観光編


1日目
成田→プラハ
2日目
プラハ
3日目
プラハ
ウィーン
4日目
ウィーン
5日目
ウィーン
ブダペスト
6日目
ブダペスト
7・8日目
ブダペスト→成田
<3日目:プラハ→ウィーン>

 プラハからチロルの子供達がペイントされた空色のチロリアン航空プロペラ機に乗り、無事にウィーン国際空港に降り立った3女王様は、リムジンバス、地下鉄と乗り継いで、オーストリア・トレンド・アナナスホテルにたどり着いた。
重い荷物から解き放たれ身体を休めたのも束の間、ウィーン観光隊長の2号の計画に沿って、午後6時過ぎ、再び活動を開始した。 ウィーン観光のもくろみ「美味しい新酒ワインで乾杯 at ホイリゲ」を果たすのだ。

緑球 ホイリゲ

「ホイリゲ」とは、「今年の」という言葉が転化したもので、新酒を意味すると同時にそれを飲ませる造り酒屋を指す。 新酒はほとんど白ワインで、新酒のある店は軒先に松の枝を束ねた目印を出す。(byガイドブック)
ホイリゲ これで有名なのが、ウィーンの森のふもとグリンツィングGrinzingという町である。 この郊外の町目指して、まずは地下鉄U4号線の終点ハイリゲンシュタットHeiligenstadtへ。 そこから更に38号のバスに乗る。かくして着いた処がグリンツィングだが、「ホイリゲ銀座」と言われるだけあって木よりもホイリゲが林立している。
 3女王様はガイドブックにも載っている「ラインプレヒト」という店に入ってみた。 この店は元僧院だったそうで、美しい庭とコルク抜きのコレクションを誇っている。 しかし、庭ではなく屋内の席に座り、1/4ジョッキに入った新酒白ワインで乾杯。 イタリア人団体客の間を縫うようにして何とか料理をGETし(ホイリゲはカウンターで料理を注文する形式)、シュランメル音楽にしては陽気な生演奏を聞きながら、ウィーンの夜を満喫するのであった。(詳細:食事編

帰りは、38Aのトラムに乗り地下鉄U2のShottentorUniversitatへ。そこからU4号線へ乗り継ぎホテルのあるPilgramgasse駅へ。 初日から、地下鉄・バス・トラムの三大公共交通機関をいきなり使いまくってしまうの3女王様であった。

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<4日目:ウィーン>

四角青 シェーンブルン宮殿

 シェーンブルン宮殿はハプスブルク家の夏の離宮で、女帝マリア・テレジアにこよなく愛された。 離宮なので、ちょっと街外れにある。とは言え、3女王様が泊まるアナナスホテルと同じ地下鉄U4号線で、ホテルからはわずか4駅しか離れていない。
 Schonbrunn駅の出口を間違え、たどり着くまでにまた余計に歩いてしまったが、朝一番で元気なので気にしない。 正門を入ると、マリア・テレジアイエローの宮殿が現れる。思ったより濃い黄色だ。
とにかく宮殿見学をしようとチケット売り場に行くと、25室コースと40室コースがある。
「40室も見るのしんどいね。」「25室でいいか。」と怠慢な発言で25室コースを買い求めた。 それぞれ1枚ずつチケットを購入する。チケットにそれぞれ時刻が打刻してある。 どうやら入場制限があるらしい。立て続けに買ったのに、最初に買った1号と最後に買った3号のチケットとでは15分も入場可能時間に差があるではないか。
ここで教訓。シェーンブルン宮殿のチケットはグループで一緒に買うべし。

シェーンブルン宮殿 -データ-
U4号Shoenbrunn駅下車
25室:95os(約700円)
40室:125os(約1000円)
8:30~17:00(冬季~16:30)

 時間潰しに広大な庭に出た。玉砂利の道を水枯れしたネプチューン噴水の手前辺りまで歩く。 この辺でようやく宮殿の全貌を入れた写真が撮れる。敷地のちょうど半分くらいの位置にある戦勝記念のパビリオン「グロリエッテ」までは約30分かかるという。 この広い敷地の中には、動物園や植物園もあるのだが、基本的に時間のない旅なので割愛する。
歩いて暑くなったので、中の売店で水を買った。(市価の2倍以上) そして、売店と入場口の間に謎の機械を発見した。 好きな背景を選び機械についているCCDカメラで自分達を撮影し、その画像をメッセージをつけて電子メールで送るという代物だ。 しかし、カメラの位置が妙に高い上に完全な逆光で、どんなにがんばっても写真はシルエットになってしまう。。。(参照:LIVE編

