血の巡りが悪い「瘀血」タイプの対処方法
血液は酸素や栄養素を全身に運搬する重要な役割を担っていますが、瘀血になると、その機能が阻害され、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。
血の巡りが悪い 「 瘀血 」
瘀血は、ふだんはに流れている血が、何からかの原因で滞ってしまった状態です。さまざまですが、若い女性にもっとも多いのは、冷えによって血行が悪くなるケースです。このほか、皿とともに体じゅうをめぐつている気の不足や滞り(気虚・気滞)、あるいは血の不足(血虚)や水の滞り(水滞)から、瘀血に発展するものもあります。
でやすい不調とトラブル
瘀血があると、肩こりや頭痛、生痛など、痛みやこりの症状があわれやすくなります。同じ所が傷み、マッサージなどで一時的に楽になるのが特徴です。
このタイプは、血行が悪いために、目の下クマができやすく、顔色もくすんで、ミやソバカスができやすくなります。舌の色も暗く紫っぼい色で、紫色の斑があらわれたり、舌の裏の静脈が太く蛇行するといった症状も出やすくなります。
瘀血を放っておくと、子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣腫瘍などの病気に発展することもあるので早めの対処が大切です。
食事面・生活面で注意する点
血を巡らせる作用を持つ食物は色の濃い野菜や青魚などです。夏であれば、トマト、なす、パプリカなどがおすすめです。にんにく、オリーブ油は巡らせる作用があります。
生活面では、瘀血の天敵は「冷え」。冷房対策をしっかりした上で冷たいものをできるだけ避けるようにします。真夏でかなり暑い時期にも温かい飲み物を飲む習慣をつけるようにします。
おつきあいなどで、冷たいものを食べた後には温かいお茶を飲むなどの工夫をするといいでしょう。適度な運動も大切です。
瘀血の症状を改善する漢方薬は?
瘀血タイプによく使用される漢方薬は「桂枝茯苓丸 ( けいしぶくりょうがん )」が代表的です。桂枝などの5種類の生薬から構成される漢方薬で子宮筋腫や子宮内膜症の治療にも使われます。
血を巡らせる作用が強力なので気虚や血虚があるときには、気や血を補う薬と組み合わせることがポイントになります。瘀血を解消する「ツボ」対策も
「鳩尾(きゅうび)」=みぞおち
血を巡らせる作用のあるツボで循環器系の症状にもよく効きます。敏感な部位になるので気持ちがいいと感じる程度に押すのがポイントです。
膈兪(かくゆ)=肩甲骨の少し下
肩甲骨の少し下で背骨から指2本分のところにあるツボです。ボールペンの反対側などを使って強めに指圧します。