『イーハトーヴ・オノマトペ症候群』やってます。(^ ^;
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おこがましい (^
^; だなや、『オノマトペ・マイ・ベスト50』。
★宮沢賢治童話を是非ぜひゼヒ読んでネ★
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第50位 へろれって、へろれって、けろれって、へろれって:【そして眼をまっかにして「へろれって、へ ろれって、けろれって、へろれって」なんて途方もない声で咆えはじめました。】 by『紫紺染(しこんぞめ)について』 第49位 キックキックトントンキックキックトントン:【狐は可笑(おか)しそうに口を曲げて、キックキックト ントンキックキックトントンと足ぶみをはじめてしっぽと頭を振ってしばらく考えて いましたがやっと思いついたらしく、両手を振って調子をとりながら歌いはじめま した。】 by『雪渡り』 第48位 せらせらせらばあ:【ちょうどそのとき風が来ましたので、林中の柏の木はいっしょに、「せら せらせら清作、せらせらせらばあ。」とうす気味のわるい声を出して清作をおどそ うとしました。】 by『かしわばやしの夜』 第47位 へらへらへら、ばばあ:【ところが清作は却(かえ)ってじぶんで口をすてきに大きくして横の方 へまげて、「へらへらへら清作、へらへらへら、ばばあ。」とどなりつけましたので、 柏の木はみんな度ぎもをぬかれてしいんとなってしまいました。】 by『かしわばやしの夜』 第46位 はんぐはぐ(パクパク):【「おう、はんぐはぐ(パクパク)。」】 by『鹿踊りのはじまり』 第45位 すっこんすっこ(ゴクリゴクリ):【「のはらのまん中の めつけもの すっこんすっこ(ゴクリゴクリ)の 栃 だんご」】 by『鹿踊りのはじまり』 第44位 ほくほく:【そしてじっさいオツベルは、そいつで上手に腹をへらし、ひるめしどきには、六寸ぐ らいのビフテキだの、雑巾ほどあるオムレツの、ほくほくしたのをたべるのだ。】 by『オツベルと象』 第43位 ぎろぎろ:【一番右はたしかラクシャン第一子、まっ黒な髪をふり乱し、大きな眼をぎろぎろ空 に向け、しきりに口をぱくぱくして、何かどなっている様だが、その声は少しも聞え なかった。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 第42位 めきめき:【いままでの倍になり、せいがめきめき高くなりました。】 by『山男の四月』 第41位 ほうほう:【杜(もり)に帰って烏の駆逐艦は、みなほうほう白い息をはきました。】 by『烏の北斗七星』 |
第40位 だらり:【お客さまの中の一人がだらりと振り向いて返事しました。】 by『とっこべとら子』 第39位 ことこと:【みんながおもしろそうに、ことこと頭を振って見ていますと、進んで行った一疋(ぴき) は、しばらく頭をさげて手拭を嗅いでいましたが、もう心配もなにもないという風で、 いきなりそれをくわえて戻って来ました。】 by『鹿踊りのはじまり』 第38位 カブン:【その時です、お月さまがカブンと山へお入りになってあたりがポカッとうすぐらくなった のは。】 by『シグナルとシグナレス』 第37位 にがにが:【タネリはにがにが笑いながらはだしでそのぬれた砂をふんで行きました。】 by『サガレンと八月』 第36位 ぽいっ:【慶次郎がぽいっとおじぎをしましたから私もしました。】 by『二人の役人』 第35位 どしゃどしゃ:【日暮れの草をどしゃどしゃふんで、もうすぐそこに来ています。】 by『葡萄水』 第34位 ちょぼん:【「小僧、来い。いまおれのとこのちょうざめの家に下男がなくて困ったいるとこだ。 ごち走してやるから来い。」云ったかと思うとタネリはもうしっかり犬神に両足をつ かまれてちょぼんと立ち、陸地はずんずんうしろの方へ行ってしまって自分は青 いくらい波の上を走って行くのでした。】 by『サガレンと八月』 第33位 ばやばや:【(第一おら、下座だちゅうはずぁあんまい、ふん、お椀のふぢぁ欠げでる、油煙 はばやばや、さがなの眼玉は白くてぎろぎろ、誰(だ)っても盃(さかずき)よごさないえ い糞面白ぐもなぃ)とうとう小吉がぷっと座を立ちました。】 by『とっこべとら子』 第32位 うらうら:【マジエルの星が、ちょうど来ているあたりの青ぞらから、青いひかりがうらうらと湧 きました。】 by『烏の北斗七星』 第31位 もにゃもにゃ:【男は首を垂れ、手をきちんと膝まで下げて、一生けん命口の中で何かもにゃ もにゃ云っていました。】 by『祭の晩』 |