 そうこうしているうちに時間になったので、宮殿見学開始。日本語のレシーバーはないが、案内図があるのでそれを見ながら順路に沿って進む。 1~10室目ぐらいまでは、最後のハプスブルク皇帝フランツ・ヨーゼフ1世とその妃でシシイの愛称で知られるエリザベート皇妃に関する部屋が多い。 全体的にそれほど華美ではない。 フランツ・ヨーゼフ1世の服を着たマネキンも置いてあり、この皇帝が小柄な人であったことを伺わせる。
 12室目辺りからマリア・テレジア絡みの部屋が多くなる。マリア・テレジアの子供達の肖像画が多い。 21室22室は天井画が見事な大広間で、絵葉書などにも使われる代表的な部屋の一つである。ここから先は40室コースのチケットでないと入れない。
マリア・テレジア所縁の豪勢な部屋「百万の間」「漆の間」「青い中国の間」等はすべて26室目以降。 ちょっと悔しくて、入っていない部屋の絵葉書を買い求めてしまうのであった。
ここで教訓2。チケットはケチらずに40室コースを買うべし。

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 シェーンブルン宮殿から地下鉄を乗り継ぎStephansplatz駅にて降りた。 ここにはシュテファン寺院があるのだが、それを素通りしてSinger st.を歩く。 目当ては「韓日」という名のレストラン。疲れめの胃腸に配慮して、旅の中日は和食系。 詳細は食事編に譲るが、味噌汁、白いご飯、お茶を飲むと本当に生き返る。(そしてその傾向は年齢を重ねるごとに強まる。)

四角青 シュテファン寺院

シュテファン寺院屋根  シュテファン寺院は、ウィーンの中心地に位置するゴシック調の寺院で、地下にはハプスブルク家の人々の臓器を入れた壷が安置されている。 (なぜ臓器と身体を別の場所に安置するのかはよくわからないが、臓器の中でも心臓はまた別の寺院に安置されているはず。) 屋根にはハプスブルク家のシンボルである双頭の鷲が象られている。(写真右参照)
 137mの高さを誇りシュテッフェルの愛称で呼ばれる南塔は思い切り修復中だった。(笑)
南塔と対で作られるはずだった北塔は、財政難やトルコ軍の脅威やらで1579年に工事が休止してしまったそうで、高さは60m。 エレベーターがあるので登ってみた。入口に係員がいないのでどうしたらいいかと戸惑っていると、下りてきたエレベーターの中に係員がいた。 狭いエレベーター内でチケットを買う。 扉が開くとそこはもう地上60mの世界。降りた先の床は、地上が透かし見られる金網状で、多少高所恐怖症の気がある3号を大いに怖がらせた。
しかし、階段を数段上がればちゃんとした床になる。生憎この日は曇り気味で、ウィーンの街並みはそれほど美しくは見られなかったが、丸い色つきのタイルをモザイク状に組み合わせ、複雑な模様を描く屋根が間近に見られて楽しい。
 教会の内部はやはりステンドグラスが美しい。入口近くのオルガン(?)から主祭壇の製作者ピルグラムの像が顔を覗かせていてちょっと怖い。 スーベニアショップには、シュテファン寺院の組立て紙模型が売られています。
シュテファン寺院 -データ-
U1or3号Stephansplatz駅下車
北塔エレベーター:40os(約300円)9:00~18:00
南塔階段:30os(約220円)9:00~17:30
カタコンベツアー:40os(約300円)10:00~11:30、14:00~16:30
寺院そのものは無料。無休。7:00~22:00

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 シュテファン寺院の前はちょっとした広場になっていて、シュトラウス風の衣装を着たコンサートチケット売りがたくさん店開きしている。 せっかく音楽の都に来たのだから、王宮コンサートかシェーンブルン宮殿コンサートに行こうかな。。と思っていたので、いろいろ覗いてみた。 モーツァルトの楽曲が主体で20:30開始というのが定番のようだ。 どれも料金は500os(約4000円)くらい。日本でクラシックコンサートに行くことを考えれば安いのだろうが、ひときわ物価の安いチェコから来たために、妙に貧乏性になってしまっている3女王様。 しかも誰も音楽に明るくない。。。結局、貧乏性が勝ってコンサートは止めにした。 (時間が遅いのもちょっとしんどかった。)

 次は王宮宝物館という予定だったので、ウィーンの目抜き通りケルントナー通りをそぞろ歩いた。 ここは歴史ある大通りで歩行者天国となっている。高級店が軒を連ねていることで有名だ。 しかし、3女王様が探すものはブランド店ではない。「IN」という文字に過敏に反応してしまう。 そう、実はインターネットができる場所を探しながら歩いていたのだ。まるでインターネットジャンキー。

