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winea2.gif     無意識の処理を・・・アレンジするのが夢?

 

子どものころなら泣きたいときに泣けましたよね。
おもちゃをとられたとき、取り返したいという思いが心を占領し
それが、そのままストレートに表面に出てくる。
取り返したいけど、取り返せないという現実に直面し
情緒的な反応として、「泣く」という現象がすぐに出てきました。
泣くことで、ときには相手をたたくことで処理してきたということです。
複雑な情緒的問題ではなかったので子どものあなたは、意識的に対応し、情緒的に処理をしたわけです。
つまり、「取り返す」と決心し、「泣いたり、たたいたり」したのです。
 

少し情緒的に負荷のある問題に切り替えてみましょう。
借金の申し込みがあったとしましょう。
相手は友達ではありますが、それほど親しいというわけではありません。
30万円ほど、急に必要になったので、あなたの名義を借りたいという
電話連絡がありました。迷惑はかけないと言っています。

あなたの第一印象は「貸すべきではない」ではありましたが
「嫌われたくない」という思いがまず浮かびました。
「30万円くらい、君にはたいした額ではないだろう」とも言われて迷い始めます。
あなたはすぐには返事ができないといったん電話を切りました。
この情緒的な未処理の問題を、あなたはしばらく抱えています。
 

次の日にあなたは恋人に会います。旅行に出かけようということになります。
旅行会社に手配をするので、10万円程度の申し込み金が必要になりました。
このとき、あなたは一瞬ですが、30万円の借金の依頼を思い出します。
あなたは、ほかにもクレジットがあり、支払いを迫られてもいるのです。
そんなとき、「10万円は、あなたが準備して」と言われました。
あなたは、「ちょっとそれは無理かな」と判断したのですが
ウヤムヤなまま、その日は別れました。ちょっと深刻な状況になりかけていますね。
 

あなたは会社にいます。伝票の整理をしているのですが
私用で使われたと思われる個所が明細書より見つかりました。
あなたの役目は相手が上役であっても、それを指摘しなければなりません。
そんなときに、例の友達から、借金依頼の電話が会社にありました。
会話を聞かれたくないあなたは、目の前の部長から離れて小声で話しています。
部長が私用電話と気づき、不機嫌な表情を露骨に示したように見えました。
さらに、借金の申し込みは、恋人と会っているときにも携帯に入ります。
電話の受け応えで話の概要を把握した恋人は「30万もお金あるの?」と怪訝そうな顔をしています。
その言葉の裏側には、別の意味があるように感じますが
そのときは、そのまま聞き流してしまいます。
あなたは、首をすくめて、旅行の計画を立てようと話題を変えました。
このような状況設定が普通の大人の情緒的な世界でしょう。
 

これらの、情緒的な問題を、どう解決していったのでしょうか?
結局、あなたは上役の不明瞭な明細書をウヤムヤなままで済ませました。
恋人との旅行は、さらに借金をして、実行することになります。
友達の借金の申し込みは断れませんでした。
すべて、あなたの当初の思惑とは反対の結果となりましたね。
どうして、このような結論になったかについて
あなたは明確な理由を用意しているわけではありません。
なぜか、そういう結果になってしまったのですね。
あなたの意識的な判断も所々にありましたが
この場合、無意識が一瞬、一瞬で、処理していることの方がずっと多いことに気づかれたでしょう。
その場では対応できなかった未処理の膨大な情緒的な負荷はどうなるのでしょうか。
そうですね。無意識の表層に今日も積もっていくのでしたね。
それらを適切に解決する役割を果たしているのが「夢」であると、うららは思います。