Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




                    
                   
      答張五弟
              
                  王維 

有茅屋,
前對



不妨飮酒復垂釣,
君但能來相往



******

張五弟に 答ふ       
                       
終南に  茅屋
(ばうをく) 有り,
前は  終南山に 對す。
終年 客 無く  常に 關を 閉ざし,
終日 無心にして  長く 自
(おのづか)ら 閒なり。
酒を 飮み  復
(ま)た 釣(つり)を 垂るるも 妨(さまた)げず,
君 但
(た)だ 能(よ)く 來(きた)らば  相(あ)ひ 往還せよ。

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◎ 私感註釈

※王維:盛唐の詩人。701年(長安元年)?~761年(上元二年)。字は摩詰。太原祁県(現・山西省祁県東南)の人。進士となり、右拾遺…尚書右丞等を歴任。晩年は仏教に傾倒した。

※答張五弟:張くんに返事をする。張家の五男くんに答える。 *この作品は言葉の遊びをしている。採りあげたのは井真成の墓誌辞に似た詩形だったため。なお、後世、日本の田能村竹田は、この詩の影響を受け、『題畫山水』「終日無人相往還,亂煙滿地掩柴關。誰知世上難行處,不在山村風雨閒。」を作ったか。 ・張五弟:張のこと。張については、未確認。「張」は姓で、「五」は排行。 ・-弟:…くん。身近な目下の者に附ける敬称。

※終南有茅屋:南の果て(の終南山の麓)に粗末な家があり。 ・終南:南の果て。後出の「終南山」の意ともとれるが、聯としての「終南有茅屋,前對終南山。」の意味を考えれば、全くの同義反復になり、『詩経』でもない限り、苦しいものがある。 ・…有…:…に…がある。 ・茅屋:〔ばうをく:mao2wu1○●〕かや・わらなどでふいた粗末な家。あばらや。自宅をへりくだっていう。

※前對終南山:終南山に面している。 ・前對:…に面している。 ・終南山:長安西南郊にある山で、王維はその終南山の麓、藍田の川に隠棲した。王維の『入山寄城中故人(
終南別業)』「中歳頗好道,晩家南山。興來毎獨往,勝事空自知。行到水窮處,坐看雲起時。偶然値林叟,談笑無還期。」、王維が『送別』でうたった「下馬飮君酒,問君何所之。君言不得意,歸臥南山。但去莫復問,白雲無盡時。」の南山のこと。蛇足になるが、陶潛の『飮酒』「結廬在人境,而無車馬喧。問君何能爾,心遠地自偏。采菊東籬下,悠然見南山。山氣日夕佳,飛鳥相與還。此中有眞意,欲辨已忘言。」の場合の南山は、陶淵明が住んでいた廬山のことになる。

※終年無客常閉關:一年中、来客がないので、いつも門を閉ざしたままである。 ・終年:一年中。 ・無客:来客がない。前出・陶潛『飮酒』「結廬在人境,而無車馬喧」のこと。  ・常:いつも。後出「長」とほとんど同じ発音で、詩詞では「常」と「長」とは、屡々混用される。 ・閉關:門を閉ざす。門を閉ざして鍵をかける。

※終日無心長自閒:一日中、心に何もとらわれることがないので、いつも自然とさわやかで静かである。 ・終日:一日中。朝から晩まで。 ・無心:心が何にもとらわれていないこと。一切の妄念がとりはらわれた心。また、一切は空であると観ずる心。 ・長:いつまでも。とこしえに。また、常に。 ・自閒:自然と落ち着いている。自然とさわやかで静かである。李白に『山中問答』「問余何意棲碧山,笑而不答心
自閑。桃花流水杳然去,別有天地非人間。」がある。

※不妨飲酒復垂釣:酒を飲んだ後に、釣り糸を垂れることも、構わない(そのような隠者の暮らしぶりであるが)。 ・不妨:さしつかえない。かまわない。さまたげず。 ・飲酒:東晋の隠者・陶淵明には一連の飲酒詩がある。 ・復:また。(…をして、その後)再び。 ・垂釣:釣り糸を垂れる。魚釣りは隠者の興趣の一になる。唐・張志和『漁歌子』「 西塞山前白鷺飛,桃花流水魚肥。靑笠,綠蓑衣,斜風細雨不須歸。」 柳宗元『江雪』「千山鳥飛絶,萬徑人蹤滅。孤舟簑笠翁,獨釣寒江雪。」や、劉長卿の『逢雪宿芙蓉山主人』「日暮蒼山遠,天寒白屋貧。柴門聞犬吠,風雪夜歸人。」がある。後世、蘇軾が『浣溪沙』で、「西塞山邊白鷺飛,散花洲外片帆微。桃花流水魚肥。   自庇一身靑笠,相隨到處綠蓑衣。斜風細雨不須歸。」 と詠われる。

※君但能來相往還:君さえ来ることに都合がよければ、やってきてくれたまえ。 ・君但能來:君さえ来ることに都合がよければ(やってきてくれたまえ)。 *李白の『山中與幽人對酌』「兩人對酌山花開,一杯一杯復一杯。我醉欲眠卿且去,明朝有意抱琴來。」 とイメージが似通っている。 ・君:あなた。ここでは、張五弟(張)のことになる。 ・但:…さえ…であれば。ただ。ひとり。それだけ。ひたすら。かまわず。ただし。しかし。ここは、前者の意。 ・能來:来ることができる。 ・相:…てくる。動作が対象に及ぶさまを表現する。 ・往還:往復する。王維のいる許へ来て、またかえってゆくことを謂う。
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◎ 構成について

 韻式は「AAAA」。韻脚は「山關閒還」で、平水韻上平十五刪。次の平仄はこの作品のもの。

○○●○●,
○●○○○。(韻)
○○○●○●○,(韻)
○●○○○●○。(韻)
●●●●●○●,
○●○○○●○。(韻)
2006.1.14
     1.15完
2017.3.27補

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