 目当てのものは見つけられないまま、ケルントナー通りを過ぎ王宮へ向かった。 王宮(Hofburg)はハプスブルク家の発展とともに増改築が進められたため複雑な形になっている。 自分がどこにいるのかよくわからない。特に王宮方物館の入口が全然見つからない。 さんざんうろうろして、スイス宮への門をくぐり抜けた先にようやくそれらしきものを発見。 しかし本当にわかりにくい位置にある。

四角青 王宮宝物館
 王宮宝物館は、ハプスブルク帝国の富と財宝の数々が展示されている。 全部で21室あり第1~第8まではハプスブルク帝国関連、第9~12までは神聖ローマ帝国時代の財宝、その他ブルゴーニュの遺産や宗教的財宝も展示されている。
 まず第一の目玉は皇帝ルドルフ2世の王冠、王笏、宝珠。大英帝国の王冠に勝るとも劣らない代物と思われるが、これが実に無造作に置かれている。 もちろんちゃんとガラスケースに入っていて手で触れたりすることはできないが、専用の警備員もいなければベルトコンベアもない。 フラッシュさえ焚かなければ写真撮影だってOKなのである。
神聖ローマ帝国帝冠
神聖ローマ帝冠
データ
100kc(約750円)
10:00~18:00 火曜休
 たまたま同じ頃部屋にいたウィーン在住らしい日本人女性ガイドが「日本だったらこうはいかないでしょう。これがウィーンの良いところです。私にとっては、もう私の王冠って感じです。」と話していたのが非常に印象深かった。
 儀式のときの豪勢な衣装もさることながら、マリア・テレジアが夫フランツ1世に贈った宝石の花束等、良いお仕事のものオンパレードで、頭がくらくらしてくる。
 神聖ローマ皇帝時代のものになると、宝石がほとんど磨かれておらず、原石のまま使われているのが興味深い。 しかし、これ一つで一体いくらになるのやら。と現世的な欲望にかられてしまった。

緑球 ザッハーホテルでカフェ体験

 ザッハーホテルは、言わずと知れたウィーンの高級老舗ホテルで、映画「第三の男」にも登場。 何よりザッハートルテで有名である。2号は、ジョン・アーヴィングの「ホテルニューハンプシャー」という小説にこのザッハーホテルが出てくる件を読んで以来、訪れてみたいと思っていた。
 ザッハーホテルはオペラ座の向かい側にある。有名な割にはあまり大きなホテルではない。 重厚な臙脂色と茶色でまとめられたエントランスには赤い制服を着たベルボーイが立っていて、一見敷居が高い。でも大丈夫。カフェはいかにも観光客でいっぱい。 外国人観光客がザッハートルテを前に嬉しそうに写真を撮っているのを見てすっかり安心し、3女王様もそれぞれ自分の注文品を前に記念撮影をした。
 ちなみに、我々はオープンテラスではなく室内のカフェに入った。さすがに調度品が立派、しかもピアノの生演奏もあって、観光客が多いとはいえ、決して品が落ちるということはなかった。 ザッハートルテもコーヒーもこの雰囲気と相まって非常においしく、ウィーンらしい優雅なひと時を過ごした。(ザッハートルテ等の詳細は、食事編参照。

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 本当はこの後、美術史博物館に行く予定だったのだが、カフェを出たら既に5時近い。 今から絵を見るのも疲れる、どうせ1時間くらいしか見られないし。 そこで、「そうだ!インターネットをしなければ。」という結論に達し、インターネットができる場所を探すことにした。しかし当てはない。
「近くに伊勢丹があったね。日本人もいるし、インターネットカフェの場所を聞いてみよう!」
というわけで、Kruger st.にあるウィーン伊勢丹に入った。 さすがに日本人ばかり!!店員も全員日本人だ。レジは結構混んでいて質問だけするのは憚られる。 ちょうどいいので、会社のお土産用等に使えそうなチョコレートなどを買い込んだ。 レジの合間にお兄さんに尋ね、ある本屋を教えてもらった。

 早速、教えられた本屋へ向かう。お兄さんが言うには、地下の児童書の一角にパソコンがあり、そこでインターネットできるはず。。。 行ってみると、PCに張り紙が。どうも壊れているらしい。
 一瞬途方にくれたが、気を取り直して、ザッハーホテルのそばにあるツーリストインフォメーションへ。 そこでインターネットカフェの場所を尋ねると、すぐに一枚のチラシが渡された。 そういう質問が多いのか、こんなことなら最初にインフォメーションに聞けばよかった。
 オペラ座の近くのカールスプラッツ駅周辺に「m.a.p.」という店があることがわかり、そこへ直行。 パソコンのパーツ屋という感じで他に客はなし。しかし、無事にHPに接続し、掲示板に書き込みすることができた。 (詳細:LIVE編にて。)

