食においては、1種類から数種類ビタミンを補給するだけでほ代謝は改善しません。そこで総合的にマルチビタミンという形で、満遍なく13種類補給した上で、特に足りていない栄養素をバラのビタミンでトッピングするという摂り方が正しい栄養補助ということになるのです。

これが現代版サプリメントの補給法の基本なのです。現代のようにビタミンやミネラルが満遍なく摂れてない時代は、ビタミンを1種類補っても何の効果もありません。代謝をきちんとするための総合的な栄養補助が必要なのです。サプリメントは誰もが使えるものです。

しかし、まだ日本では病人が使うものという考え方が非常に強いのが現状です。まず、これを払拭すべきです。誰もが健康を目指すという観点から、サプリメントを国民全体のものにしていくという発想が必要です。代謝がうまくいかなくて病気になっているのに、代謝を正常化せずに、病気だけ治すという魔法のサプリメントを摂っても治るわけがないのです。魔法のサプリメントなど存在しないのです。そして、ビタミンは、可能な限り、食事から摂取し、不足分だけをサプリで補うという方法が正しいのです。

ビタミンの効能、効果
https://vitamin-guide.info/

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