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第30位 かやかや:【「はっはっは、ジッコさんというのは磁鉄鉱だね、もうわかったさ、喧嘩の相手は バイオタイトだ。して見るとなんでもこの辺にさっきの花崗岩のかけらがあるね。 そいつの中の鉱物がかやかや物を云ってるんだね。」】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 第29位 かぶり:【山男はお酒をかぶりと呑んで云いました。】 by『紫紺染(しこんぞめ)について』 第28位 すくすく:【足をすくすく延ばしてまっすぐに走って大監督の前に行きました。】 by『烏の北斗七星』 第27位 のっきのっき:【山どもがのっきのっきと黒く立つ。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 第26位 ぽっかりぽっかり:【そして又長い顎(あご)をうでに載(の)せ、ぽっかりぽっかり寝てしまう。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 第25位 ペチン:【さて、「ねずみ競争新聞」というのは実にいい新聞です。これを読むと、ねずみ仲 間の競争のことは何でもわかるのでした。ペねずみが、沢山とうもろこしのつぶ をぬすみためて、大砂糖持ちのパねずみと意地ぱりの競争をしていることでも、 ハ鼠ヒ鼠フ鼠の三疋(びき)のむすめねずみが学問のきょうそうをやって、比例の 問題まで来たとき、とうとう三疋共頭がペチンと裂けたことでも何でもすっかり出 ているのでした。】 by『クンねずみ』 第24位 ふくふく:【「何でもおれのきくところに依(よ)ると、あいつらは海岸のふくふくした黒土や、美 しい緑いろの野原に行って知らん顔をして溝を掘るやら、濠(ほり)をこさえるやら、 それはどうも実にひどいもんだそうだ。」】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 第23位 えらえら:【いきが苦しくてまるでえらえらする毒をのんでいるようでした。】 by『ひかりの素足』 第22位 ごわり:【さむらいはふところから白いたすきを取り出して、たちまち十字にたすきをかけ、 ごわりと袴(はかま)のもも立ちを取り、とんとんとんと土手の方へ走りましたが、ち ょっとかがんで土手のかげから、千両ばこを一つ持って参りました。】 by『とっこべとら子』 第21位 ぼやぼや:【猫のような耳をもち、ぼやぼやした灰いろの髪をした雪婆(ゆきば)んごは、西の 山脈の、ちぢれたぎらぎらの雲を越えて、遠くへでかけていたのです。】 by『水仙月の四日』 |
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第20位 みりみり:【「お前もこの頃は頭でみりみり私を押しつけようとするよ。」】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 第19位 ことりことり:【こっちでは五疋(ひき)がみんなことりことりとお互にうなづき合って居りました。】 by『鹿踊りのはじまり』 第18位 きろきろ:【けれどもみんなきろきろ又三郎の方は見ていてももじもじしてやはり忙しそうに 棒かくしをしたり又三郎の方へ行くものがありませんでした。】 by『風の又三郎』 第17位 ぐんなり:【けれどもとにかくおしまい小十郎がまっ赤な熊の肝(い)をせなかの木のひつに入 れて血で毛がぽとぽと房になった毛皮を谷であらってくるくるまるめせなかにしょ って自分もぐんなりした風で谷を下って行くことだけはたしかなのだ。】 by『なめとこ山の熊』 第16位 いそいそ:【みんなはまるで子供のようにいそいそしてしまいました。】 by『四又の百合』 第15位 とっぷり:【見ると東のとっぷりとした青い山脈の上に、大きなやさしい桃いろの月がのぼっ たのでした。】 by『かしわばやしの夜』 第14位 トプン:【そのとき、トプン。黒い円い大きなものが、天井から落ちてずうっとしずんで又上 へのぼって行きました。】 by『やまなし』 第13位 どふっ:【鼠色の袋のような袴(はかま)をどふっとはいて居りました。】 by『紫紺染(しこんぞめ)について』 第12位 のっしり:【せなかに大きな桔梗の紋のついた夜具をのっしりと着込んで鼠色の袋のよう な袴(はかま)をどふっとはいて居りました。】 by『紫紺染(しこんぞめ)について』 第11位 のっこり:【(ふん。なあに、馬何処(どこ)かで、こわくなってのっこり立ってるさ。)と思いまし た。】 by『風の又三郎』 |