 インターネットをすると必ずハイ状態になる3女王様。その勢いで無事にホテルへ。 しかし、相当疲れていたらしく、しばらくはホテルで動けず。8時過ぎにようやく外へ出て、ホテル近くのイタリア料理屋で夕食を食べてこの日は終了。

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<5日目:ウィーン→ブダペスト>

 ウィーン最終日。この日は、昨日行きそびれた美術史博物館か、ベルヴェデーレ宮殿にあるオーストリア・ギャラリーに行くか悩んだ。 美術史博物館の方が絵の量・質ともに良い気がするが、ウィーンに来てクリムトを見ないというのも惜しいような。。。 ハプスブルク家のコレクションはスペインのプラド美術館でも見ているし、王宮方面は昨日も行った。 と、もろもろ考えベルヴェデーレ宮殿行きに決定!
 しかし、これが不便な場所にあるのだ。ウィーン隊長2号は、地図を熟読し、カールスプラッツ駅からカール広場を歩き、その後トラムに乗ってベルヴェデーレ宮殿はたどり着く道を選んだ。

 カールスプラッツ駅を出てカール教会の横を抜けグスハウス通りへ。そこまでは間違っていなかったはずである。しかし、歩けどもなかなかトラムの停留所が現れない。 不信に思い始めた時、トラムの線路発見。ちょうど良く来たトラムに乗ってみた。 地図をにらんでいる2号に、親切なおばさんが「どこへ行きたいの?」と尋ねてくれたので、「ベルヴェデーレ宮殿へ」と答えると、変な顔をされた。 間違っているのだな。と察し、次の停留所で降りる準備をしていると、見慣れた建物が。。。
なぜかカールスプラッツ駅に戻ってきてしまった。ショック。

オットー・ワグナーのユーゲントシュティール様式代表建築
カールスプラッツ駅舎
カールスプラッツ駅
 また同じ方法で行く気になれなかったので、遠回りと知りつつ地下鉄U1でSudtiroler Pl.駅へ。 そこからトラムを2つ乗り継ぎ、ようやくベルヴェデーレ宮殿にたどり着いた。

四角青 ベルヴェデーレ宮殿
 ベルヴェデーレ宮殿は、ウィーン南駅の近く。緩やかな丘に建つオイゲン公(トルコ軍を退けたオーストリアの英雄)の夏の離宮で、現在はオーストリア・ギャラリーとして公開されており、丘の上に位置する上宮が19・20世紀絵画館、下宮がバロック美術館となっている。
 予想外に苦労してたどり着いたベルヴェデーレ宮殿。早速19・20世紀絵画館に入ろうとして3女王様は思わぬ事実に泣かされることとなった。 入場料が値上がりしている!!
貧乏性がたたり、既にごく僅かな現金しか持っていない3人。それでも、ガイドブック通り入場券が60osなら足りるはずだったのだ。 なんと1.5倍の90osになっている。 まさかここまできてお金が足りないとは。。。
 善後策を検討した結果、庭に出て日本人のご夫婦に声をかけ、500円を50osに両替してもらった。(ひどい料率だが背に腹は変えられない。)

 ようやく入った美術館は、もともとそれ用に建てられたものではないので、光の入り具合等にちょっと不満が残る。 しかし、やはりグスタフ・クリムトの「接吻」はよかった。 もう一つの目玉エゴン・シーレやココシュカは、2号は個人的に怖くて苦手なので、ここまで苦労して来て、クリムトがよくなかったら悲しい気持ちになるところだった。

 庭は広くて気持ちが良い。相変わらずの晴天で景色も非常によく見える。 残念だったのは、噴水に水がなく雛壇上の庭のつなぎ目を行くはずの小さな滝が見られなかったことだが、下宮の方までゆっくり歩いて堪能した。
 予想外な事態に時間がかかり、余裕がなくなってしまったのでバロック美術館は割愛したが、上宮の方に飾られていたバロック美術館所蔵の頭像は「超すっぱ~い」と、「あっかんべー」という表情で、バロックというだけに際物的おもしろい作品がありそうだった。

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 帰りは、トラムに乗ってカールスプラッツ駅周辺に戻り、駅に隣接するカフェ「オットー・ワグナー」で軽い昼食を取った。 (従業員が一人しかいなくて、ちょっとイライラしたが。)

 ホテルで荷物を受け取りウィーン西駅へ。(結構ぎりぎりの時間になってしまった。) ここから電車に乗って、最後の国ハンガリー・ブダペストへと車窓の旅が始まる。

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