井古綆石山寺　　碇豊長の詩詞　投稿

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　これは井古綆先生の詩で、読みも井古綆先生のものです。 ******************

石山寺
高僧吉夢開基杳、閨秀藻翰名帖傳。堂塔參差雑松樹、賽人絡繹隱香煙。琶湖縹渺蒼波靜、叡嶽澄高明月懸。淸影一条昭濁世、俗身五戒絶塵縁。

　「写真：日本列島お国自慢」

高僧の吉夢　開基杳はるに、
閨秀の藻翰さうかん　名帖めいでふ伝ふ。
堂塔　参差しんし　松樹に雑まじり、
賽人　絡繹らくえき　香煙に隠る。
琶湖はこ　縹渺へうべう　蒼波静かに、
叡岳　澄高　明月懸かる。　　
清影　一条　濁世を昭てらし、
俗身　五戒　塵縁を絶す。　　

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・吉夢：　　良弁（ろうべん）が夢をみてここに開基されたと伝える。
・閨秀：　紫式部をさす。
・藻翰：　はなやかで美しい文章。
・名帖：　源氏物語の「須磨の巻」をさす。
・参差：　ちらばるさま。
・絡繹：　（賽人が）絶え間なく続くさま。
・縹渺：　広く限りないさま。
・清影：　月の光。

※　ちなみに平成２２年の中秋の名月は９月２２日。

参照　