第10位 にくにく:【砂の一とこが円(まる)くぽとっとぬれたように見えてそこに指をあてて見ますとにく にく寒天のようなつめたいものでした。】 by『サガレンと八月』 第9位 こちこち:【そのうちにおかみさんは流しでこちこち瓶を洗って持って来ました。】 by『葡萄水』 第8位 めらあっ:【みるみる陳のあたまがめらあっと延びて、いままでの倍になり、せいがめきめき 高くなりました。】 by『山男の四月』 第7位 のんのん:【停車場を一足出ますと、地面の底から何かのんのん湧くようなひびきやどんよ りとしたくらい空気、行ったり来たりする沢山の自動車のあいだに、ブドリはし ばらくぼうとしてつっ立ってしまいました。】 by『グスコーブドリの伝記』 第6位 ごとんごとん:【風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとん と鳴りました。】 by『注文の多い料理店』 第5位 どってこどってこどってこ:【一本のぶなの木のしたに、たくさんの白いきのこが、どってこど ってこどってこと、変な楽隊をやっていました。】 by『どんぐりと山猫』 第4位 もかもか:【やまなしは横になって木の枝にひっかかってとまり、その上には月光の虹がも かもか集まりました。】 by『やまなし』 第3位 もちゃもちゃ:【小猿が、バラバラ、その辺から出て来て、草原一杯もちゃもちゃはせ廻り、 間もなく四つの長い列をつくりました。】 by『さるのこしかけ』 第2位 かぷかぷ:【『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』】 by『やまなし』 第1位 うるうる:【まわりの山は、みんなたったいまできたばかりのようにうるうるもりあがって、まっ 青なそらのしたにならんでいました。】 by『どんぐりと山猫』 |
第1作目『どんぐりと山猫』に登場の『うるうる』、これを越える傑作オノマトペは見つかりませんで したなも。残念だにゃぁ。 実は、『うるうる』のすばらしさ、井上ひさしのエッセーで読んだことがあるんですよ。(タイトル覚え てまへん。)彼が子供の頃に『どんぐりと山猫』のオノマトペに感動した、っつー『うるうる』大絶賛の スグレモン・エッセーなんですが、井上ひさし大先生は、賢治童話を全部読んでるんですな、たぶ ん。 アホなボクは、「へぇ、そうなのけ」、と賢治童話のオノマトペに興味が湧いて、学習雑誌『小学3年 生』の付録で『風の又三郎』『注文の多い料理店』とか読んでるし、その中の『セロ弾きのゴーシュ』 にほのかにじんわり感動したのも覚えてるし、忍法帖シリーズのホムペが終わっちゃって、ヒマなも んだから、ついふらふらと、賢治童話のオノマトペを全種類コレクションしてみっかぁ、っつーことでこ のホムペ始めたんよ。 んでね、はっきし云って、つまらん、っつーのも結構あるんよ、ま、未完成未発表の童話ごろごろだ から、あたりめぇだども、つまんなくてもダイジョブ、なんよね。なんせ、オノマトペを探してるんだから、 ストーリーがつまんなくても、じぇんじぇんノープロブレム、なんよね。ミョーなオノマトペを見つけた時 の嬉しさ、「あ、これ、見(め)っけ。」、っつーの、ほとんど昆虫採集の醍醐味なんよね。 なんせ、〔以下原稿なし。〕っつー未完成未発表の童話ごろごろだもんね。オノマトペ・コレクターや んないと、じぇったい読みませんよ、ボクのバヤイ。いやぁ楽しかったにゃぁ。 インターネットのおかげで、ほぼ全部の賢治童話を読めたのは、シアワセでしたなも。 アホなボクとしては、ま、ラッキー、だったにゃぁ。 おたより、じぇんじぇん来ないけど、ま、いっかぁ、だなす。 ほんのわずかの読者の皆様、ご愛読、大感謝! ありがとう ございました。 スネオ 拝 (^ ^; (だ〜れも、読んでないかも知んにゃいにゃぁ。)つ・づ・く 2006.11.11. ps.えー、これで終わらせないのがボクの悪いクセなんですが、ぱーと2 (^ ^; 次ページは、毎度おなじみのExcelによる、『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典』、 っつーのをでっち上げますので、ヒマ〜な人はちょこっと見てくなさい。 スネオ 拝 (^ ^; |
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(貴重なほんのわずかな読者の方々へ) ←目次の掲示板に、ご意見ご感想おたより等お寄せくなさい。 スネオ 拝 (^ ^; |
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←次回配本は『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典』です。 |
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